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旧・オネショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!   作者: 井伊 澄州
第1章 オネショタな俺が転生したらエロフに騙された!
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230 火炎激愛団

 俺は戦団ブリガードを登録すると決めてから、どんな戦団ブリガードがあるのだろうと気になって、みんなと組合の掲示板を見に行ってみた。

デパーチャーの一角には、今まで余り気にして見ていなかった「戦団ブリガード一覧」という掲示場所があった。

そこを見ると、なるほど色々な物が表示されていた。


黄金竜の翼おうごんりゅうのつばさ金色の獅子こんじきのしし真紅の薔薇しんくのばら天翔ける翼あまかけるつばさ、竜殺し、金色の思い出、銀の妖精、疾風旅団しっぷうりょだん、竜の咆哮、ミスリル大隊、魔法ジャベック団、タロス兵団、白銀の魔女、大空の旅人、七色戦隊、鉄の城くろがねのしろ、鋼鉄の団結、火炎激愛団かえんげきあいだん、キマイラ殺し、赤き竜の爪、ゴーレム突撃隊、妖精猫捜索団ケット・シーそうさくだん、お手軽魔法使い屋、魔物掃除隊、頼りになる兄貴たち、高潔なる魂なんてのもある。

確かにずいぶんと色々な名前があるなあ・・・

それにしても竜とか金、銀、赤が名前に使われている確率が高いな?

個人的には金・銀はともかく「竜」は名前倒れになりそうだから、あまりつけない方が良いと思うのだが・・・

もっともそれはうちも同じか?

奇跡を起こす、「青き薔薇ブルア・ローゾ」なんて名乗るつもりなんだから、名前倒れにならないようにうちも注意しよう。


しかしここに掲げられている物は比較的動きのある戦団ブリガードらしいので、まだ他の戦団ブリガードも、ずいぶんとあるようだ。

そしてここに掲示されている物は公式に登録されている物だけなので、自称も含めると相当な数の戦団ブリガードや集団もあるはずだ。

俺たちはそれを一通り見ると感心して、そのままデパーチャーで休んで話し合っていた。


「しかしずいぶんと色々とあるね?」

「ええ、私も思っていた以上の数で驚きでした」

「みんな個性豊かな名前でしたね」

「でもうちと被った名前はなかったので、安心しました」


確かにそれは俺も一安心した。

しかし、ひょっとしたら見逃しもあるかも知れないし、色々と名前の事で気になる事もある。

もう少し、じっくりと見てみるか?

そう考えた俺はみんなに話して立ち上がった。


「うん、ボクはもう一度ちょっとあそこを見てくるよ。

みんなはここで待っててね?」

「承知いたしました」


俺は一人で再び掲示板の所に行った。

改めて見ると、やはり色々と感心する名前の戦団ブリガードがある。

俺が熱心にその場所を見ていると、突然声を掛けられた。


「おっ?なんだ、坊主?

ずいぶんと熱心に戦団ブリガード掲示板を見ているな?

どこか入りたい戦団ブリガードでもあるのか?」

「えっ?」


その声に驚いて声の方向を見ると、そこには何と言うか、見事な赤毛のパイナップル頭の筋肉隆々たる笑ったおっさんがいた。

えらく体はごついが、顔は妙に愛嬌があって、怖さは無い。

格好はごく普通の戦士のような格好だが、肩当と翻しているマントは真っ赤だ。

首から下げている登録証を見ると、どうやら一級の魔戦士のようだ。

その後ろには老若男女様々な人たちがいる。

あまり統一感は無いが、唯一共通しているのは、全員何かしら赤い物か、朱色の物を身につけている所だ。

それは鎧だったり、バンダナやスカーフだったり、盾だったりと色々だ。

何人かは男爵仮面のように赤い仮面をしている人間も数人いる。

その集団の長らしき屈強なパイナップル頭のおっさんが、俺に話し続ける。


「魔道士の服を着ている所を見ると、坊主も多少魔法を使えるのかな?」

「え?はい、そうです」

「火炎魔法は使えるのかい?」

「はい、使えますよ」

「火炎魔法は好きかい?」

「ええ、好きですよ」


俺は魔法全般が好きだからね。

もちろん火炎魔法も好きだ。

俺の答えを聞くと、おっさんは嬉しそうに話す。


「そうか?じゃあウチに入る資格ありだ」

「え?ウチにって・・・?」

「俺はこの「火炎激愛団かえんげきあいだん」の団長でグスタフってんだ。

よろしくな」

火炎激愛団かえんげきあいだん・・・」


そう言えば今見た中に、そんな名前の戦団ブリガードがあったな?

