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旧・オネショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!   作者: 井伊 澄州
第1章 オネショタな俺が転生したらエロフに騙された!
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225 シルビア コスプレ化計画

 シルビアの案内でロナバールの繁華街にある店に向かう。

俺たち四人とガルドとラピーダ、それにペロンも一緒だ。

たどり着いたその店は、確かに高級洋装店という感じだ。

看板には「スペンサー魔法服装店」と書かれている。


「へえ、ここがその店なんだ?」

「はい、そうです」


俺たちが中に入ると、店主らしき女性が出てきて俺に挨拶をする。


「いらっしゃいませ・・・あら?シルビアさん?」

「どうもお久しぶりです」


シルビアが挨拶すると、この女性はいきなり凄い勢いで話し始める。


「ええ、ええ、本当にお久しぶりです!

私、それは御心配しておりましたのよ?

あなたが奴隷に身を落としたと聞いた時、私が買おうかと思った位ですもの、そりゃね、あなたならうちで働いても評判になる事、間違いなしですもの!

でも私が聞いた時は、もう誰かに買われたと聞いてね、がっかりした物でしたよ。

あのように毅然としていた方が奴隷になど身を落とされて、さぞかし辛い事だろうと・・・あら、私とした事が失礼しました」


主人である俺が横にいるのに辛いなどと言ってしまったのを気まずく思ったのか、女主人が口を閉じる。

何か雰囲気的にはキンバリーに似ている感じだ。

でも、もっと話し好きみたいだ


「いいえ、確かに奴隷に身分を落としたのは辛かったですが、今はこのシノブ様に仕えて、以前より幸せです」


シルビアが笑顔で話すと、この人も再び勢いよく話し始める。


「まあ、まあ!とても良い方に仕える事ができたのですね?

ええ、ええ!それも伺っていますわよ!

近世稀に見る金貨一千枚の大競り!

大切なシルビアさんを俗悪な貴族娘から助けるための大勝負!

新聞でも大評判でしたものね?

今度どこかで御芝居の題材になるんじゃないかって噂ですわよ」

「はは・・・それはちょっと恥ずかしいですね」


シルビアをリュドミラから助けた事に後悔はないが、そんな噂になっているとは知らなかった。

まあ、確かに新聞とかで、町の評判になっていたからなあ・・・・


「でも、町でも評判ですもの」

「町でも評判?何がです?」


町の評判とやらが気になった俺が女主人に質問をする。


「シルビアさんの御主人は奴隷を丁寧に扱いすぎる。

あれじゃまるで箱入り娘か、貴族の新妻のような扱いだ。

貧乏人の所に嫁に行くぐらいだったら、あの主人の奴隷になった方がはるかに良い、ですって!

まあ、半分以上やっかみと妬みですけどね」

「はは・・・なるほど」


確かにうちの奴隷たちは、今でも奴隷服などではなく、普通の服を着ている。

エレノアなどは普通にエルフの服を着ているから首輪以外は、全く奴隷っぽくはない。

一般的には奴隷は主人の使い古しか、その辺の銅貨数枚程度の安い服を着ている。

それがうちの場合はその辺の庶民と変わらない程度か、それ以上の服を着ているのだから、町でそう言われても仕方がない。

その上、どこに行っても食事まで普通に俺と一緒にしているのだからなおさらだ。

一度だけ奴隷同席は御断りという店に入った事があったが、その時はこちらから丁寧にお断りをして、店を出てきた事がある。


「私もお近づきになれて光栄ですわ。

申し遅れましたが、私、当店の主人でございます、フラビア・スペンサーと申します。

以後お見知りおきを」

「こちらこそよろしくお願いいたします。シノブ・ホウジョウと申します」

「それで、今回はどういった御用向きで? 

