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旧・オネショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!   作者: 井伊 澄州
第1章 オネショタな俺が転生したらエロフに騙された!
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187 正義のジャベック!

 和やかに祝いが進む中、俺はふと部屋の奥にあった人形が気になった。

それは例の男爵仮面の父親を模った人形で、部屋全体を見渡せるような場所に置かれている。

眼鏡をしていて、恰幅のいい白づくめの衣装を着た状態で、笑顔で立っている。

その人形の様子がどうもおかしい。


「あれ?あの人形・・・?」


よく見ると、人形の両目がビカビカと光っている。

そばにいた男爵仮面も気がついた様子で、人形を見守る。


「む、これは一体どういう事だ?」


他の人たちも気がついたようで、部屋の中で皆がざわざわと驚き始める。

一同が不思議がっていると、突然その人形から声が聞こえ始めた。


「息子よ。よく聞け。

わしはお前がレベル100になった時に助けになると思って、ある贈り物を用意した。

そのためにこの部屋で祝いをするように遺言をしたのだ。

今こそそれを受け取るがよい。

その名を「ジャスティス」と言う」


父親の人形がそう言い終わると、その人形に一筋ピシッ!とひびが入り、崩れ始める。

ピリピリと全身にひびが広がっていき、ガラガラと音を出して人形が崩れ落ちる。

その様子を見ていた招待客たちが驚く。


「おお・・!」

「何だ?」

「これは?」


部屋に集まった一同が驚く中、崩れた人形の中から何かが出てくる。

人形の破片を振り払いながら、ついにその全身を現す。

その銀色の人型物体に、その場にいる者たちは息を飲む。

それは地球出身の俺に言わせると、まるで銀色のロボットのようで、全身に金属の光沢があるが、目の部分が黄色だったり、所々が赤かったりと中々派手だ。

男爵仮面もその物体に驚いている。


「何と!これは一体?」


その出てきた物体が男爵仮面に近寄ると、スッと手紙らしい物を渡す。


「ふむ?」


しばらく読んでいた男爵仮面が説明を始める。


「諸君!

これは名前を「ジャスティス」と言って、父が私のために作っておいたレベル200の強化ミスリル製の戦闘ジャベックだそうだ」


その男爵仮面の説明に周囲が「おおー」と感嘆の声を出す。


「何でも私のレベルが100になった時に目覚めるようになっていたらしく、それで今この場で目覚めたらしい。

これからも正義のためにこの強化ミスリルジャベック「ジャスティス」と共に歩むようにとの事だ」


男爵仮面の説明に、再び一同が「おお~」とどよめく。


強化ミスリルジャベック、つまりメタルジャベックの一種か!

なるほど見た目がロボットな訳だ!

これは中々見た目が格好いいロボットだ。

息子のために高性能なロボットを父親が遺しておいてくれた訳か!

いいな!

熱いぞ!

こういう展開は俺は凄く好きだ!

俺の大好物だ!

興奮した俺は思わず男爵仮面に話しかけた。


「男爵仮面、これ凄い格好いいよ!

お父さんに良い物をもらったね?」

「うむ、そうか?」

「ああ、そうだよ!大事にしなよ?」

「そうだな」


男爵仮面がうなずくと、そばにいたグレイモンが言葉をかける。


「うむ、私も同じような物を父に遺してもらったのだが、その・・失くしてしまってな」

「そうなのか?伯爵仮面?」


その言葉を聞いて俺はグレイモンのレベル230のジャベックを思い出した。

ああ~アレか・・・

俺たちを襲おうとして、エレノアに一瞬で壊されたアレだ。

レベルが230もあったので、エレノアに壊されなければ相当活躍したと思う。

一番最初に戦った相手があまりにも悪すぎたな。

今にして思えば悪い事をしたな~と思うが、あの時は仕方がない。

俺の表情を見たのか、グレイモンが慌てて俺に話す。


「あ、いや、シノブやエレノアのせいではない!

あれは言わば自業自得だからな!

決して恨んではいないので安心して欲しい。

それにその代わりと言っては何だが、アレをもらえたのだからな」


アレと言うのはもちろんテレーゼの事だ。

確かにあのジャベックの詫びの代わりにやったつもりはないし、レベルもテレーゼの方が全然下だが、グレイモンがそれで納得しているならよしだ。


「ああ、そうだな」

「そうなのか?」


もちろん男爵仮面には何の事だかわからない。

俺は話をそらそうと、目の前のジャベックの話に戻す。


「うん、ところで男爵仮面、このジャベックはどんな性能なのかな?」

「うむ、この手紙によると、様々な性能を持っているようだが、何故か詳しい事は書いてないのだ」

「へえ?、僕が知っているロボット・・・ジャベックの一種だと、これが腕を飛ばして敵を倒したり、口から火を吹いたり出来るだろうけどな」


俺が面白がって適当な事を言うと、男爵仮面はそれに興味を惹かれたようだ。


「ほほう、腕を飛ばしたりだと・・・?」


男爵仮面がそう言うと、ジャスティスが突然右手でジャキン!とポーズを取ると、いきなり右腕のひじから先がバシュッ!と飛び出した!


