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旧・オネショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!   作者: 井伊 澄州
第1章 オネショタな俺が転生したらエロフに騙された!
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046 治療都市メディシナー

本日より、ロナバール以外に場所を変えた「治療都市メディシナー編」が始まります。

予定では27話分、7月9日に73話で終わる予定です。

・・・と考えていたのですが、もうちょっとだけ続くんじゃぞい。


 無事エルフィールの訓練を終了し、収納した後で、俺はエレノアに上級回復呪文の事を教わり始めていた。

回復呪文は実践の対象がいないと実地演習が不可能なために後回しにされていたのだ。

なにしろ攻撃魔法や使役物体魔法は魔物相手にいくらでも実験や練習が出来るが、

治療魔法はケガや病気の人がいなければ実際には使えない。

しかし、エレノアも正式に奴隷になって、時間の制限もなくなった事だし、俺も回復呪文は習いたかったので、実際に学び始めたのだった。

ある程度呪文が可能になると、いよいよ次は実践での訓練となった。

エレノアが俺に訓練の場所を提案してくる。


「実は回復呪文を実地で学ぶには、非常に良い場所があるのですが・・・」

「じゃあ、そこに行こうよ」

「ただ、申し訳ありませんが、そこでは私少々顔が知られておりまして、素性がわかると面倒な事になりかねないので、顔を隠させていただいてよろしいでしょうか?」


顔を?何だろう?

まさかエレノアがそこで犯罪でもやらかして追われる身になったとは思えないし、まあいいか。


「ああ、もちろん構わないよ」

「ありがとうございます。

それと私はそこではオフィーリアという偽名を名乗ろうと考えておりますので、その点も御容赦ください」


そう言うとエレノアはかつてのようにフードをかぶって顔を隠す。


「うん、わかった」

「では参りましょう。

 治療都市メディシナーへ」


俺たちはしばらく屋敷を離れる事になるので、その用意をした。

もっとも屋敷の事は優秀な家令と家政婦長がいるので、心配は無い。

ハムハムはどうしようかと考えたが、家に置いていく事にした。

エレノアの話によれば、ハムハムに構っている暇など、なさそうだったからだ。


「アルフレッド、キンバリー、一応ハムハムの事は面倒見てあげてね?

 別にジャベックだから餌をやる必要もないけど、たまには相手をしてあげてね」

「承知いたしました。御主人様」

「いってらっしゃいませ、御主人様、エレノアさん」


こうして俺たちは家をアルフレッドとキンバリーに任せて、治療都市メディシナーへと向かった。



 そこは確かに温泉地のようだった。

あちこちから湯気が立ち上っているのが見える。硫黄の匂いが漂ってきて、いかにも日本のどこかの温泉地のようで、懐かしささえこみ上げて来るほどだ。

全体としてロナバールより規模は小さいが、それなりの大きさの町で、十分都市と言っても良い大きさだ。

エレノアの話によれば、人口も20万人ほどで、アムダール帝国の中でも十指に入る大きさの都市だそうだ。


「ここは風光明媚な所で、温泉の保養地でもあります。

周囲に迷宮や魔物の存在もほとんどなく、唯一の例外が南西にコカトリスの巣窟である森があって、それの被害がたまに出るのが難点ですが、それ以外は非常に安全で住みやすく良い場所です」

「確かに僕の故郷の温泉地にも似ているよ」

「それで宿はどうしましょう?」

「エレノアはここにきた事があるんだよね?」

「ええ、以前に何年か住んでおりました」

「じゃあ任せるよ、まあロナバールの宿と同じような程度でいいさ」

「かしこまりました」


町のはずれに宿を見つけて、そこにしばらくは逗留する事となった。



宿を決めた俺たちは修行の仕方をエレノアに聞く。


「それで実践訓練と言ったけど、どうするの?」

「はい、ここメディシナーには様々な病気や怪我の方が参ります。

そういった方々を無料で治す診療所がいくつかあるのです」

「へえ、それは良い事だね」


正直まだ文明が中世程度なのに、無料の診療所があるとは驚きだ。

もっとも日本だって中世の徳川吉宗の頃に無料の小石川養生所とかあったから、別に変ではないか。


「ただ、無料であるために、そこは常に患者で溢れており、また常に治療術者の数が足りません」

「そりゃそうだろうねぇ」


医療診察が無料で受けられるとなれば、患者が群れをなしてやってくるのは簡単に想像出来る。

ましてやこんな中世の時代で、ろくに医療技術も発達していない頃ならなおさらだ。

それこそ、この都市だけでなく、近隣の町や村からだって来るだろう。

そんな状態ではどんなに医者や魔法治療士がいても、足りる訳が無い。


「そこで、その無料診療所では多少胡散臭い者でも、治療魔法が使える者ならば、即雇い入れます。

そこではとりあえず食事と宿舎が与えられ、安いですが給料も支払われます。

ですから治療魔法の訓練をするにはうってつけで、そういった訓練をするために若い治療魔道士や魔法士、流れの治療魔士なども訪れるのです」

「なるほど・・・」


要は研修医やインターンのための修行のような場所か?

