その68
優のとこに行こう‥ダメだ。直接会って確かめなきゃ。
朝学校とは反対の優の家に向かう、緊張する足取りが重い。優に拒否られるのが怖い。
優の家に着いた。インターホンを鳴らす。
「あれ?奏ちゃん、どうしたの?」
「あの、優いますか?」
「あぁ、優ちゃんもう学校行ったのよ。珍しく早く起きて。奏ちゃん迎えに来てくれたの?ごめんねぇ、優に後でちゃんと言っておくから」
「そうなんですか」
そう言って優の家を後にする。
いつの間にか涙が出ていた。決定的だ、拒否られている。
「うぅ、ひっく‥優、悲しいよ、寂しいよ」
私は通行人など構う事なく泣いてしまった。
学校に行くしかない。優がいるんだもん。もうそこで確かめるしかない。
学校に着いた、急いで自分のクラスに向かう、優!優!と心の中で叫んでいた。
クラスに着くと優を確かめる。いない、どこ?なんでいないの?!
「佳菜!優はどこ!?」
「どうしたのよ?血相変えて」
「優はどこ!!?」
「足立君ならさっき神城さんとどこか行ったわよ?どうしたの?あんたおかしいよ?足立君もどこかおかしかったけど何があったの?あ!ちょっと奏!」
私は神城さんの名前が出た時点で嫌な予感がして教室から出た。
なんで神城さん?どういうこと?優はどこ?
頭の中がぐちゃぐちゃになりわけがわからない。
どこにもいない。2人っきりで何をしているの?
いた!優の後ろ姿を見つけた、屋上に向かうつもりだ。待って!
「優!」
「奏‥‥」
優はとても悲しそうな顔をしている。
どうして私を見てそんな顔をしているの?嫌だよ‥
「優、どうして?私わかんないよ!捨てないで、優。私なおすから!優が私を嫌だと思ってるところ全部なおすから捨てないで!」
「そうじゃないんだよ奏‥」
「そうよ、白石さん」
「え?」
すると横から神城さんが出てきた。1番聞きたくなかった声だ。
「私、足立君、いいえ、優君とお話があるからあっちにいってくれない?ホームルームの時間までに戻るから」
そう言うと優と神城さんは屋上に行ってしまった。
私の中の時間はそこで止まって凍りついて動けなくなってしまった。