もちろん、うちに来るからには服を仕立てていただけるのでしょうけど?」

「いや、私の服はいいんです。

彼女たちの服を仕立ててもらいたくて・・・」

「え?この娘達に?」


驚いた様子でスペンサーさんが返事をする。

そりゃそうか、ここは一流店で、シルビアの話からすれば普通の庶民すらあまりこないような場所らしい。

しかも基本的に作る服は魔法の戦闘服だ。

そんな場所へ奴隷の服を仕立てに来る人間がいようはずもない。


「ええ、そうなんです。

実は私がシルビアに戦闘法務官の服に似たような服を着せたくて、こちらで仕立てていただこうと思った訳です。

そして彼女だけここで服を仕立てるのは不公平だと思ったので、残り二人の分も一緒にと」

「はあ・・・」


正直、俺のあまり上等には見えない魔道士の格好から支払を心配したのか、それとも俺のファッションセンスに問題を感じたのか、女主人が気のない返事をする。

それを察したのか、シルビアが助言する。


「大丈夫です。スペンサーさん。

この方は私の事も大金を叩いて買ってくださいましたし、支払を心配される事はありませんよ」

「それはもちろんあなたの御主人ですから疑ってなどいませんが・・!えっ?」


どうやらこの人は鑑定能力を持っていて、俺の事を鑑定して驚いたらしい。

まあ、この見掛けでレベル300を越える人間なんぞ、そうそういないだろうしな。

それに気づいたエレノアも例によってクスッと笑う。


「わかりました。それでどのような服をお望みなのですか?」


スペンサーさんに問われて、エレノアがシルビアに薦める。


「今回はあなたが主なのですから、まず、あなたが頼みなさい」

「そうですよ、シルビアさん」

「え?でも御二人をさしおいて・・・」


シルビアは最初順番を遠慮していたが、エレノアとミルキィに促されると、おずおずと話し始める。


「気にしないで良いのですよ。

今回は御主人様があなたの服を作りたくてここに来たのですから、私たちはついでみたいなものです」

「そ、そうですか?」

「ああ、今回はそうするといいよ」


俺にもそう促されて、ようやくシルビアが話し始める。


「それでは私が以前着ていた戦闘法務服と同じ物を見せてください」

「はい、少々お待ちを」


しばらくするとスペンサーさんが戦闘法務服を持ってくる。

黒と銀で作成された例の服だ。


「これですね?」

「はい、それで基本的にはこの形で、ここをこうして、襟の部分をもう少し広くして

裾も、もう少し長くして作ってください」

「なるほど、わかりました」

「そして全体の色は・・・」

「色は?」

「色は・・御主人様が決めてください」

「え?別に君が決めればいいじゃないか?」

「いえ、私もいくつかは考えていたのですが、結局どれにも決められなかったので、御主人様に決めて欲しいです。

それにこれは御主人様の趣味・・・いえ、御要望で仕立てるのですから御主人様の一番好きな色にしてください」


今、趣味って言ったの聞いたぞ?

まあ、本当だからいいか、しかし色、色ねぇ・・・今目の前にある黒と銀の制服の出来栄えが良いだけに、それ以上の物となると何色が良いだろう?

赤や青もいいのだが今一つ感が拭えない・・・何か決め手に欠ける気がする・・・そうだ、紺色が黒にも近いし、良いだろう。

黒と見間違えない程度の濃い青みで作れば大丈夫だろう・・・それに・・・うん、銀色の部分は金色にしてもらおう。

そうすればかなり格好よくなる筈だ。


「全体の色は紺色で、銀色の部分は金色にすればいいんじゃないかな?」


紺色には金が良く似合う。

俺は別に金ぴか主義ではないが、紺には金色がとても似合うと思う。


「金色・・・ですか?」

「そうだよ。紺色には金色がよく映えると思ってね」

「実は私もそう思ったのですが・・・」

「なんだ!君もそう考えていたならそれで良いじゃないか」

「ええ、ただ・・」

「何か問題でもあるの?」


申し訳無さそうなシルビアに俺が問いかけると、スペンサーさんが答える。


「ええ、金糸だと銀糸よりもかなりお値段が高くなってしまうんですよ」

「どれ位?」

「そうですね。正確には後で計算させていただきますが、おそらく仕立て代は金貨15枚近くになるかと思います。

その分、魔法防御も上がりますが・・・」


何と本来の値段の1.5倍近くか!

それは確かに高いな!


「ええ、実は魔法協会でも昔、金糸で作ろうかと考えた事もあったのですが、さすがに高くなりすぎなので中止になった経緯があるのです。

何しろ何着も作るわけですからね」


なるほど、しかし俺はそんなに何着も作るわけではないし、予備を入れてもせいぜいの所数着だ。

現状で予算にも余裕がある。

ならば計画通りにゴー!だ。


「構わないよ。それで作ってくれ。さぞかし君に似合うと思う」

「本当によろしいのですか?」

「うん、気にしないで」


俺がそういうとスペンサーさんがうなずいて承諾する。


「わかりました。ではそれでお作りさせていただきましょう」

「お願いします」

徽章きしょうの部分はどうしましょう?」

徽章きしょう?」

「ええ、さすがに戦闘法務官の本来の魔法協会の徽章をつけたら詐欺行為になりますし、何もないというのも、この服にそぐわないですからね。

何かつけた方が良いと思いますよ」


確かにそうだ。

徽章は大事だ。

それがある、ない、によって、制服の雰囲気はかなり変わるのは間違いない。

俺のテンションにも変動があるのは間違いない。

いや、おそらくシルビアの気分にも違いが出るだろう。

そこは非常に重要だ!