俺がその名を呟くと、おっさんが説明をしてくれる。


「ああ、ウチは火炎魔法をこよなく愛する戦団ブリガードだ。

火炎魔法を使えて、火炎魔法を好きな奴なら誰でも大歓迎だ!

種族も年齢も性別も身分も何にも関係ない!

良かったら坊主も入ってみないか?

歓迎するぞ!」

「え?あの・・・それは・・・」


突然の勧誘に俺は驚いた。

すると、この人の横にいた部下らしい人が何やら説明をする。


「団長!団長!この兄ちゃんは例のアレっすよ!

ホラ、組合長の肝いりの白銀シルバーの・・・」

「何?ああ、あれか?

おお!よくみりゃ、あんた確かに上黄金ハイゴールドじゃないか!

こりゃ失礼したな!」

「いいえ」


どうやらこの人たちも俺の噂を少しは聞いているらしい。

この人は俺が首から下げている上黄金ハイゴールドの登録証を見て、少々驚いたようだ。

しかしこの団長さんは、俺が上黄金ハイゴールドの組合員と知っても、先ほどと態度は変えずにさらに話し続ける。


「でも今言った事はウソじゃないぜ?

うちは組合の等級も関係ないんだ。

一応俺が一級だから団長なんぞをやっているが、うちの団員は俺より上の等級の白銀シルバーから七級まで色々といるぞ?

そういえばウチにはまだ黄金ゴールドはいないが、それだって構わん!

入りたいなら大歓迎だぜ?」


その言葉に他の団員たちがドッ!と笑う。


「団長、そりゃ逆っしょ?」

黄金ゴールドの人間に対する言い草じゃないでしょ!」

「そこは構わん!じゃなくって、入ってくださいでしょうが!」

「しかも相手は上黄金ハイゴールドですよ!」

「全く団長らしいわね?」


大笑いしながら話す団員たちにグスタフ団長は大真面目に話す。


「いやいや、何言ってんだ?

うちは等級が何だって構わないんだ!

黄金ゴールドだろうが、七級だろうが、火炎魔法を愛する心が一緒なら同じだぜ!

そこがうちのいいとこの一つだぜ!

なあ、あんたもそう思うだろう?」

「はは・・・そうみたいですね」


確かに等級を気兼ねなく付き合えるというのは良い。

この団長は人柄が良さそうで、団員たちに親しまれているみたいだし、この戦団ブリガードは雰囲気が良さそうだな。


「うちは別に正式に団員にならなくても、その場だけでの仲間も結構いるんだぜ?

実際、顔を隠して、当日参加しているだけの連中もいる位だ。

気になったら、あそこの掲示板のうちの部分を見てくんな。

ちょうど明日にも一つ、大掛かりなミッションがあるんで、人手を集めているんだ。

ま、気が向いたら来てみてくれよな?」

「はい」


俺がうなずいて返事をすると、グスタフ団長もうなずいて仲間に声をかける。


「おう、じゃあ、みんな行くぜ!」

「はいよ」

「じゃあな、上黄金ハイゴールドの兄ちゃん!」

「明日、時間があるなら来いよ?」

「一緒に火炎魔法を楽しもうぜ!」

「きっと楽しいわよ」


団員の人たちが、そんな言葉を俺にかけながら去っていった。

その後で言われた場所を見てみると、なるほど、ミッションの日時と場所が書いてある。

明日の朝10時に組合前広場に集合、火炎魔法を使えて、それが好きな人間なら誰でも参加可能で、団員でなくとも、飛び入りも大歓迎と書いてある。

しかも正体が知られると都合の悪い人間は、正体を隠しての参加も可とまで書いてある。

内容は魔物退治で、報酬は銀貨数枚程度で、出来高による、と・・・

う~む、何だかこれは組合の戦団ブリガードというよりも、火炎魔法好きの同好会という感じだな?

