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旧・オネショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!   作者: 井伊 澄州
第1章 オネショタな俺が転生したらエロフに騙された!
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384 新商品の開発

クレインを通じてブリジットたちから報告があった。

最近肉まんの売れ行きが徐々に落ちているのだそうだ。

ブリジットが心配そうに俺に尋ねる。


「みんな肉まんに飽きて来たのでしょうか?」


しかし俺には見当がついていたので、笑って答える。


「大丈夫、そんな事はないよ。

確かに物珍しさは無くなったかも知れないけど、肉まんの魅力が落ちた訳じゃない。

理由は別にあるから心配は無用だよ」

「え?ホウジョウ様はこの理由がわかるのですか?」

「ああ、良くわかっているよ」


そう、そろそろ、季節が春を過ぎてめっきり暑くなってきた。

暑くなってくれば、みんな肉まんなど食べたがる訳がないのだ。

むしろ、まだそんなに売れている事自体の方が不思議なくらいだ。


「一体どうしてなのですか?」

「暑いからさ」

「なるほど、そうだったんですね!」

「確かに」


俺が簡潔に答えると、ブリジットもクレインも納得する。


「でも、大丈夫、この事態は予想していたからね。

肉まんに匹敵する考えはあるよ。

実はちゃんと準備もしてあるんだ」

「え?それはどんな?」

「そうだな、今度の自由日にでも一旦そちらへ帰って、みんなに発表をするよ。

カーティスたちにも伝えておいてくれ」

「わかりました」


次の自由日になると、俺はエレノア、シルビア、ミルキィ、アンジュ、豪雷、疾風を連れて一旦ロナバールへと戻った。

そしてブリジットとホワイティを初めとした最初の店員たちとクレイン、カーティス、デイジーの三人を集めて、ある装置を見せた。

幅30cm、高さ50cmほどの四角いジャベックだ。

それを見たクレインが尋ねる。


「これは一体何なのでしょうか?」

「まあ、見ていてよ」


俺は手に大きめの平たいカップを持ち、そのジャベックの真ん中辺りにあるボタンを押す。

すると中からウネウネと白い物が出てきてカップの中に入っていく。

俺はある程度それをカップに収めるとボタンを離す。

カップの中にあるそれは、見事なまでにアイスクリームだ。


「さあ、みんな食べてみてよ」


全員にスプーンを渡し、試食をさせる。


「何ですか!これは」

「甘~い、冷た~い」

「おいしい!」

「これは氷菓ですね?」

「こんな物、私は初めてです!」

「私も氷菓を食べた事はありますが、こんな氷菓は初めてです!」


当然の事ながら誰もアイスクリームなど食べた事がなく、全員が驚いていた。


「これはアイスクリームと言って、牛乳と砂糖、それに卵を特殊な方法で冷やした物なんだ」

「ええ?それだけでこんな物が?」

「ああ、冷やし方が特別なのさ。

そいつは企業秘密だ」


そう、俺はかなりこのアイスクリームを作るのに苦労した。

いや、正確に言うとアイスクリーム製造ジャベックは比較的簡単に出来たのだ。

要は材料を冷やしながら攪拌をする。

それだけだ。

ジャベックで回転機構と言うのは難しいのだが、何とかそれもクリアして作り上げたのだった。

それで出来た物は確かにアイスクリームだった。

しかし俺の満足できる出来ではなかったのだ。

俺は材料の比率や攪拌方法を色々と変えてみて、ようやく満足のいくアイスクリーム製造ジャベックと材料の比率を割り出した。

肉まんと違って、これは作り方が一切見えないし、中でどういう事をしているのかは、そう簡単には想像もつかないだろう。

ましてや材料比率や攪拌法などはまずわからない。

俺はアイスクリームの作り方を、手伝ったエレノア、シルビア、ミルキィ、アンジュ、キンバリー、豪雷、疾風の7人にしか教えてないし、その7人でもここまでの材料配合と攪拌方式は知らない。

つまりこれの正確な作り方は俺にしかわからないのだ。

まず、当分の間はこれの作り方が周囲にわからないのは間違いがない。

だからこれは間違いなくうちの店だけの独占商品となる!

