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旧・オネショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!   作者: 井伊 澄州
第1章 オネショタな俺が転生したらエロフに騙された!
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085 釣り師ペロン

 俺たちは川の近くで釣具店を探して、釣竿や糸など釣りの道具を買って帰った。

食事の時にエレノアがペロンに尋ねる。


「ロナバールの町はどうでしたか?ペロン?」

「はい、御主人様に案内してもらって、とても楽しかったですニャ!」

「それは良かったですね」

「はい、それに明日は御主人様と釣りに行く事になりましたニャ!」

「釣りに?」

「そうですニャ!」

「そうですか?

 二人ともたくさん釣れると良いですね」

「はい、明日の晩御飯はおいしいサカニャですから、エレノアさんも期待していてくださいニャ!」

「ええ、楽しみにしていますよ」


おい、ペロン、それって、釣り師が坊主になるフラグだからやめておいた方がいいぞ?

俺は心の中でそう呟いたが、口には出さなかった。

ペロンがとっても楽しそうだったからね。

もし明日、ペロンが一匹も釣れなくても慰めてあげよう。



翌日になると、俺とペロンは、それぞれ釣り道具一式とバケツを2つ持って、川へと向かった。

川へ着くと、ペロンは川の匂いを嗅ぐようにして歩いていたが、ある場所に行くと、そこで俺に嬉しそうに話す。


「この辺が良いと思いますニャ」

「ではここらで始めるとするか」

「はいですニャ」


ペロンはいそいそと釣り支度を始める。

釣りが好きと言うだけあって、動作が中々テキパキしていて慣れた様子だ。

やがて支度が終わると、釣り糸を川に垂らし始める。

俺もそれに習って、一緒に釣りを始める。

しかし一分もしないうちにペロンが叫ぶ。


「来ましたニャ!」

「え?もう?」


いくら何でも早くないか?

俺が驚いていると、ペロンは上手に竿をさばき、魚を釣り上げる。

見た感じではハゼに似ている15cm位の魚だ。

ペロンはその魚から上手に針を外してバケツに入れる。


「凄いね、ペロン、こんなに早く吊り上げるとは思わなかったよ」

「まだまだ、これからですニャ!」


どうやらペロンの釣り魂に、火が点いたらしい。

その後もペロンは10分毎位に魚を釣り上げていく。

釣り上げる度にニャーニャーと嬉しそうにするのは見ていてほほえましい。

そして小さな魚が釣れると、食べるのには小さいからと言って川に放している。

また毒魚らしき物を釣ると、それも食べられないからといって放流する。

ペロンはかなり魚の知識も広く、深いようだ。

何匹目かには、鯛のような大きな魚を釣り上げて、本人も満足げだった。

その間に俺も多少は釣れるが、ペロンにはとても及ばない。

感心した俺がペロンに尋ねる。


「ペロンはずいぶん、釣りが上手だね?」

「はい、カトー・インスローにいた頃から釣りは好きでしたニャ。

でも、ある人たちと出会って、釣りを教えてもらって、それからはとても釣りが上手になりましたニャ」

「へえ?どんな人?」

「ギョーシンさんと、ミヒーラさんという、二人の旅の釣り師ですニャ。

二人ともどんなサカニャでも釣ってしまう名人で、その二人に釣りの事を色々と教わりましたニャ!」

「へえ」

「その二人と数年の間、一緒に旅をして、あちこちのサカニャを釣りましたニャ。

ボクが釣りがうまくなったのは、その二人のおかげですニャ」

「そうなんだ?」


そういえば昨日バロンが、確かぺロンは釣り師と旅をしていたとか、そんな事を言っていたな?


「それで、その二人がボクとお別れする時に、特製の竿を作ってくれましたニャ」

「特製の竿?」

「これですニャ」


そう言うと、ペロンは自分のマギアサッコから竿を取り出す。

それは伸縮式になっていて、ペロンはスルスルと竿を伸ばす。

何!これ、振り出し竿なの?

しかも手元にはリールまで付いているので、俺は驚いた。

この世界にもリール付きの竿ってあったんだ!

しかし俺が一番驚いたのはその素材だった。

この竿は手元から先まで、全てが透明で、水晶かダイヤのようにキラキラと光っている。

俺はそれを見て驚いた。


「それは、ひょっとして、アレナックの竿なの?」

「そうですニャ!

この竿は凄くて、どんな大物でも折れないし、しなりも良いですニャ」

「うむ・・・そうだろうねえ・・・」


俺は感心した。

確かにアレナックは鋼の数百倍も硬いくせに、金属としては異様に弾力性があって、別名「金属のゴム」とまで言われている。

言われてみれば、しなりが必要な釣竿には理想的な材質だろう。

何しろ鋼の数百倍も頑丈で、折れないくせに、ゴムのように曲がってしなるのだ。

これに比べれば、カーボンやグラス竿も目じゃない!