しかしこれはこれで中々面白そうだ。

あの戦団ブリガードは団長の人柄も良さそうだし、全体の雰囲気も良い。

俺も興味が湧いてきた。

これからウチも戦団ブリガードを作るのだから、他の戦団ブリガードを見学がてら体験してみるのも悪くないな。

ちょっと明日は秘かに参加してみようかな?

そんな事を考えながら俺はエレノアたちの所に戻り、その日は家に帰った。



翌日、朝食後に俺はエレノアたちに言った。

一晩考えて、何となく一人でこっそりとあの戦団ブリガードに参加してみたくなったのだ。


「え~と、突然だけど、今日は休みにするね?

いつも通り、お小遣いを渡すから、みんな楽しんで来てね?

じゃあ、ボクはちょっと一人で出かけて来るから」

「え?御一人でですか?」

「うん、ちょっと一人で行きたい所があるんだ」

「はい、承知いたしました。

しかし、護衛にガルドとラピーダは連れて行ってください」

「うん、そうだね。

それじゃ、はい、これ。

みんなも楽しんで来てね?」

「はい」


俺はエレノアたちに大銀貨を渡すと、そそくさとガルドとラピーダを連れて家を出た。


残された家ではエレノアたちがいぶかっていた。

シルビアがエレノアに尋ねる。


「突然、どうしたのでしょう?

今までにもこのような事があったのですか?」

「いいえ、今までにこんな事はありませんでしたが・・・」

「まさか!シノブ君はどこかの悪い女に騙されているのでは?」


ミルキィの質問にエレノアは首を横に振る。


「いえ、それはないでしょう。

御主人様は私達にぞっこんですから。

それに女性に対しては、かなり警戒心を持つ方ですからね」

「ええ、それに何か嬉しそうではありましたが、別に後ろめたい雰囲気ではなかったですね?

恐らく女性関係でしたら私達にもっと隠すでしょうし、とても女性関係とは思えないです」

「そうですね・・・それにガルドやラピーダを連れて行こうとはしないでしょう、

あれは何と言うか・・・男の子が何か新しい遊びか、いたずらを見つけたような感じですね?」

「ええ、私もそれに近いと思います」

「・・・気になりますね?」

「そうですね?」

「私もです。

では・・・二人とも?御主人様には内緒ですよ?」

「はい」

「アニーミ・デク・エスト」


エレノアが呪文を唱えると、数羽の鳥が発生し、飛び立つ。


「これで少々様子を伺ってみましょう」

「そうですね」


 俺はエレノアたちのそんな会話も知らずに、組合に向かって楽しそうに歩いていた。

お供はガルドとラピーダだ。

人通りが少ない所で俺は二人に話した。


「あ、二人とも今日はこれを着ていて、それと今日の事はエレノアたちに内緒ね」


そう言って俺は二人にフード付きの麻色の外套と赤い仮面を渡す。


「承知いたしました」

「はい」


二人に衣装を着させると、自分でも同じような格好をして、改めて二人に説明をする。


「それと今日は「火炎激愛団」っていう、火炎魔法が大好きな団体の見学と言うか、一日体験みたいな事をするから、よほどの事がない限り、攻撃する時は火炎魔法以外は禁止ね。

そしてボクは正体を隠して適当な名前を名乗るから君達もそうするように。

あ、火炎魔法が好きかどうかと聞かれたら、それだけは「好きだ」と答えるようにね。

あと、火炎魔法が使えるかと聞かれたら200や300は余裕と答えれば良いから。

その3点以外は誰かに何か聞かれても適当に答えるか、しつこく質問されたら「御主人様に聞いてください」と言えばいいからね」

「はい、承知いたしました」

「委細承知」


二人に説明をすると、俺たちは組合前の広場へと向かった。



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