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旧・オネショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!   作者: 井伊 澄州
第1章 オネショタな俺が転生したらエロフに騙された!
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385 夢の世界の菓子!

「え~と、イチゴとママレードとブルーベリーに・・・」


やがてそれが出来上がると全員の前に出して見せる。

それは3つのフルーツパフェと3つのプリン・アラモードだった。

アイスクリームの他に、生クリームと果物やジャムをふんだんに使い、容器もガラス職人に頼んで、実験的にパフェグラスとアラモード皿を作ってもらったのだった。

そのまだこの世界にはない、背の高い優雅な花形のグラスに盛られたそれは、作った俺の目から見ても中々の出来だった。

表面には赤、紫、黄色と様々な色で彩られて、生クリームとアイスクリームの周囲を美しく飾る。

その6つのパフェとアラモードは容器も内容も少しずつ違っていたので、それを見た店員たちは騒ぎ出した。

その二つをクレインたち三人に、残りをブリジットたち8人に出した。


「な、何ですか!これは!」

「これが・・・食べ物なのですか?」

「こんな美しい食べ物は見た事がありません!」

「凄いです!もの凄いです!」

「これが先ほどのアイスクリームを最大限に発展させた物・・・」

「確かに納得です!」

「私達の想像を遥かに超えています!さすがはホウジョウ様です!」


パフェを見て興奮する店員たちに俺が説明をする。


「はは、これは「フルーツパフェ」って言うんだ。

そっちのプリンが真ん中にある方は「プリンアラモード」ね。

まあ、食べてみてよ。

御覧の通り、まだ試作中なので容器が6つしかないから、みんなで分けあって食べてね」


俺はこれまたパフェ用に作った細く長いスプーンを店員たちに渡して食べるように促した。

店員たちは恐る恐る手を伸ばすとパフェを食べ始めた。

途端に全員が騒ぎ始める。


「何ですか?これ!こんな食べ物があって良いんですか!」

「おいしすぎます!」

「これはこの世界の食べ物ではありません!」

「ええ、別の世界の食べ物です!」

「我々の菓子の概念を、いえ!食べ物の概念を大きく越えています!」

「もはや夢の世界の食べ物です!」

「ええ、まるで夢の中で食べているようです!」


予想はしていたが大騒ぎだ。

しかも何か別の世界の食べ物だとか、実際にそれは当たっているよ?

偶然とはいえ、ちょっと怖いな?

まあ、前世でもパフェ系は女子に大人気だったし、生まれて初めてこんな物を食べたら女の子は衝撃を受けるだろうね。


「私、もう一生ホウジョウ様について行きます!」

「ちょっと!それは私のセリフよ!」

「こんな物を食べさせられたら、もう他にいけないじゃないですか!」

「どうしてくれるんですか!」

「責任を取ってください!ホウジョウ様!」


ううむ、これは予想以上の反響だな?

そう俺が考えている間にも店員たちは奪い合うようにパフェを食べる。


「ちょっと、ブリジット!そこは私が食べようと思っていたのに!」

「うるさいわね!店長権限です!」

「ブリジット、ひっどーい!あっ!ドリー!そこは私~」

「早い者勝ちよ!」

「やめて~そこのイチゴは私が食べるの~」

「ああっ!そこのママレードと生クリームは私~っ!」

「プリン!お願い!そこのプリンと生クリームだけは私に~」


もはや友情も遠慮もない。

戦争状態だ!

ううむ・・・怖いな・・・


一方、クレインたちはジッ・・と「フルーツパフェ」と「プリンアラモード」を見つめる。


「これは・・・」

「うむ、見れば見るほど形を崩してしまうのは惜しい・・・」

「でも、食べなければ・・・」

「うむ、氷菓も入っているのだから溶けないうちに食べなければな」


そして食べ始めると三人が言葉を失う。


「・・・!」

「これは!」

「・・・」


こちらの三人はブリジットたちとは真逆に全員が無言で食べる。


やがてカラッポになった6つの容器を前にして店員たちが俺に尋ねる。


「ホウジョウ様!

