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誰かボクを殺してくれ ~不老不死でLv.-9999の災厄ダウナーは今日も死にたがる~  作者: ゆに
第2章 災厄のダウナー

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第39話 王都奪還に向けて


~共和国シグマ国境付近~

 

 ここは山々に囲まれた山岳地帯。共和国シグマとジュエル王国の国境付近。

 

 騎馬に乗った大隊が砂煙を巻き起こして、移動をしている。

 

 「あわわわァ~~~~」

 

 

 「ミナス様、お怪我はありませんか―――?」

 

 ミナスが乗り慣れない馬に混戦して、落ちそうになる。

 

 それを案ずるシータ。

 

 「おたく、大丈夫かい?」

 

 ミナスに声を掛けた男はカジハラ。

 

 先日、リア達と同盟の交渉をしに来た男―――

 

 くすりと不敵に口角を上げる。

 

 ジュエル王国との共闘を持ち掛けた張本人。

 

 いくつかの主要都市を取り戻す作戦に協力する代わりにこちらの王都奪還を協力するという話だ。

 

 リア達、解放軍はこれを承諾。

 

 早速、遠征隊が編成されることになった。

 

 ミナスはそこで遠征隊のメンバーに推薦される。

 

 ミナスだけでなくシータもミナスのサポートという形で同行を命じられる。

 

 シータはこれを快諾。ミナスはリアと離れることに不満を云いながらも最終的にはリアの説得により、渋々承諾した。

 

 カジハラとはこの遠征に出る前に挨拶をした程度だ。

 

 

 「カジハラ ノゾムです―――」

 「よろしくっ。」

 

 握手を求める為、差し出された右手―――

 

 

 この人っ―――

 

 

 ミナスもリアと同様にカジハラから何か異質なものを感じる。

 

 普通の人・・・じゃないね―――

 

 

 「うん、よろしく―――、ボクの名前はミナス。ただの死にたがりさ。」

 

 ミナスはカジハラの握手に応じる。

 

 

 死にたがり・・・?

 

 カジハラのミナスの言葉に疑問を持つが、そこまで気にしなかった。

 

 カジハラもこの時、ミナスのことを自分とは違った異質な存在であることに気付く。

 

 オレっちとは違うタイプの異常―――

 

 なんだァ、こりゃあ―――、弱すぎる・・・。異常なまでに弱い・・・。

 

 こんなヤツが、何故生きていられる?

 

 カジハラはミナスの身体をその眼で推し測る。

 

 彼の人を見る眼は抜群に秀でている。

 

 見ただけでその者の力量や才能を推し測れる。

 

 そんな彼がミナスの力に違和感を覚えた。

 

 そして、ミナスに興味を抱いた。

 

 

 遠征が始まり、一万の兵士が共和国シグマを目指して移動していた。

 

 

 「今はみんなを信じて待とう。」

 

 リアは今回の遠征をエメラルドで待つことにした。

 

 エメラルドの防衛の兵力を厚くし、余剰の兵力を遠征に当たらせた。

 

 リアの為さなければいけない目標の一つが王都奪還。

 

 その為の兵力を残さなければいけないからこの遠征でこれ以上大きく兵は動かせない。

 

 それにミナスの存在が大きい。

 

 彼の殲滅能力は群を抜いている。

 

 彼一人で帝国兵を殲滅は可能だとすら考えていた。

 

 

 だから、この遠征は最低限の人数を送る。

 

それにこのカジハラという男を完全に信用したわけではない。シグマの調印が押された文書を見せてきており、それが本物であることも確認している。

 

 しかし、あの男はどこか不気味だ―――、言葉では表せないが、どこか他と違う。

 

 そんな一抹の不安も抱えていたが、現状の戦力で王都奪還は難しい。

 

 この話に乗らない訳にはいかない。

 

 「ミナス、アンタに任せたよ―――」

 

 

 場面は再び、山道へ。

 

 「私はお前を認めんぞ―――!!」

 

 ミナスの横から不意にそんなことを云って来る女騎士が現れる。

 

 えぇ、何この人、いきなり・・・。

 

 ミナスは困惑の表情を浮かべる。

 

 綺麗で細かい手入れが行き届いた鎧を身に纏い、高級そうな剣をその腰に携えた女騎士。

 

 位が高い貴族だということはすぐに分かった。

 

 「えっーと、どちら様?」

 

 ミナスは元々、平民で数万年以上外界から隔離されていた為、貴族に対する口の聞き方は知らない。

 

 だから、こんな口の聞き方しかできない。

 

 「私はリア王女殿下に仕える将の一人、ジュリエッタ-トラインだ!!」

 「リア様は貴様のことを買っているようだが、私は貴様のような下賤の者を認めんぞッ!!」

 

 あぁ、そういうことね―――

 

 コレが世に云う"嫉妬"というやつか。

 

 う~~ん、メンドくさいなぁ~~。

 

 適当にあしらうか―――

 

 「まぁ、別にアンタに認めてもらおうとは思ってないし―――、お互いリアの為に頑張る、それでイイじゃん?」

 

 「何だと、貴様ァ~~!!」

 

 ジュリエッタはキレそうになるが、その時、先行していた兵士が声をあげる。

 

 「皆さん、もうすぐ、国境を抜けます!」

 

 

 隊は国境を抜けた。

 

 「もうすぐ目的地が視えるぞ―――」

 「アレが帝国に占拠された都市の一つ、城塞都市バルクールだ。」

 

 

 四方を高い塀に囲まれた堅牢な都市―――

 

 分厚い城門もあり、アレを帝国が落としたのかと疑いたくなる。

 

 「アレを本当に帝国が落としたのか?」

 

 ジュリエッタがカジハラに尋ねる。

 

 「あぁ、間違いねぇー。」

 「中に住んでいる数十万人の生死は不明―――、オレっち達も中々近づけない状態だ。」

 

 カジハラは皆にそう説明した。

 

 高所から見ると、確かに街は荒れた様子で活気は失われている。

 

 そこだけ鈍より雲がかかっているようだ。

 

~城塞都市バルクール 内部~

 

 

 「隊長っ~~!!」

 「オルス隊長~~!!緊急事態です!」

 

 「ア"ァ"ン―――!?」

 「うるせーよ!!」

 

 「何か大軍が西の方より現れましたぜ!!」

 

 「数は?」

 

 「分かりませんが、数千はいます―――」

 

 「数千だァ!?」

 「シグマの連中、ここを取り戻しに来たってことか?」

 

 

 酒場の中、オルスと呼ばれる帝国の兵士と伝令兵の二人の会話。

 

 彼がこのバルクールを陥落させたことで、帝国兵はこの街で暴れ回っていた。

 

 そんな彼らに解放軍が迫る。

 

 

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