その55
結局奏は風邪が長引き終業式も休んだ。まぁ岬に引っ張り回されあんな事に巻き込まれたので悪化したんだろう。
終業式も終わり奏のお見舞いに今井さんやヒロキ達も行きたいとの事で俺と3人で行く事になった。
「いや〜、今まで足立君に遠慮してたからやっと奏のお見舞いにいけるよ」
「いや、別に気を遣わなくていいんだけどさ」
「あはは、まぁ足立君というか奏なんだけどね。あの子足立君にメロメロだから。それにしても例の1年の1年のお陰で2人とも大変だったわね。正直足立君を見直したわ」
「いきなり警察呼んでからだもんな」
「ヒロキにも迷惑かけたな。2人には感謝してるよ」
「それにしても白石さんの家かぁ。なんか緊張するなぁ」
「あんた私という彼女がありながら何言ってんのよ?」
「前言撤回、ヒロキお前には失望したよ」
「うそうそ!冗談だって!本気にするなよ!?」
そんな事を言いながら奏の家の前まで来ると玄関がガチャッと開いた。
そこから出てきたのはなんと岬だった。
「なんであの子がここにいんの?まさかまた!」
今井さんが岬に詰め寄りここで何してるの?と聞く。
「フンッ!」
岬はそう言いスタスタと今井さんをスルーしてさっさと行ってしまった。
「あの子また奏にちょっかい出しに来たんじゃないでしょうね?」
「うーん、なんか今までとちょっと違うような気がしたけど」
そう感じた。いつもならヘラヘラして小馬鹿にしてくるんだけど今日は様子が違うな。
「とりあえず白石さんに会って確かめようぜ?」
ヒロキの言う通りその方が早い。
奏の家に入るとすぐ奏は出てきた。岬と交互に来たから当然だが。
「佳菜と中野君まで来てくれたの?ありがとう。優、終業式行けなくてごめんね」
「風邪治す事の方が先決だろ?てか岬来てただろ?何してたんだ?」
「岬ちゃんね、あの時のこと謝りに来てくれたの。私も最初びっくりしたけど何か岬ちゃんの中で変わったのかな?って」
俺もさっきちょっとそう感じたな。いい方に変わってくれればいいが。
「あの子がそんな急に変わるかね?さっきのあの態度といい」
「それより白石さんの部屋行こうぜ!」
「ヒロキー?あんたさっきからぶたれたいの?」
しばらくみんなで話してて今井さんとヒロキが帰っていった。ヒロキは多分今から説教されるんだろうな‥




