第4話
朝礼が終わり、一限目が始まっても花凛は、職員室から戻ってこなかった。
多分、今頃こっ酷く怒られているのだろう。
今回の説教の内容なんだろう…。
遅刻か?、それとも、課題未提出の件か?、あ!髪染めてんのバレたか!
そんな事を考えながら数学教師の話を流し聞きする。
(花凛、早く戻ってこないかな〜)
いつもの事だが、俺は睡魔に負けた…。
また、予鈴がなる。
その予鈴で目を覚まし、俺は大きな欠伸をした。
「お前また寝てたな」
「うっせー、基はどんなんだ、寝てたろ」
「俺は別に寝てないぜ〜。慧より忍耐には自信あるしな」
「抜かせ」
二人で話していると、沈んだ花凛が戻ってきた。
「おーい!花凛。結局なんの話だったんだ?」
「いろいろ…。」
「色々って?」
「まずは、課題を提出しない事。
なんか、私だけ特別課題が出されるんだって…。
それと、遅刻の事。予鈴鳴っても教室に居なかったら遅刻なんだって、それと…」
まさか、予想の大体が当たっているとは思わなかった…。
俺は涙目の花凛の肩を叩き、口を止めた。
これ以上話しても、ただ哀れなだけだ。ちょっと面白がった俺も悪かった。
「ごめん」
「なんで慧が謝るの?」
「いや、ごめん。とにかく謝らせて…」
そして、俺は花凛の課題を手伝う事にする事にした。