ガキイィィィーン!


右腕は激しい勢いで壁に当たり、ガラガラ・・・と壁が崩れる。


「おお・・」

「これは?」


ジャスティスの突然の行動に、周囲で見ていた人が驚く。

肘から飛んだ右腕と、腕の上の部分は、細い紐か、鎖のような物で繋がっていて、それに引っ張られて、右腕はあっという間にシュルシュルッと元に戻る。

その様子を見て男爵仮面と俺も驚く。


「むお?腕が!」

「本当に飛んだよ・・・」


俺が驚いて話すと、男爵仮面が再び呟く。


「口から炎とも言っていたな・・・」


男爵仮面がそう言うと、今度はシャカッ!とジャスティスの口が開き、そこから火炎弾をドドドドッ!と飛ばす!

激しい炎が飛び、壁に当たる!


「うおっ!」


そこの部分の壁は黒こげだ!

全くけが人が出なくて良かった。

またもや驚いた男爵仮面が俺に尋ねる。


「これは・・・少年はなぜこのジャベックの機能に詳しいのだ?」


男爵仮面の言葉に俺も驚いて答える。


「いや、これは偶然で、別に知っていた訳じゃ・・・」

「ふむ、では少年はこのジャベックには他にどんな機能が付いていると思う?」


男爵仮面に言われて俺は考えて答える。


「え、そうだね?

例えば頭が割れて、そこからヘリ・・・いや、何か空を飛んで敵の様子を見に行ってくれる物が出てくるとか・・」

「ふむ、頭が割れて・・だと?」


男爵仮面がそう言うと、ジャスティスの頭が二つに割れて、中からうずくまっていた、身長20cmほどの人型妖精の形をした物が、立ち上がって出てきた。

それは自分の羽だか浮遊魔法だかで、ふわふわとそこに浮かんでいる。


「こ、これは・・・」


うわ!本当に頭の中から何か出てきたよ!

これ何だ?

俺も驚きだ。

その妖精の様な物が俺たちに話しかける。


「初めまして!

私はシーカーと申します」

「シーカー?」

「はい、このジャスティスの頭脳兼説明役ジャベックでございます」

「ほほう?」

「このジャスティスは話せないために、私がこのジャベックの性能や動きを代わりに説明させていただきます」


なるほど、どうやらこれが説明書の代わりのようだ。

男爵仮面も納得してシーカーに話しかける。


「なるほど、しかしこの場では少々危険なようだ。

今日の所は止めておいて欲しい。

後日試験をしたいので、その時に頼みたい」

「かしこまりました。

私を御呼びする場合は「シーカーゴー!」と御呼びください」

「うむ、わかった」


そしてシーカーはジャスティスの腰に下げていたインカムのような物を男爵仮面に渡す。


「これはジャスティスに命令する装置です。

これがなくても男爵仮面様の御命令は伝わりますが、これを使えば、より遠くまで確実に御命令を伝える事が可能です」

「うむ、わかった」

「では、また後日に・・・」


そういうとシーカーは再びジャスティスの頭の中に入り、そこが閉じる。

シーカーが格納されると、男爵仮面が俺に話しかける。


「ふむ、そういう訳だ。

少年よ、頼みがあるのだが?」

「なに?」

「このジャスティスの試験をする時に少年にもいて欲しい」

「え?何で?」

「どうも少年はこのジャベックの事に詳しいようだ。

実際に試験の時に付き添って色々と助言をして欲しい」

「うん、それは構わないよ」


某特撮ロボットに似ているのは偶然なのだろうが、俺もこのジャベックの性能には興味がある。

それは付き合ってみたい。

グレイモンも興味を持ったらしく、男爵仮面に同行を申し込む。


「私もつき合わせてもらって良いだろうか?」

「ああ、もちろんだとも」


シャルルも興味を持ったようで、見学を申し込む。


「僕も見せていただいても宜しいですか?」

「ああ、構わないとも」


俺たちは後日、このジャスティスの性能を調べてみる事にした。


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