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旧・オネショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!   作者: 井伊 澄州
第1章 オネショタな俺が転生したらエロフに騙された!
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246 青き薔薇の初勝利

 マルコキアスに精神支配された二人は、今や戦闘などそっちのけだ!

ミルキィ!俺の耳に息を吹きかけて股間をさわさわとするんじゃない!

シルビア!ここで脱ぎ始めるな!

嬉しいけど、それをするのは今じゃない!

ここでじゃない!

あ~まったくもうっ!

戦闘中なのにオッパイぷるる~んだよ!

ちくしょうめぇぇぇ!

俺はどこかの総統閣下のように猛り狂う。

もはや二人を完全に支配下においたマルコキアスが、ガルドたちに攻められながらも得意げに俺をあざける。


「うはは!ぐはっ!

愚かな人間め!げふっ!

そのような女どもを、ゴガッ!

この戦いの場に連れて来たのが、オベッ!

お前の敗因よ!ゴガア~ッ!」


・・・いや、マルコキアス?

お前、高らかに笑いながらこっちをあざけっているけど、思いっきりガルドたちの攻撃を受けている上に、全身矢ぶすま状態だぞ?

フィネーロの熱線も、あちこち当たってヨロヨロだし・・・

満身創痍で、そんな笑ってる余裕、絶対にないだろ?

無理すんな!

何だかこのまま放っておいても、地味に相手の体力を削り続けて勝てるんじゃないかと思って来たよ。

うん、もうこのままミルキィとシルビアの胸を揉んでいようかな?

何か上位悪魔と戦闘中のはずなのに、ギャグ漫画みたいになってきたぞ?

いや、俺、精神支配されていないよな?

まだ戦う気はあるよな?

・・・・・

うん、大丈夫だ、まだマルコキアスと戦う気は満々だ。

俺がそんな事を考えていると、マルコキアスが新たなる命令を出す。


「さあ、女ども!アガッ!

その男を殺して、ズゲッ!

我をこの人形どもと、このアギャァッ~!

あ、怪しげな道具から救うのだギャ~ッ!」


おい!マルコキアス!

最後の方、何か叫び声が名古屋弁みたいになっているぞ?

しかしマルコキアスがそう言うと、二人が突然俺から離れる。

ミルキィがアレナックの短剣を両手に構え、下着姿のシルビアは呪文の詠唱に入る。

むむむ・・・今日のシルビアの下着は派手なレース柄の紫か!

とっても良く似合うなぁ・・・

いや、そうじゃない!

今はそんな事を考えている場合じゃないだろ!俺!

まずい!この二人を相手にする訳にはいかない!

さすがは上位悪魔、このまま地味に削り勝てると思ったのは甘かったか!

やはり二人の胸を揉んでいるような場合ではないッ!

いや、もう二人とも俺から離れたから揉めないけど・・・

しかしこの状況下・・・こうなったらエルフィールを出した方が良いだろうか?

何しろこの二人は等級クラス白銀シルバーでも、下手な黄金等級ゴールドクラスよりも強いんだからな!

俺一人でこの二人と同時に戦うとなったら、手加減は難しい。

俺がどうしたら良いか考えていると、ミルキィがクルッと方向を変えて、突然マルコキアスに襲い掛かる!

ズバッ!ズバッ!とミルキィの二本の透明な短剣がマルコキアスを切り刻む!


「ぐあぁ~!なっ!何を!」


予想外の攻撃にマルコキアスが叫びを上げる!

さらにシルビアの魔法攻撃がマルコキアスを襲う!


「デュアル・フルモバート!」


バリバリバリッ!


「貴様!何をするんだギャア~~~!」


いや、だからお前、変な名古屋弁になっているって!

そしてシルビアの放った激しい電撃がマルコキアスを襲い、動きが止まる。

その隙を逃す俺ではなかった!


「もらったぁっ~!」


俺のアレナック5倍刀の斬撃がマルコキアスを切り裂き、致命傷を与える。


「うぎゃあ~っ!!」


さらにガルドとラピーダが攻撃をしてマルコキアスの羽根を切り裂き、フィネーロの熱線が四肢を貫き、さしものマルコキアスもその場から動けなくなる。

それを確認した俺たちは、全員でマルコキアスを取り囲む。

息も絶え絶えになったマルコキアスが俺たちに問いかける。


「何故だ?何故、我の精神支配が解けたのだ?」


その問いにシルビアとミルキィが答える。


「馬鹿ですね。

私たちが御主人様を殺すような命令を聞くとでも思ったのですか?」

「そうです!

シノブ君を殺すなんて命令を出さなければ、あなたの精神支配は解けなかったでしょう」

「上位悪魔とは言え、所詮は魔物、人間の感情の機微などわからなかったのでしょう」

「その通りです!」


そうか・・・最初マルコキアスはとにかくガルドたちに命令をしている俺の動きを止めようと、この二人に対して心を読んで俺を止めるのにもっとも効率的な方法を選んだ訳か?