つまり生活の面倒を見る代わりに医療修行させて、患者を診させて医療を無料で行うって事か。

でも、それって考え方を変えれば、生体実験とも取れるんじゃないかな?


「でもそれって、患者から文句は来ないの?」

「大丈夫です。

 その点はもちろん、患者の方もわかっていて、承知の上でやってきます。

 何と言っても無料ですし、メディシナー魔法協会の公営ですから信用もあります。

 それに所長と副所長は中央から派遣された魔法学士ですし、正規の治療魔道士も何人かは詰めていますから、患者としても安心な訳です」

「なるほど、そこで僕の修行をしようって訳だね」

「はい、そこで我々は臨時魔法治療士になろうと考えております。

今回は私も一緒に修行のお付き合いをさせていただきます」


まずは俺たちはメディシナーの魔法協会へと向かった。


 メディシナーの魔法協会は医療協会も兼ねていて、魔法治療士の募集をしている。

正規職員、期間職員、臨時職員とあって、それぞれが様々な職種を募集しているが、特に魔法治療士が切実なようだ。

貼ってある募集要項を見る限り、ほぼ全ての診療所で魔法治療士を募集しているようだ。

俺たちが応募しようとしている無料診療所も、あらゆる等級の魔法治療士を募集している。


「ふむふむ、期間職員でも臨時職員でも寮は完備、食事は3食付で、風呂もあると・・・制服と下着も支給か・・・後は等級により、規定の給料を支払うと・・・条件はどこも同じみたいだね?」


募集要項を読んで俺が考えているとエレノアが説明をする。


「はい、無料診療所は現在全部で五つありますが、今回はその内の第三無料診療所に行ってみましょう」

「第三無料診療所?」

「ええ、五つの診療所にはそれぞれ異名があって、第三無料診療所は「伝統の第三」と言われています。

それはここの所長が必ずメディシナー一族関係の人物が所長となるならわしがあるからです」

「へえ」

「他にも第一は「首座の第一」と言って、その前年の高等魔法学校を首席で卒業した者が所長に、第二は「薬の第二」と言われ、薬と内臓関係を得意としています」

「へえ、色々あるんだね」


ちなみに後で聞いたら第四は「往診の第四」と言われ、ほとんどが往診に出かけている。

第五は「緊急の第五」と言われ、休日以外は二十四時間いつでもやっているらしい。

一応、第三も休日以外は24時間診療をしてはいるが、夜は小規模で、一人か二人しか、魔法治療士はいない。

しかし、第五は夜もフル回転で診療をしているらしく、野戦医院の異名もあるらしい。


「はい、各無料診療所は所長に魔法修士、または魔法学士がなります。

 その他の正規の職員は、2・3人の魔法学士である副所長か、もしくはその代行、魔道士10人、治療魔道士補・治療魔法士25人、薬師6人、その他、期間職員の事務員と警備員や料理人等10人ほどと、簡易治療用ジャベック十数体、それに下働きで雑用奴隷の何人かで構成されているのが普通です。

 また、各魔法学校の生徒も、随時実地教習で配置されます。

 しかしそれでも全然治療士が足りないために、常時魔法治療士を募集しています。

 正規でない魔法治療士には2種類あって、一つは期間職員で、こちらは年間契約の非正規職員で、魔道士補や魔法士が多いですね。

 もう一つは臨時職員で、こちらは魔士がほとんどで、正規の魔道士などはなりたがりません。

 しかし臨時職員の場合でも、給料は安いですが、無料で寮の部屋に泊まれ、食事もつきますし、御風呂もあります。

 ですから流れの魔法治療士などには喜ばれます」

「なるほど、ではそこへ行こうよ」


こうして俺たちは臨時魔法治療士となるために、第三無料診療所へ面接に向かった。


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アースフィア 155日目


名 前 : シノブ・ホウジョウ

レベル : 257

年 齢 : 15


名 前 : エレノア

レベル : 685

年 齢 : 560


状 況 : 治療都市メディシナーで、治療魔法の訓練を始める事にする。

      




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