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旧・オネショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!   作者: 井伊 澄州
第1章 オネショタな俺が転生したらエロフに騙された!
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325 真・中二病発動!

 翌日になって、俺たちは様々なアンジュの魔法の検証をする事となった。

アンジュは魔力量が足りなかっただけなので、術式や呪文はほとんどの魔法を覚えているそうだ。

さすが魔法辞典を自称するだけの事はある。

ならば、魔力量が十分になった今、そのほとんどが使えるようになったはずだ。

俺はエレノア、シルビア、ミルキィ、アンジュ、それにガルドとラピーダを連れて実験に行く事にした。


「さて、どこに行こうか?

取り合えずその辺の草原に行けば良いかな?」


俺の提案をエレノアが首を横に振って却下する。


「いえ、御主人様、私は海辺に行った方が良いと思います」

「え?海?」

「はい、私の予想が正しければ、海へ行くのが間違いないと思います。

それも周囲に人が誰もいないような場所の海です」

「わかった」


エレノアの言う事に間違いはない。

こうして俺たちは航空魔法で少々遠い海へと向かった。

アンジュは初めての航空魔法にも関わらず、時速300カルメルほどで飛び、俺たちを驚かせた。

すでにミルキィよりも航空魔法の速度が上なのだ。

今は冬なので、ほぼ海に人はいない。

人気のない海に着いた俺たちが実験を開始する。


「ここらで良いだろう。

まずは初歩的な攻撃魔法からやってみるか?」

「はい」


俺の指示に従って、アンジュが片っ端から攻撃魔法を連発する。


「フラーモ!」


途端に火炎球が出て飛んでいく!

火球はまっすぐに飛ぶと、その先にあった木に当たって、その木を少々焦がす。


「グラツィーオ!」


今度は氷結魔法だ。

アンジュの魔法を受けて、その辺の草がパキパキと凍る。


「フルモバート!」


アンジュの目の前に電撃が放たれて、その場で電気が放電して虚空に消える。


検証の結果、どうやら本当にアンジュは魔道士級の魔法を全て使えるようだ。

物によってはすでに魔法学士級の魔法すら使えるようだ。

エレノアがアンジュに指示をする。


「アンジュ?あの森林に向かって火炎呪文を使ってみてください。

そう・・・魔力の10%ほどで」

「10%で?はい、わかりました」


アンジュがエレノアに言われた通り、火炎呪文を放つ。


「モノ・デカ・プロセント・フラーモ・・・」


アンジュが呪文を唱え始めると、その目の前に巨大な魔法陣が現れて、それに相応しい大きな火の玉が出現する!

これはでかい!

たったの10%の火炎魔法とは思えないほどだ!

おや?しかもアンジュの瞳が青く輝いているように見えるぞ?

何でだ?


「パーフォ!」


発射の呪文と共に巨大な火の玉が森林へ向かって撃ち放たれ、瞬く間に森林が燃えて大事になる。

広範囲の木々が燃え、紅蓮の炎となって燃え盛る。

うっはー!人がいない場所にして良かった!


「これは・・・!」


放ったアンジュが一番驚いているようだ。

やがて火が燃え尽きると、そこは一面焼け野原となっていた。

もはやそこは森林ではない。

焼け焦げた草原だ!

こいつ!この辺の地形を変えたぞ!


そこでもう一度エレノアがアンジュに指示をする。


「アンジュ?今度は50%の凍結魔法を使ってみてください。

ただし、海に向かって」

「海へ?はい、わかりました」


エレノアに言われて、アンジュが海へ向かって凍結呪文を唱え始める。


「クヴィンデク・プロセント・グラツィーオ・アグレシー・・・パーフォ!」


先程より遥かに大きな魔法陣が形成されて、凍結呪文が海へ向かって放たれる!

するとたちまちその近辺の海一面が凍りつく!

見渡す限り、ほぼ全域が凍っているようだ。

これは凄まじい!