しかしどうしようか?

俺が考え込んでいるとエレノアが提案をして来る。


「良い機会ですから、この際、御主人様の徽章をお作りになったらいかがですか?」

「僕の?」

「ええ、それをシルビアだけでなく、我々にもいただければ、格好がどんな格好でも一目で我々が御主人様の関係者とわかりますから」


なるほど言われてみればその通りだ。

今までは服装がてんでばらばらでも別に気にしなかったが、うちも人数が増えてきた。

何かそういった統一する物があれば確かに便利かもしれない。


「私も御主人様の徽章をいただきたいです!」


ミルキィもその気になっているようだ。

両耳をピコピコと動かして、太くて可愛い柴犬のような尻尾をブン!ブン!と凄い勢いで振っている。

そうか、そんなに欲しいか・・・ならば作るかな?


「しかし作るのは良いとして、どこで作れば良いかわからないし、どういう模様にすればいいかも今すぐにはなあ・・・」


俺がぼやくとスペンサーさんが話しかけてくる。


「徽章はうちでも引き受けますし、図案などは別に数日後でも良いですよ」

「そうか、ではここで徽章もつくってもらうかな?

いくらほどかかるのかな?」


俺の質問にスペンサーさんが魔法協会の徽章を見せながら答える。


「この魔法協会のと同じような大きさと作りであれば、一個銀貨3枚ほどですね」


ようはオリジナルバッジの値段が1個銀貨3枚か。まあ、妥当な金額だろう。


「ではそれでお願いします。

図案が出来たら予備も含めて10個も作ってもらおうかな」

「かしこまりました。

では図案ができたら教えてください」

「はい」


俺がうなずくとスペンサーさんは残りの二人の方を向いて話しかけた。


「それで?残りの御二人はどのような物を?」


しまった!

そうだ、あと二人いたんだった!

差を付ける訳にはいかないから、この二人にも最低でも金貨15枚分程度の衣装を仕立てないとな。


「ええと、この二人にも似たような金額で仕立ててもらえれば」

「わかりました。それでどういった感じにしましょう?」

「そうだな、エレノアの方は何といってもエルフだからな。

そういった雰囲気の服があればよいのだが・・・」

「そうですね、実物はさすがにありませんが、紙に書いた参考の絵はありますよ」

「それを見せてほしい」

「わかりました、アンナ、倉庫にある見本を持ってきて頂戴」


スペンサーさんがそばにいた店の者に言いつける。


「はい、わかりました」

「それで、そちらの狼人種のお嬢さんは?」

「うん・・・何か希望はないかな?ミルキィ?」

「私は動きやすくて、出来ればそのまま戦闘にも邪魔にならないような服が良いです」

「なるほど」

「動き易い戦闘用ですか?かしこまりました」

「ああ、でもちょっと待ってください」


スペンサーさんは何やら奥から反物を持ってくる。


「これならば結構な品物ですよ。

かなり魔法防御も高いですし」

「なるほど、しかしそれでは結構高いのではないですか?」

「確かに本来でしたらこれで服を作るとなると、金貨20枚ほどの値段ですが、この際ですからシルビアさんの服と同じお値段で構いません」

「え、それでいいのかな?」

「ええ、正直うちではあまり使い道がなくて、これからも売れる機会があまりあるとは思えません。

それでしたら良い機会ですからこの際、仕立てて売ってしまおうと思いましてね」


なるほど帯に短し襷に長しと言った所か。


「わかりました。ではそれで作っていただきましょう」


うん、これでシルビアもあの雰囲気に戻るはずだ。

出来が良ければシルビアの他のコスプレ衣装もここで作ろうかな?

俺がホッとしていると、突然思い出したようにミルキィが叫ぶ。


「それよりも、もっと重要な事がありますよ!」


えっ?もっと重要な事ってなんだ?



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