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旧・オネショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!   作者: 井伊 澄州
第1章 オネショタな俺が転生したらエロフに騙された!
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284 魔法食堂新体制

 ついに引越しも終わり、食堂本店の開店準備が整った。

食堂の名前も今までは「シノブ魔法食堂」か、単に「魔法食堂」と言っていたが、本店の開店と共に正式に「サクラ魔法食堂」と名を変えた。

外組戦闘集団の「青き薔薇ブルア・ローゾ」と区別をするためだ。

店の看板にも桜の花をあしらった印を作り、食堂の店員たちには新規に全員分の制服を作って、徽章に青き薔薇同様に桜の花の形を模った物を作った。

何だか日本の警視庁か自衛隊のの階級章のようだが、ここは異世界だ。

気にしない事にしよう。

上級幹部は桜の花に金色、幹部は銀色、一般店員は銅、新人と見習いは徽章なしで制服だけだ。

俺とエレノア、ミルキィ、アルフレッド、キンバリーはサクラ魔法食堂の徽章を身につけたが、残念ながらシルビアは保留だ。

食堂の店員なのに、料理を禁止している者が幹部になってしまって良い物だろうか?と疑問を持っているからだ。

シルビアはシュンとしていたが、これはいたし方がない・・・

しばらく考えさせてもらって、彼女には青き薔薇ブルア・ローゾ)として存分に活躍してもらおう。


そして開店に当たって俺は人事を一新しようと考えて、まずはブリジットとホワイティを呼んだ。

エレノアを横に、二人を前にして俺は話し始めた。


「いよいよ、我がサクラ魔法食堂本店も開店だ。

これも迷宮店開店当初から頑張って来てくれた君達二人の力は大きいと思う。

そこで君たちを店長兼ロナバールの地区監督と仕入部長と教育担当部長にしようと思うのだが・・・」


しかし俺がここまで話すとホワイティがさえぎる。


「お待ちください!ホウジョウ様」

「なんだい?」


俺の質問にホワイティとブリジットが答える。


「確かに私達はこの店に尽力をしてきた自負はあります」

「ええ、でも私達は単なる魔法士です。

店長程度は勤まる自信はありますが、それ以上ともなると、とてもそこまで出来るかどうか、自信はありません。

それには相応の人がいると思います」


彼女たちが誰の事を言っているのか、俺にもわかっていた。


「・・・それはクレインの事かい?」

「はい、クレインさんに限らず、カーティスさんもデイジーさんも流石です。

やはり私達とは比較になりません」

「ええ、私もあの御三方が、そろそろ私達より上に来るべきだと思います」

「そうか・・・」


確かにそれは俺も感じていた。

この二人も他の六人も優秀だが、あの三人は別格だった。

それは単に魔法学士というだけではなく、レオンたちが厳選した人物という事も大きいのだろう。

あの三人は恐ろしく熱意を込めて仕事をしていて、料理の知識や技量、そして店の運営に関しても、今や最初の8人を凌ぐ勢いだ。


「わかった・・・それは検討してみよう」


俺はエレノアやシルビア、ミルキィ、アルフレッド、キンバリー、ペロンと言った人たちと協議をしてみた。

まずはエレノアが意見を述べる。


「そうですね、確かにパラケルスたちが強く推薦してきただけあって、非常に優秀だと思います。

あの三人ならば、単なる店長だけでなく、私の代わりに店員たちに魔法教育や魔法料理の教育も可能でしょう。

そして、それはブリジットたちには出来ない事です」


そのエレノアの言葉にシルビアとミルキィもうなずく。


「ええ、私もそう思います」

「そうですね、あの三人は護衛も必要ない位ですし」


確かに魔法学士である三人は当然レベルも高い。

一番低いデイジーですらレベルは83だ。

クレインに至っては115もあるのだ。

仮に盗賊などに遭遇したとしても、余裕で単独で対応できるだろう。


「そうですな、仕入や事務も全てテキパキとこなし、特に欠点も見当たりません」