シルビアもミルキィも俺に好意を寄せているから、単なる精神支配は効かなかったが、俺に、より好意を寄せる方向への精神支配は効いてしまった訳だ。

それで色仕掛けで、俺の攻撃を止めに入った訳だ。

まあ、正しい判断だな・・・俺、この二人の色仕掛けには弱いもん。

実際、危なかったよ!

しかしその後で俺に止めを刺すために、俺に対して攻撃的な命令をする精神支配をしようとした結果、二人の抵抗を受けて精神支配は解けてしまった訳だ。


「こ、こんな馬鹿な!

我がこんな人間の小僧や小娘と人形ごときに・・・」

「お前の敗因は、その人間を舐めていた事だよ!

さあ、止めだ!

俺が特訓で編み出した新型魔法を喰らえ!

これを喰らわすのはお前が初めてだ!

光栄に思うんだな!」

「なにっ?」


驚くマルコキアスに対して俺は呪文を唱える。


青薔薇火球ブルア・ローゾ・バルメード!」


俺の呪文詠唱と共に、俺の前に青い薔薇の形をした炎が、ブァッ!と出現する。

その周囲には花びらが舞い散るようにチリチリと青い火の粉が舞う。

通常の火炎魔法の温度なら赤や黄色程度の色だが、俺はその炎を高度に凝縮したために温度が極端に上がり、その色は青白くなる。

そしてそれはまさに燃え盛る青い薔薇の花のように見える。

この日のために俺が考えて編み出した必殺魔法だ!


「な、なんだ!その青い炎は?」


驚くマルコキアスに俺は呪文を放つ!


「パーフォ!」


俺の言葉と共に、放たれた青い薔薇がマルコキアスに命中して、さしもの火炎魔法耐性があるマルコキアスもその高温で燃え尽きる。


「そ、そんな・・・我がたかが人間ごときに・・・!

しかも火炎魔法でやられるとは~ッ!!!」


その言葉を最後にマルコキアスは四散し、そこには綺麗な首飾りが残った。

これが「不屈の首飾り」とやらか?

俺はそれを拾って、しげしげと見ながら呟く。


「ふう、どうやら何とか倒せたようだぎゃ・・・

しかしさすが上位悪魔、どえりゃあおそがい奴だっただなも」


俺が思わず怪しげなエセ名古屋弁でそう言うと、いつの間にかエレノアがそばにいて俺を労う。


青薔薇火球ブルア・ローゾ・バルメード、お見事でした。御主人様」

「ありがとう、エレノア。

実戦で使うのは初めてだったけど、成功して良かったよ。

ところで今までどこにいたの?」

「精神支配にあった人々を全員拘束した後で、シルビアとミルキィが突然こちらへ向かったので、私もこちらに来て様子を見ておりました」

「え?様子を見ていた?」

「ええ、もちろん、もし危険ならばお助けしようと思っておりましたが、大丈夫な御様子でしたので・・・・」


あれで大丈夫だと思っていたの?

まあ、確かに結果としては大丈夫だったけどさ?


「ま、まあとにかくエレノアやみんなのおかげで討伐できて良かったよ」

「いいえ、これも御主人様のお力です」

「そうだといいんだけどね」


俺がこれほどガルドやラピーダと一緒でも梃子摺ったマルコキアスでも、エレノアならおそらくあっさりと退治しただろう。

そして多分エルフィールでも・・・

まだまだ俺はエレノアにおんぶに抱っこな状態だが、それでも曲りなりに上位悪魔であるマルコキアスを倒す事が出来た。

これも進歩だと思って、素直に喜ぼう。

俺がそう思っていると、シルビアとミルキィが謝罪をする。


「ですが私は部分的にとはいえ、精神支配を受けてしまいました。

申し訳ございません・・・」

「私もです。

申し訳ありません・・・」

「まあ、いいさ、二人ともマルコキアスが僕を攻撃させようとしたら、ちゃんと正気に戻ってくれたんだからね」


その俺の言葉に二人は憤慨して答える。


「それは当然です!

間違っても御主人様を害する精神支配など受け入れるはずがございません!」

「そうです!