将来これを売るとしたら一体いくらで売るおつもりなのですか?」


全員、口の周りを生クリームやらジャムだらけにして、物凄い迫力で俺に迫る!

君たち!怖いです!

しかし店員たちに言われて俺は初めて考えた。

何しろ試作段階なので、まだ値段までは考えていなかったのだ。

しかし果物や生クリーム、それに特殊容器の値段を考えると、確かに安くは出来ない。

技術的問題もあって、最初は俺を含めた数人しか作れないだろう。

そう考えると、初めはかなり高くなってしまうのは仕方がない所だろう。

元々高級菓子のつもりで売る気ではあったが、これは思ったよりも高値になってしまうかも知れない。


「ええと・・これはとても贅沢な高級品のつもりで考えているからね。

かなり高めの値段になると思うよ?

まあ、銀貨7枚か、8枚くらい?

いや、大銀貨1枚位になっちゃうかも知れないな」


俺が少々高すぎたかな?と思いながら答えると、一斉に突っ込みを入れられた。


「「「「「「「「 安すぎますっ!!! 」」」」」」」」」


うおっ!

いきなり店員たちに一斉に怒られた!


「こんな食べ物がそんな安くて良い訳がないでしょう?」

「ええ、これならば大銀貨5枚・・・いえ、7枚は取らなくては・・・・」

「何を言っているの!この材料、調理、美しさ、彩り、味・・・

どう少なく見積もっても金貨1枚よ!」

「そうね、それ位が妥当だわ」

「ええ、見た目だけを取っても、まるで芸術品のようだわ!」

「器も美しいし、これが食べ物だなんて信じられないほどですもの!」

「そうよ!これは食べる芸術品よ!」

「確かに金貨1枚をとっても文句は来ないでしょうね」

「むう・・・確かに!」

「これは王侯貴族の間で奪い合いになるほどでしょうな・・・」


金貨1枚?

いやいや、いくら何でもそれは高すぎだろう?

一杯が10万円って、どんなパフェだよ?

でも「食べる芸術品」っていうのはわかるな。

非常に良い表現だと思う。

俺も前世ではパフェ類が好きで、あちこちの高級ホテルとかにわざわざ食べに行って、写真とかを撮って感心した事が何回もあるもんな。

あまり感動したのは家で再現した事もあるくらいだ。

友人が遊びに来た時や職場で披露して食べさせた事もある。

友人たちは俺の作ったパフェを見て食べて感心した。

もっとも一番感心したのは「何で一般家庭にパフェグラスがあるんだ?」って部分だった!

いや、俺そういう見かけとかも重要視してたからさあ・・・

そう言えばパフェグラスだけじゃなくて、カレーポットもあるのを話したら驚かれた。

あれって一般家庭にはないかね?

まあ、それはともかく、パフェって物は、確かに「食べる芸術品」と言っても過言はないと思う。

いやはや、実際にフルーツパフェやプリンアラモードを売る時はどうなるだろうか?


「ま、まあ値段はともかく、これを屋台程度の店で出すのは無理だから、本店だけの高級菓子として出すつもりだよ」

「いや、今だしましょう!」

「すぐ出しましょう!」

「これだけでもうちの店の名が全世界に轟きます!」


店員たちはパフェをすぐにでも出す気満々だ!


「いや、でも見ての通り、作るのは面倒だし、盛り付けは訓練がいるし、何よりも容器を新しく作らなきゃならないよ?」


俺がそう言うとうちの店員たちはすぐさまそこで相談を始める。


「カーティス?養鶏場の方はどうだ?」

「順調です!卵もかなり大量に仕入れる事が出来ますし、牧場の牛乳の方も増やせますよ!」

「うむ、デイジー?ガラス職人は?」

「大丈夫です!うちの容器類を作っている職人たちに指示を出せば、すぐに作業に入る事が出来ます!」

「ホワイティ、教育は?」

「はい、多少ローテーションを変えればいつでもパフェの教育は可能です!」

「ブリジット!」

「はい、裏方のジャベックを増やせば、かなりの数の店員をアイスクリームとパフェの方に回せます!」

「・・・ホウジョウ様、大丈夫です!