これを21世紀の地球に持っていったら、釣り好きや竿マニアたちは何百万円でも買おうとする奴がいるだろう。

これを釣り竿にしようと考えた人間は鋭い。

しかし、高価なアレナックを釣竿にしてしまおうと考えた発想も凄い!

しかもこのアレナックの竿は、ちゃんとペロンの体格に合わせて作られているようで、その点も凄い。


「いつもはこうして大事にしまってあるのですが、今日は御主人様と初めて釣りをした記念にちょっと使ってみますニャ

これなら小さなサカニャからペロンよりも大きなサカニャまで、どんなサカニャでも釣れますニャ!」


何と言う万能竿!

これは是非、俺も釣る所を見てみたい!


「じゃあ、早速それで釣ってみようよ」

「はいですニャ」


俺もアレナックの竿がどんな物か興味が湧いたのでペロンの様子を見ている。

実際に釣りを始めてみると、ペロンは凄かった。

つり竿の差なのか、腕の差なのかわからないが、確かに先ほど以上に、どんどん魚を釣るのだ。

俺も釣れない訳ではないのだが、俺が一匹釣る間に、ペロンは4・5匹は釣っていく。

ペロンがニャニャーと声を上げながら嬉しそうに魚を釣っている姿は、俺から見ても、本当に楽しそうでほほえましい。

俺も自分の釣りはそっちのけになって、ペロンの釣りの手伝いをする方が楽しくなってきた。


自然に人も集まってくる。

そりゃ大きな猫がニャーニャー騒ぎながら、見たこともないキラキラ光る透明な竿を見事に操って、次から次へと魚を釣り上げりゃ、周囲の注目も浴びるわな。

いつの間にか俺たちの周りは釣り人たちで一杯だ。

俺が聞き耳を立てていると、周囲の人間たちが、色々と勝手な事を話しているのがわかる。


「おい、凄いな?あの猫?」

「なんで猫が釣りなんかしているんだ?」

「ありゃケット・シーだろ?

魚が好きだから釣りもするって聞いた事があるぜ?」

「な、なんだ!あれは!しゃべる猫がどんどん魚を釣っているぞ?」

「しかもあのキラキラと輝く透明な竿は一体?」


次第に集まった人々がざわざわとする中で、一人腕を組み、唸る人物がいる。


「ぬう、あれこそは世に聞く、釣りけっとしいとアレナック竿・・・」

「知っているのか、ライデーン?」

「うむ、猫妖精けっとしいには釣りが好きな者が多いが、特にその中でも透明なアレナック竿を持つけっとしいは、天才釣り師だという話を聞いた事がある。

諸国を釣り歩き、場合によっては、相手を気に入れば、釣りの秘伝を授ける事もあるという」


あれ?この説明をする、なまず髭のごつい人?メディシナーにいなかったっけ?

まあ、俺たちだってメディシナーから帰って来たんだから、この人もここにいたって不思議はないだろうけど・・・

それにしてもペロンの噂って、昔からそんなに広まっているのか?

まあ、釣り名人二人と諸国漫遊していたらしいし、年齢も60を超えているんだからおかしくはないか?

そうこうしているうちに、そろそろ二つあったバケツに魚が入りきれなくなってくる。

俺は二つの一杯になったバケツを見ると、ペロンに言った。


「もうバケツは二つとも一杯だよ。

そろそろ帰るかい?」

「はい、ペロンも久しぶりに釣りをして楽しかったですニャ」

「ああ、僕も楽しかったよ。

また来ようね?」

「はいですニャ!」


二人でバケツを一つずつ持って、機嫌よく家路に着く。

やはり釣りは大漁だと気分が良い。

途中からほとんどペロンの手伝いになってしまったが、俺も多少は釣れたので満足だ。

家に帰ると、バケツをキンバリーに見せる。


「ただいま、キンバリー、ずいぶんと釣れたよ」


魚一杯のバケツを見たキンバリーが感心する。


「まあ、本当に大漁でございますね?」

「ああ、ペロンは凄く釣りがうまいんだ。

僕も驚いたよ」

「では今夜は腕によりをかけて魚料理を作りましょうね」

「そうだね、そういえばペロンはどういう魚料理が好きなの?」

「ペロンはサカニャ料理なら何でも好きですニャ。

 でも一番好きなサカニャ料理はもう食べられないのですニャ」

「え?どうして?」

「ペロンの一番好きな料理はイケヅクリとかサシミとか言って、サカニャを生で調理するのですが、この辺ではそんな料理は食べないし、ボクも自分では出来ないからですニャ」

「え?活け造りに刺し身だって?」


突然、馴染み深い単語を聞いて俺は驚いた。

何でペロンはそんな料理を知っているんだ?


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