私だってそんな精神攻撃をされても絶対に抵抗してみせます!」

「はは・・・ありがとう」


俺たちが拘束した連中の場所へ戻ると、どうやらマルコキアスが死んで、その支配から逃れた組合員たちが正気を取り戻したようだ。


「くっ・・・これは・・・」

「そうか・・・俺たちはマルコキアスに精神支配されて・・・」

「全く・・・」


みんな自分への情けなさと腹立たしさで、自己嫌悪に陥っているようだ。

俺はその人たちの拘束を解いて話しかける。


「マルコキアスは俺たちが倒しました。

気分はどうですか?」

「まあ、気分は最悪だがどうやら助かったよ」

「ああ、そうだな。

相手が上位悪魔とはいえ、仮にも白銀等級シルバークラスの我々が精神支配されていたとは情けない。

ところで君たちは?」

「ロナバールからマルコキアス討伐に来た戦団ブリガードの「青き薔薇ブルア・ローゾ」です」

青き薔薇ブルア・ローゾ・・・すまないが聞いた覚えがないな」

「当然ですよ。

何しろうちは昨日結成した戦団ブリガードですから」


その俺の言葉にこの組合員は驚く。


「何っ?昨日?ではこれが初ミッションなのかい?」

「ええ、そうです。

戦団ブリガードとしては、これが初ミッションです」

「初ミッションでマルコキアス討伐か・・・

こりゃ大した戦団ブリガードだな。

覚えておくよ」


そばにいた別の組合員も感心して話す。


「ああ、俺もだ。

君たちがあいつを退治してくれなきゃ、俺たちはこのまま死ぬまでマルコキアスの手下として使われていたんだからな」

「どうですか?後は大丈夫ですか?」

「ああ、大丈夫、みんな少なくともそれぞれの根拠地に帰れる位の力は残っているようだ」

「そうですか?では我々はロナバールに戻りますので、皆さんも用心して帰ってください」

「ああ、そうするよ、帰ったらせいぜい君たちの宣伝でもするさ」

「俺もだ。

青き薔薇ブルア・ローゾの名は忘れないよ」

「俺もこの件は借りにしておくよ」

「ありがとうございます。

ロナバールから来てる人はいませんか?

我々は魔法飛行艇で来ていますから、ロナバールから来た人がいれば送りますよ?」

「いや、俺はアムダルンからきた」

「俺たちはスラールだ」


どうやらロナバールから来た人間はいないようだ。

俺たちはそのままロナバールへ帰還する事にした。


無事にロナバールへと帰還して、俺は討伐証拠である「不屈の首飾り」を提出すると、マルコキアス討伐を認められて、ミッション終了となる。

グレゴールさんが俺たちに礼を言う。


「いやあ、この度はありがとうございました!

シノブさん、それに皆様方!」

「いや、今回も例によってエレノアのおかげですよ。

彼女がいなかったらどうなっていたことやら・・・」


俺がそう言うとエレノアが例によって首を横に振って否定する。


「いいえ、そのような事はございません。

これも御主人様の力によるものです」

「はは、本当にそうならいいんだけどね」


もちろん俺には本当の事はわかっている。

俺が力なく笑って答えると、グレゴールさんがうなずいて話す。


「どちらにせよお疲れ様でした。

ところで、報酬の方ですが、全額報奨金と、一部現物支給の、どちらがよろしいでしょうか?」

「現物支給ってなんですか?」

「あなた方が取ってきた「不屈の首飾り」です」

「それってどんな効果があるんですか?」

「これは相手の精神支配力に対する力を半分以下にする効能を持ちますね」


へえ?あの首飾りってそんな効果があったんだ?


「それって珍しい効果だし、物自体も滅多にないですよね?」

「ええ、そうですね。

非常に珍しい品物である事はまちがいありません」

「ではそちらの方が良いですね。

一部現物支給でお願いします」

「承知しました」


今回の精神攻撃には中々参った。

もしあの攻撃の威力が半分以下になる道具があるなら、今後のためにもそれをもらっておいた方が良い。

精神攻撃をしてくる魔物を相手にする時に大いに役立つ事だろう。

そう思って俺は「不屈の首飾り」を褒賞の一部としてもらう事にした。


無事マルコキアス討伐を終えてロナバールへと帰還した俺たち青き薔薇戦団ブルア・ローゾ・ブリガードは、初のミッションが上位悪魔討伐という大成功だった。

これで、「青き薔薇ブルア・ローゾ」の名はロナバールで知名度が上がったようだ。

報告をして家に帰る俺たちを、組合員たちが賞賛する。


「やったな!あんたら!」

「大したもんだぜ!」


受付を通る時にアレクシアさんも俺に声をかけてくる。


「おめでとうございます!シノブさん!

青き薔薇ブルア・ローゾの初勝利ですね?」

「ええ、アレクシアさん、ありがとうございます。

でも、さすがに疲れました」

「そうでしょうね。

今日は家に帰ってゆっくりと休んでください」

「はい、そうします」


アレクシアさんの労いに俺も答える。


「いやはや、本当に大したもんだぜ!」

「ああ、あのエルフはともかく、他の連中はまだ年端もいかないのが多いってのにな」

青き薔薇ブルア・ローゾか?覚えておくぜ!」


そして腕組をして唸っている人もいる。


「ぬう!あの上位悪魔を倒すとはまさに大した物よ!」

「ああ、そうだな、ライデーン」

「わしらもうかうかしてられんのう」


そして家に帰った俺たちは、アルフレッドに迎えられる。


「御主人様、皆様、お帰りさないませ。

首尾はいかがでございましたか?」

「ああ、アルフレッド、無事にマルコキアスは倒せたけど、さすがに今日は疲れたよ」

「それはようございました。

ごゆっくりとお休みくださいませ。

ところでメディシナーのレオンハルト様からお手紙が届いておりますが」

「え?レオンから?」


それは明日辺りに以前から話のあった、メディシナーからの料理人の集団が到着するだろうという内容だった。

いよいよ待っていたメディシナーからの派遣料理団が来るのだ!



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