夏の暑い間だけの限定とはいえ、これはかなり強力な商品になる事だろう。

アイスクリームを食べたデイジーが俺に質問する。


「これをいくらで売るのですか?」

「それがちょっと困った問題でねぇ・・・

だいぶ高くなっちゃうんだ。

銀貨2枚さ」

「え?銀貨2枚?」


そう、俺が唯一勘違いしたのはプリンの時と同じく卵の値段だった。

アイスクリームの材料は砂糖や牛乳も高いのだが、卵が特に高かったのだ。

日本でも明治から昭和中期位までは卵は入院患者の見舞いに使うほど、高かったと聞いた事はあるが、この世界でもまさに卵は高かったのだ。

卵1個が何と大銅貨3枚!令和の日本で言えば、ほぼ300円だ!

これは高い!

江戸時代の卵1個の値段が大体二十文、約400円だったと言うから、それに匹敵する。

幸いアイスクリームにそれほど卵は使わないのでまだ良かったが、プリンの時にはモロにその煽りを喰らった!

前世では20世紀中盤には白色レグホンなどが改良されて、卵をたくさん産む鶏が養鶏場で大量に飼われていたので、昭和後期頃には卵は非常に安価となったが、それまでは結構な贅沢品だったのだ。

だから俺はマジェストンへ行く時にクレインたちに近くの村にサクラ魔法食堂直営の養鶏場と牧場を作って、そこで卵と牛乳を入手出来るように指示しておいたのだ。

一応その計画は順調で、現在の所、ロナバール周辺の5つの村で養鶏場と牧場を作る計画が進行中だ。

しかしまだ今の所はプリンや他の料理のために、あちこちから卵と牛乳を掻き集める状態だ。

この世界でも卵は高かったので、砂糖などの他の高価な材料と合わせて考えると、アイスクリーム一杯分は、どうしても銀貨2枚程度の金額にしないと儲けが出ないのだ。

しかしその金額を聞いたデイジーたちは驚いた。

俺が値段を言うと途端に全員で騒ぎ始めたのだ!


「これが銀貨2枚なんて安すぎます!」

「そうですよ!

これなら銀貨3枚・・・いいえ五枚だっていけます!」

「ええ、氷菓は高級品ですからね!」

「そうですよ!

夏に氷菓なんて、魔法料理人のいる高級料理店に行かないと食べられませんよ!」

「私なんか、昔、誕生日に父にねだって食べた一回だけですよ!」

「しかもこれは今まで食べたどんな氷菓よりもおいしいです!」

「ええ、こんな滑らかで口当たりの良いおいしい氷菓は初めてです!」

「それがたったの銀貨2枚で迷宮や組合の屋台で売るなんて!」

「信じられないです!」


どうやらこの娘たちは値段設定に不満があるようだ。

もっとも日本でも始めてアイスクリームが販売された明治初期の頃はアイスクリームの値段は令和に換算して、1万円近い数千円相当で売られていたというからその気持ちもわかる。


「うん、それはわかっているけど、これは出来るだけたくさんの人に食べて欲しいから値段を極力抑えたいんだ」

「なるほど、ホウジョウ様はそういうお考えなのですね?」

「ええ、こんな素晴らしい物を少しでも安く売って、たくさんの人に食べさせたいなんて素晴らしい考えです!」


あれ?何かまた別の勘違いをされているぞ?


「いや、そんなんじゃないよ。

実はこれの後に考えている食べ物があって、それはこれを最大限に発展させた物だから、その前段階として、それより先に、出来るだけたくさんの人に味わって欲しいというところかな?」


その俺の言葉に店員たち全員が敏感に反応する。


「え?これがただの前段階?」

「こんなにおいしいのに・・・」

「これが最大限に発展した食べ物って・・・」

「想像もつきません!」

「一体、どんな食べ物なんですか?」

「是非!教えてください!」


うちの従業員たちの瞳が俺をランランと見つめる。

その眼差しにはいかんとも逆らいがたい


「う~ん、じゃあまだ試作品だけど、君たちにちょっと食べてもらおうかな?

でもまだ秘密だからね?

誰にも話しちゃだめだよ?」

「「「「「「「「はいっ!」」」」」」」」


全員の声がこれ以上ないほど力強くハモッた。

俺は実験厨房に向かうと、材料を取り出して、ある物を作り出した。


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