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旧・オネショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!   作者: 井伊 澄州
第1章 オネショタな俺が転生したらエロフに騙された!
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409 魔法学園祭 窮理部の出し物

 そして窮理部だ。

こちらは料理部以上に苦労した。

何しろ何を展示しても問題が出そうなのだ。

最初ローレンツやスチューは望遠鏡と顕微鏡の展示を希望した。

しかし俺がそれを止めた。

何故ならば俺のこの世界での経験から顕微鏡はまだしも、望遠鏡の方は来客者たちの人目を引くのは間違いないからだ。

そして奪い合いになるだろう。

そうなったら困る。

実際に大量に生産して学園祭で売れるようにならない限り止めておいた方が良い。

俺がそれを説明すると、ローレンツやスチューもうなずいた。


「確かになぁ・・・そりゃ困る」

「うん、そこまでに発展したら困るなあ」

「確かにこれはそうなっても不思議はない代物だからなぁ・・・」

「他に何か面白い案はないかな?」

「そうだね・・・アースフィア儀の大きいのとか、三稜鏡プリズムなんかは面白がられると思うんだけど」


アースフィアが球体だというのはある程度認知はされていても、実際にそれを見た者は少ないので、それを模造したアースフィア儀は非常に意義がある。

三稜鏡プリズムも世間的には知名度が低い上に、人工的に虹が作って見せられるので驚くだろう。

俺が提案すると、ローレンツがうなずく。


「ああ、確かにそれはいいな。

作って展示しよう」


だがスチューはそれだけでは不満そうだ。


「しかし何かやはりもっと来場者の度肝を抜ける物はないかな?

簡単で安価に出来て、大騒ぎになるが、奪い合いになっても困らないような物は・・・」

「おいおい、スチュー無茶言うなよ?

いくらシノブだってそりゃ無理ってもんだ」

「いや、こいつなら出来るんじゃないか?

料理部ではすでにそんな物をポンポン作っているみたいだしな?

ほら、あの俺たちも手伝った綿菓子の器械とかさ」

「ああ、確かにあれは凄かったねぇ?

シノブに言われた通りにジャベックを作ったけど、あれがあんな菓子を作るだなんて未だに信じられないよ」

「全く驚いたでござる」


ローレンツの言葉にギュンツも相槌をうつ。

そしてスチューもうなずいて俺をけしかける。


「だろ?だからこいつなら何か思いつくんじゃないか?

なあ、シノブ?」

「はは・・・そうだねぇ・・・何かあるかな?」

「そうさ!いいか?安くて、簡単に出来て、見栄えの良い物で大評判になるような物だ!

お前さんが料理部で作った綿菓子みたいにな!

あれは凄いぞ?今度の学園祭で絶対に大評判になる!

うちもそれに負けない位の物を考えろ!」

「う~ん・・・」


スチューにそう言われて俺も考える。

簡単で安価で見栄えのいい物か・・・

まず安価な材料ってのが難しいな・・・

この時点で金属類は、ほぼ使用不可能か?

つまり基本は木材で作れそうな物か?

後は・・・紙かな?

この世界では本はかなり高価だけど、紙一枚ならそれほどでもない。

そういえばこの連中には、まだ折り紙を見せてなかったな?

ちょっと何か折って見せてみよう・・・

そう考えて俺はマギアサッコから神様からもらった様々な色の綺麗な折り紙を出す。


「こんなのはどうかな?」

「何だ、そりゃ?ただの紙じゃないのか?」

「随分と色はきれいだね?」

「これは「折り紙」って言って、紙細工を作る専用の紙なのさ。

まあ、そうは言っても色が綺麗なだけのただの紙だけどね」

「へえ?それで一体その紙をどうするんだい?」

「うん、ちょっと見ていて」


そう言うと、俺は折鶴や紙風船、三方さんぼう蝸牛かたつむりなどを折ってみた。

途端にスチューが驚いて叫ぶ。


「おいおい!何だこりゃ?

