第八話 見えないステータス
とりあえず、残りのスキルを確認してしまおう。
〈挑戦者〉Lv.1
・戦闘中、自身のレベルよりも相手のレベルが高い場合発動
・〔レベルの差×2〕の値を自身の最も高い能力値に加算
〈逆境〉Lv.1
・自身にデバフの効果(自身に不利な状態異常等)がかかっている場合、または、HPが20%以下場合発動。
・効果発動中、自身のSTR(筋力)強化(中)
〈不屈〉Lv.1
・戦闘中にHPが0になる攻撃(状態異常によるダメージを含む)を受けた場合発動
・効果発動時、一度だけその攻撃よるHP減少を無効化し、自身のデバフを10秒間バフに反転
・再使用時間24時間
うーん。多分普通に強いのだろうが、前のインパクトが凄くてどうしても見劣りしてしまうな。
だが、俺の代償と加護にはあっているスキルだな。レベルがあるってことはもっと強くなるってことだしな。
「どうだった?ちょいと探ってみて、君に合わせた力にしたんだけど」
「ああ、多分自分にあっている。ただ、まだ実戦をしてないからどうなる分からないが」
「そうかー。よかった、よかった!んじゃ、何か質問ある?」
そうだな聞きたいことは少しある。もう簡単には会えないようだし後悔がないようにしないとな。
「代償にステータスが見れないってはどこまで見れないんだ?」
「それはねー。実際に開いてみたほうがはやいから開いてみてよ」
〈シュン〉
レベル:1
職業:?
HP(体力):?
MP(魔力):?
INT(知力):?
STR(筋力):?
DEX(器用):?
AGI(敏捷):?
VIT(耐久力):?
LUC(幸運):?
SP:?
加護:〈フレイアの加護〉
・獲得SP増加(大)
・自身のレベルより同じか高い敵と戦闘時、獲得戦闘スキル熟練度増加(特大)
・刀装備時、自身のAGI(敏捷)の値をSTR(筋力)に加算し、STR(筋力)の値をAGI(敏捷)に加算。
・スキルモーションアシストを使用せず、スキル発動時、効果増加(特大)
代償:〈力の代償〉
・ステータス視認不可
・ステータス任意割り振り不可
・刀以外の武器装備不可
・スキルモーションアシスト使用不可
・経験値取得率1/1000(端数切り捨て)
・自身のレベルより10以上レベルが高い敵からのみ経験値取得可能
・死亡時レベルダウン(死亡時のレベルの1/10の値をレベルダウン。端数切り捨て、最低レベル1)
制約:なし
スキル:
・ユニークスキル
〈フレイアの鼓舞〉〈死の宣告〉〈生の結晶〉
・スキル
〈挑戦者Lv.1〉〈逆境Lv.1〉〈不屈Lv.1〉
・弱化スキル
〈物理耐性弱化(大)〉〈魔法耐性弱化(大)〉〈状態異常耐性弱化(特大)〉
「能力値が見れないだけか、てっきり全部見えないのかと」
「そんなに私ひどくはないよー。でも、いずれ能力値見れないだけで結構厳しいなると思うよ。だって、どれだけ成長してるか分かんないし、自由に、ステ振りできないんだもん」
そこだ。ステ振りがランダムの場合にただとんでもなくHPが高いやつだけになってしまうも可能性がある。
「ちなみにステータス振りの方だけど私がやるってことね。多分変な感じにはしない!安心して!」
フレイア様は親指を一本上に立てながらにかっと笑う。おい、不安しかねぇぞ。だが、そうなってしまったのならしょうがない。しょうがないさ。
「はい、次!なんかある?」
文句を言う前に話を変えられた。
「スキルモーションアシストってのはスキルを発動されると体が勝手に決められたモーション通りに動くように手助けするシステムってことで合ってるよな?例えば間髪いれない5連撃の攻撃がアシストつきなら誰でも出せるみたいな」
「そうだよー。あってるあってる。君はアシストなしでそういうやるの得意なの知ってるし、システムに頼らない自分の力ってこういうことでしょー!」
確かに前の会社でいろいろな武器のスキルモーションを作りだしてきたし、俺が産み出したスキルモーションはそれこそアシストなしで何千回も動かしていた。だが、なぜフレイア様が知ってる?
「なんでそんなこと知ってるんだ?」
「ないしょーでーす。でも、君が結構有名なのは自覚しときなよね」
有名なのか?まあ、そんなに気にしなくてもいいか。別に悪いことがあったわけでもないしな。