その18
夜10時を過ぎた頃リビングでまだ帰り支度をしていない奏が気になり帰るように再度促すが今日の奏はなかなか引き下がらない。
「やっぱり優の家で泊まっていきたいなぁー、私ママに連絡してみる」
「やめろ、本当にマズイ気がする!」
散々そう言うと奏はムスッとしてしばらく考え込んでいた。
「あ!じゃあ明日は朝から優の家におじゃまさせてね!それで夜までずっと2人でいること。それなら今日はおとなしく帰る」
「わかった。もうそれでいい、いくらでも付き合ってやるから今日は帰りな」
「うん、明日はずっと優と一緒に居られる、楽しみだなぁー」
そんなこんなで奏を送り届けて俺も帰宅しベッドに入る。
明日は朝から奏と一緒か、最近はもうずっと一緒にいるような気がするが学校がある時と違って朝から俺といるのは特別なようだ。いつの間にか俺は深い眠りについていた。
ピンポーンピンポーンという間抜けなインターホンとともに目が覚めた。何回押してんだ?てか今何時だ?
時計を見ると朝7時。早過ぎんだろ。その間にもピンポーンとなる。いい加減うるさいので寝ぼけながら玄関まで降りドアを開けた。
そうすると若干機嫌が悪そうな奏が突っ立っていた。
「遅ーい!優、寝坊だよ!」
「お前何時だと思ってんだよ?休みの日くらいもう少し寝かせてくれ」
「ダメー!朝ごはんも作るんだから優は顔洗って起きてなさい!」
奏は家にいそいそと入りキッチンへ向かう。
「優が寝ぼすけさんだから朝は軽くピザトーストでいい?」
「あー、なんでもいいよ」
洗面所に立ち顔を洗う。冷たい水が心地いい、段々目が覚めてきた。部屋に行き着替えて寝癖を整えてリビングに行くともう朝食のピザトーストとコーヒーが並んでいた。
「さぁ、召し上がれ」
「いただきます」
相変わらず美味しい、奏が来てから美味しい料理が食べられることは素直に嬉しい。コンビニで買ってくる弁当より断然美味い。
あっという間に平らげるとおかわりは?と聞かれたので食べるというと奏は自分の分を半分にして分けてくれた。
「優、今日一緒に近くのお店にお出かけしよう?」
「うーん、そうだなぁ。俺もなんかゲームとか買いたかったし行くか?」
「うん!」
そう言うと奏は開いた皿を手際よく片付け始めた。
とは言ってもまだ8時前だしもうしばらく家でゆっくりしてるかぁ。