こいつ、1枚の紙で何でも作りやがるぞ!」


ローレンツとギュンツも驚く。


「これは驚きだね!

このカタツムリなんか本当にそのまんまだよ!」

「全く!見ていても信じられないでござる」


俺が折った様々な折り紙を見て、スチューが嬉しそうに叫ぶ。


「おい!これはいいぞ!何しろ紙一枚で出来るんだからな!」

もちろん俺たちにだって作れるんだろ?」

「ああ、実際にちょっと折ってみなよ」


そう言って俺がスチューに折り紙を渡す。

ローレンツとギュンツもうなずく。


「ああ、いくら紙が高価とは言っても、値段も紙一枚ならたかが知れているし、折り方を覚えればいくらでも作れる!」

「全くでござる!」


驚く三人に俺が説明をする。


「ああ、さっきも言ったように、これは「折り紙」って言うんだ」

「折り紙ね?これで何か決定的に凄い物はないか?シノブ!」

「決定的ねぇ・・・」


俺はしばらく考えると紙飛行機を作ってみた。

飛行機がないこの世界ではこれは間違いなくないだろうし、受けると思ったからだ。


「これはどうかな?」


しかし初めて紙飛行機を見たスチューには何だかわからないようだ。


「何だ?そりゃ?」

「空を飛ぶ折り紙、紙飛行機さ」


俺の説明にスチューたちはきょとんとする。


「は?カミヒコーキ?そんな物が空を飛ぶのか?」

「おいおい!いくら何でもただ紙を折っただけの物が空を飛ぶはないだろう?」

「拙者も信じられないでござる」

「いや、ホントだよ、ホラ」


そう言って俺は紙飛行機をスイ~・・・と飛ばして見せる。

紙飛行機は楽々と教室を縦断し、教室の端に落ちる。


「「「おおおお~~~っ!!!」」」」


それを見た3人は同時に叫ぶ。


「おいおい!シノブ!お前、良い物知っているじゃないか!

「ああ、今年の目玉はこれに決定だね!」

「全く賛成でござる!」


それまで後ろで黙って見ていたシルビアも驚く。


「これは驚きましたね?」


紙飛行機を見てみんな大騒ぎだ!

そこへフェルマー部長がやってくる。


「よお!今年の出し物は決まったかい?」

「おっ!部長!これを見てくれよ!」

「なんだい?スチュー?」

「シノブが作った空を飛ぶ紙細工さ」

「何だって?紙細工が空を飛ぶ?」

「ああ、ほら」


そう言ってスチューが紙飛行機を飛ばすとフェルマー部長も驚く。


「ほう?こりゃ凄い!

大したモンだ!」

「だろう?」

「ああ、今年のうちの出し物はこれで決定だな!」

「よっしゃ!部長の許可も降りた!」

「しかしこれは一体どういう仕組みなんだい?」

「ああ、わからん」

「説明してくれ!」

「ああ、これは揚力ようりょくと言う作用が働いてね・・・」


う~ん・・・本当は紙飛行機には動力がついている訳ではないので、自分の力で飛ぶ訳ではない。

理論的にはグライダーと同じで滑空機な訳だから、正確には「紙滑空機」と言うのが正しいはずだ。、

でもちょうどいいからここで飛行機の説明をみんなにしてみるか?

俺は窮理部のみんなに翼と揚力ようりょくの関係を話した。

全く新しい概念だが、窮理部員の全員が何とか理解したようだ。


「ふ~む・・・つまりその揚力ようりょくってのは、翼の形や角度によって、翼の上と下で空気の圧力が違うので、全体が上に押し上げられるって考えであっているのか?」

「うん、おおむね基本はそんな所」

「つまりこれを応用すれば、魔法じゃなくても空を飛べるって事か?」

「そうだよ。

でもそれには色々と大変なんだ。

空気抵抗やそれに負けない軽くて強い大きな翼、その大きな翼を持ち上げる事が出来るだけのジャベックでない動力などが必要なんだ」

「ふ~ん・・・確かにそれは大変そうだな?」

「そうだな」

「しかしいつかは実現してみたいもんだ」

「ああ、それは僕も思うよ」


こうして窮理部の展示物は大型のアースフィア儀とプリズム、そして折り紙となった。


その全てが好評だったが、やはり一番人気は折り紙だ。

鶴、紙風船、兜、蝸牛かたつむり三方さんぼうと、一枚の紙で色々と作れるので、来場した人たちは驚いたようだ。

特に紙飛行機は恐ろしく受けた!

