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OSSAN~おっさんの弟子にされ続ける俺~  作者: 関島
[第一部]Sword of Ossan~剣士のおっさん~
1/8

プロローグ

おっさんシリーズです。

頑張って連載します。

 それは寒い冬のことだった。


 ある日、村におっさんがきた。


 といっても旅人とかではなくて、浮浪者のような風貌だった。小汚えおっさんだった。


 村に来たというのも、厳密には村近くの森に住み着いた、というのが正しい。

 おっさんはたまに小さい魔物を狩っては村で換金しては、森に戻る。

 最初は村人全員が何だあのおっさん、と言う風に邪険にしていた。きたねえしくせえし。


 俺は面白そうと言う理由で、おっさんが村に来るたびに声をかけていた。

 母親に「あんたあのきたねえおっさんに声かけてんの?マジか。いいじゃん。そういうとこ私の息子っぽいよ」と褒められたのもあって、来るたびに声をかけていた。


 話してみれば、気さくで面白いおっさんだった。


 気負わなくなった頃に、おっさんぶっちゃけめちゃくちゃ臭いぞ、と伝えると、以降水浴びをしてから来るようになった。

 身なりだけは小汚いままだったが。


 そういう少しずつおっさん改革をこっそりと進めていると、

 当時村にハンターがいなかった、というのもあって徐々におっさんは受け入れられていった。

 もちろん、身なりだけは小汚いままだったが。


 ある日、おっさんは諸々のお礼に俺に剣を教えてやると言ってきた。

 俺は何もしていないけど、なんだか感謝している様子だった。何したっけ。


 ただし、教えを受けると決めたら死ぬほど鍛え上げるとも言われた。


 俺は当時剣に興味がなかったので、素直に面倒くさいと伝えると、おっさんは「うそん」と弱腰になった。

 それからのおっさんは、村に来るたびに剣の良さや、これから必要になってくるとか、モテるとか、あの手この手で俺に剣を教えようとしてきた。

 剣が良いとか必要とかモテるとか、小汚いおっさんに言われても説得力がなかった。

けど、あまりにしつこかったので、いいよ、とつい言ってしまった。


「よし、言質取ったからな。今からお前さん家行くぞ。お前さんのおっかあに誓約書書いてもらうから」


「え?」


 そこからが地獄の始まりだった。


 なんであの時いいよ、と言ってしまったのか、と泣きながら後悔するくらいには。

 思えばあれが全ての始まりだった。

一話あたりの文量が難しい。

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