「私も料理を一緒にいたしましたが、三人とも恐ろしく飲み込みが早いです。

特にデイジーはそれ以上で、私にもっと菓子の作り方を教えて欲しいとねだりますよ。

今度御主人様が何か新しい菓子か料理を教えてあげてください」


アルフレッドが賞賛し、キンバリーも笑って話す。


「あの三人はとても良い匂いですニャ」


どうやらペロン的にも問題はないようだ。

そこで俺は三人を呼んで事情を話した。


「魔法食堂の体制を一新する。

店主つまり総支配人を私として、副支配人をエレノア、クレインをロナバール地区支配人、カーティスを地区支配人補佐、デイジーを教育担当部長に任命する。

そしてブリジットは仕入担当課長、ホワイティは教育担当課長だ」

「それは・・・我々がブリジットさんたちの上になるという事ですか?」


クレインの質問に俺はうなずいて答える。


「そうだ。

これはブリジットとホワイティも了承している」


俺の言葉に三人が顔を見合わせて答える。


「承知いたしました」


こうして新しい体制も決まり「サクラ魔法食堂本店」は開店に向かって動き出した。

まず今までの屋台の店は基本的に「薄利多売はくりたばい」だったが、本店のコンセプトは逆に「厚利少売こうりしょうばい」だ。

つまり本店は高級店として商売しようと言う訳だ。

それも「超」がつくほどの高級料理店だ。

そしてこれは仕方のない事だった。

実は俺は材料の計算をしてみたのだが、卵にしても生クリームにしても、恐ろしく原価が高くなるのだ。

それも令和の日本を基準に考えると、悪い冗談のような金額なのだ!

令和の日本ならば卵も牛乳もさほど高い物ではないが、この世界では両方とも相当高くなる。

卵など一個当たり大銅貨3枚から5枚、つまり300円から500円もしてしまうのだ。

1パックではない。

普通の卵一個でだ!

大安売りで卵が10個一パック100円の世界から来た俺としては信じられないほどの高値だ。

もっとも江戸時代位は日本でも卵は高級品だったと聞くし、明治から昭和の中期位までは卵は入院患者の御見舞い品にも使われたと聞いている。

かなり安くなったのは高度成長期を経て、昭和も終盤になったころからだ。

卵とは歴史的にも結構な高級品だったのだ。

砂糖にしても生クリームにしても似たような状況だ。

俺がうちの連中と食べたり、ミヒャエルたちに持って行ってあげるのとは訳が違う。

今度はそれで儲けなければならないのだ。

それも途方もなく高価な材料を惜しみなく使ってだ!

そういった高価な材料を使うので、プリンにしても、ショートケーキにしても、一個辺りの原価が銀貨1枚以下と言う事にはどうしてもならなかった。

そして計算の結果、適正価格としてプリン一個につけられた値段は、何と銀貨3枚だった!

ショートケーキに至っては1ホール大銀貨4枚、8等分にした一切れあたりが銀貨5枚だ!

正直これは庶民には辛い価格だ。

だって令和の日本だったら、プリンが一個3000円、ショートケーキが一つ5000円以上もする事になるんだよ?

前世でコンビニのプリン100円、ケーキが200円程度で買えた俺としては、なんとも歯がゆい値段設定だ。

肉まんの場合は、ロナバールでも安価に購入可能な材料だったので、値段を抑える事が出来たが、今度はそうはいかない。

他の菓子や食べ物も似たような物だ。

人件費や材料費、水道代、輸送費の事を考えると、どうしてもみんな恐ろしく高くなってしまうのだ。

幸い一等地にも関わらず、家賃は無料なので、それは助かった。

これで家賃を取られたら、プリンの金額は銀貨4枚以上になっただろう。

値段が恐ろしく高くなってしまうのは諦めたが、その代わりと言ってはなんだが、俺は屋敷の道に沿って、今までと同様な簡単な屋台のような販売店も作っておいた。

こちらでは今までの店舗同様に肉まんやレモネードなど比較的安い物を売るつもりだ。

将来的にはなるべく他にも安く美味しい変わった食べ物を売るつもりだ。

そして俺はもう一つ作らねばならない重要な物があった。

それを早く作らなければ、せっかくの魔法食堂の先行きも怪しくなってしまうのだ!

それほど重要な物だ!


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