何しろ材料は紙一枚でよく、しかも面白いように飛ぶのだ!

特に来場した男の子たちには激しく受けた!

他の折り紙もそれなりに驚かれたが、何と言っても紙飛行機が圧勝だ!

値段は紙と折り方の教授料込みで大銅貨1枚なので、誰でも気楽に受けられる。

男の子たちは争うように俺たちから紙飛行機の折り方を教わって、空へ飛ばした!


「すっげー!」

「これ本当に空を飛ぶぞ!」

「俺、もう一個買おう!」

「俺もだ!」


子供たちは大はしゃぎで、俺たち窮理部の部員たちは大忙しだ!

そこへ見覚えのある二人がやって来る。


「ほほう・・・なかなか盛況なようじゃのう・・・」

「ああ、活気があってよろしい」

「あ、ジーモンにガスパール!」


それはロナバールにいるはずのジーモンとガスパールだった。


「よお!シノブ!様子を見に来たぞ!」

「ミヒャエルの奴は来れないので奴の代わりも兼ねてな」

「そうなんだ?」

「ああ、奴は少々総督の仕事があってな」

「さすがにそれを抜け出して来る訳にもいかんでの」

「そりゃねえ・・・」

「ふむ、で?どんな具合なのじゃな?」

「ああ、その前にうちの部員を紹介するよ。

こちらの人が部長のフェルマーさん

そして知っていると思うけど、ローレンツとギュンツ。

それからスチュアードさ。

それとシルビアと豪雷と疾風も部員なんだ」

「おお、そうか!わしはジーモン・マリウスという者じゃ。

よろしくな!」

「わしはガスパール・ネイビアじゃ」

「初めてお目にかかります。

私が部長のフェルマー・グラナドスと申します。

御二人ともロナバール総督閣下の御友人で、しかも我が部の先輩だとか?」

「ほほう?よく知っておるのう」

「ひゃっひゃっひゃ、それで今日は様子を見に来たのじゃよ」

「ええ、光栄です。どうぞゆっくりと見ていってください」

「うむ、しかし御主、今グラナドスとか言ったか?

もしやグラナドス王国の・・・」

「はい、第三王子でございます」

「おう、なるほどのう」

「うん、ジーモン、今のうちの部は王子様だらけなんだよ?

部長の他にもローレンツとそっちのスチューもアドレイユ王国の王子様なんだ」

「ほほう?それはまた大した物よのう?」

「な~に、俺たちなんぞはたまたま生まれた所がそういう所だったに過ぎません。

大した奴なのはこのシノブの奴ですよ」

「くっくっく、それには全く賛成じゃな」

「ああ、ここでも何やら面白い物をやっているようじゃのう」

「うん、ゆっくり見て行ってよ」


ジーモンたちも折り紙を見て感心したようだ。

折り紙は男の子たちに大受けだ。

特に四日目の午後は俺たち4年生が全員劇で抜けてしまったので、大変だったらしい!

しかしジーモンたちと初日に来た子供たちがやって来て、手伝ってもらえて何とか凌いだようだ。


「くっくっく、中々楽しかったぞ?シノブ?」

「ああ、久々に学生時代に戻ったようじゃったわい」

「それなら良かったよ」

「ミヒャエルの奴も来たがっていたので、来年は奴も来れると良いのう」

「そうだね」

「ま、今から都合をつけておけば何とかなるだろうよ」

「そうじゃな」


こうしてジーモンたちもロナバールへ帰って行った。



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