すぐさまアイスクリームとパフェの準備と教育は可能です!」

「お、おう・・」


わ~お!

君達!優秀すぎるでしょう!

どうやらすぐにでもパフェを店で売り始めなければならないようだ。


「いかがでしょう?ホウジョウ様?」


クレインの言葉に全員が目を爛々とさせている!

いや、君たち!その目は怖いからやめなさい!


「・・・わかった。

予定よりも前倒しにパフェ類を売り出す事にするよ。

それとアイスクリームの方は来週から売り出して良いよ。

だがパフェの方はもうすぐ夏休みだ。

休みで僕がこっちに帰って来てから売り出す事にしよう。

それまでは色々と研修で腕を鍛えておいてくれ。

それとこれから迷宮の店で少々アイスクリームの試験販売をしてみようと思う」

「畏まりました!」

「ああ、ただちょっと僕たちは夏休みが始まったら、急ぎの用事があるんだ。

それが済んでからの販売になるから、1ヶ月くらいはかかると思っておいてくれ」

「はっ!それまでに研修を実施して、腕を上げておきます」

「宣伝も抜かりなくしておきます」

「うん、その辺は任せた」

「はっ!お任せください!」


俺がアイスクリームジャベックを持って迷宮の店にいると、カベーロスさんが声をかけてきた。


「よお、シノブ君!

今そっちの店員に聞いたんだが、何でも今日から新しい食べ物を出すって話だけど、どういう物なんだい?」

「ああ、カベーロスさん、ちょうどいい所へ。

試しに食べてもらおうかと思って、今そっちに持っていこうかと思っていたんですよ。

どうぞ」


俺がソフトクリームを渡すと、カベーロスさんはしげしげと見て食べ始める。


「うおっ!冷たい!何だ、こりゃ!

こんな味の食べ物があるのか?

肉まんにも驚いたが、こいつぁ~もっと驚きだぜ!」

「ええ、これを夏の間だけですが、売ろうと思っています」

「全く、相変わらず手加減なしだな?シノブ君よ!

これからの暑い季節にこれを売られたらうちはキツイぜ!

で、これはどうやって作るんだい?」

「はは、残念ですけど、これは企業秘密で、うちの売り子たちすらどうやって作るかは知らないんです。

正確な作り方を知っているのは僕だけなんですよ」

「なるほど!独占商品って訳か!

確かにこれはちょいと誰にもまね出来そうにないし、うらやましいね!」

「ええ、しばらくはそうなると思いますよ。

ただ値段が少々高くなってしまうのが残念なのですが・・・」

「で?こいつをいくらで売るんだい?」

「銀貨2枚です」

「何だって?そりゃ安すぎる!

これだったら銀貨5枚、いや7枚でも売れるぜ!」


さすがにカベーロスさんは氷菓が高いのは知っていて、うちの値段設定に驚く。

確かにこれをもし俺以外が売るとなったら決して銀貨2枚などでは売れない。

何故ならば、材料や人件費の他に、ジャベック代が上乗せされるからだ。

この世界にまだ冷凍庫やアイスクリームメーカーはない。

ならば人力かジャベックで作るしかないが、人力ではかなり無理があるし、毎回均一的には出来ないだろう。

そしてもし俺の作ったアイスクリームジャベックを売るとなれば、おそらく売値は金貨100枚近くになるに違いない。

それを売値に上乗せするとなると、最低でも銀貨5~6枚にしなければ割が合わないだろう。


「ええ、それはわかっているんですが、出来ればたくさんの人に食べていただきたいので、儲けをギリギリの設定にしてみました。

それに今回は試験販売なので、本番ではもう少し値段が高くなるかも知れません」

「ふうん、勿体無いな!

まあ、シノブ君にはシノブ君の商売のやり方があるからな!

文句は言わないよ」

「ありがとうございます」

「ただ、毎度の事ながらもうちょっと手加減をして欲しいところだな」

「はは、すみません」


こうして試験販売を始めたアイスクリームの評判は上々だった。

そしてもうすぐ夏休みとなる。

俺はこの夏休みにはどうしても優先してやっておかねばならない事があるのだ。

それはデフォードの報告書を読んだからだ。


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