ここまで凄まじい凍結魔法を俺は見た事がない!

しかもアンジュの瞳は先程以上に、青く光り輝いている!

その一面凍結した海を見たエレノアがうなずいて言った。


「やはり・・・」


どうやらエレノアは最初からこの事態を予想していたようだ。

だから検証を海でしようと言ったのか?

確かにこの状況を見れば納得だ。


「凄いね・・・

ねえ?ところで今アンジュの瞳が青く光ったように見えたんだけど、気のせいじゃないよね?」


見間違いではない。

事実、まだアンジュの瞳は、先程の残滓のように少々青く光り輝いている。

俺の質問にエレノアが答える。


「はい、魔人は魔法を発動する時、その威力によって、瞳が輝くと言われています。

それは種族によって青だったり、緑だったり、赤だったりと様々です。

アンジュはどうやら青い瞳のサフィール族のようですね」

「でも昨夜や、さっき火炎呪文を放った時には光らなかったみたいだけど?」

「それは単なる浮遊呪文フロサード火炎呪文フラーモ程度では今のアンジュにとって大した呪文ではないからでしょう。

目が光るのは、その魔人がある程度本気で魔法を使う時で、その集中度が高い程、瞳は強く光輝くと言われています」

「なるほど」


それでアンジュの瞳が光り輝いた訳がわかった。

俺がエレノアにその説明を受けている間、アンジュは無言で凍った海を眺めていた。

しかしその一面が凍った海を見て、アンジュが突然笑い始める。


「あは・・・あはは・・・あはははは!」


突然壊れたように笑い始めたアンジュに俺が驚いて尋ねる。


「アンジュ?どうした?」

「これ、私がやったんですよね?私が?」

「そうだよ?」

「間違いないですよね?」

「ああ、間違いない」


俺がうなずいて同意すると、アンジュは尚も笑い始める。


「うふふ・・・あはは・・・ははははは!」

「一体どうしたんだ?アンジュ?」


不思議がって聞く俺に、アンジュがキッ!とした表情で答える。


「アンジュだと?無礼者!

アンジュ様と呼べ!」

「え?」


そのアンジュの突然の変わりように俺は驚いた。

エレノアたちもだ。

驚いている俺たちにアンジュが決然と言い放つ!


「よく聞け!

我が名はアンジュ・サフィール!

 魔人にして最強魔法を操る者!

我こそが最強の魔法使い!

我こそが最強の魔人なのだ!

封印を解いた今、世界の者は我が下にひれ伏すが良い!」

「え?封印?何を言っているんだ?アンジュ?」

「アンジュ、どうしたのですか?」


俺とエレノアが質問してもアンジュは聞かない。


「これより私はかつて私を貶めた者たちに天罰を下す!

そう!「奴ら」に復讐をしてやるのだ!

みなの者はここで待つが良い!」


そういうとアンジュはスッ!と空へ飛び立ち、どこかへ向かって恐ろしいほどの速さで飛び始めた!


「何っ?」


イカン!

俺は即座に事を察した!

どうもアンジュは突発性の中二病のような物になってしまったらしい!

しかも厄介な事に、これは言うなれば、本物の中二病・・・「真・中二病」だ!

普通の中二病患者はありもしない封印された力だの、隠された能力だのの力を誇示するが、アンジュの場合は、ある意味本当に封印されていた力を解放してしまったのだ!

それも今までは散々魔法の使えない魔人として抑圧されていたのだ。

おそらく、今までアンジュは村の連中に使えない子だの、役立たずだの、魔人の里の面汚しだの言いたい放題言われていたはずだ。

それがいきなりこれほどの魔法が使えるようになってしまったのだ!

考えてみれば、これでは中二病になっても仕方がないかも知れない。

しかし、もちろん放っておくわけにもいかない。

俺たちもすぐにアンジュを追った。


「みんな!アンジュを追うぞ!」

「「「「「「 はい! 」」」」」」


俺たちは即座に航空魔法でアンジュを追った!


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