拳銃
毎日のように虐められ、学校にも行きたくないと思う人は世界中にたくさん居るだろう。
そして、彼もまた例外では無かった・・・。
彼は中学二年生の男子、一部の上級生を中心とした同級生の虐めにあっていた
「誰がカレーパンって言った!?焼きそばパンだろ?」
「死にたいの?」
「す・すいません・・・。」
毎日毎日バリエーションが違ういじめ方、もっと他の事を考えた方がいいと思うが。
今日は縄でグルグル巻きにされ、掃除道具箱に入れられ一時間。
一時間経ったら箱を倒して箱を蹴ったり、殴ったり踏んだり・・・・
教師も他の生徒も見てみぬフリ。
彼の味方など、誰一人居なかった。
「いつまで寝てるの!?早く学校行きなさい。」
学校に行きたくも無いが、いつも親に追い出されて学校に行かなければならない。
昔、勇気を出して学校をサボったら警察に職務質問され、家に強制送還された。
そして、親に怒られ、次の日には虐めが2レベルくらいアップした。
周りは敵ばかり、無関心な親は気付かぬフリ。
彼は追い込まれていた。
ある日、学校に遅刻しそうになった。
「(遅刻すると更に虐められる・・・。)」
もっとも、虐められるのには変わりないのだが・・・。
急いでる為か、人に当たった。
彼は吹っ飛んだ。
朝食の食パンも吹っ飛んだ。
「何当たってんだワレ!」
「ひぃ、すいませんっ!」
「ごめんで済んだら警察はいらねーんだよ!」
ヤクザ風の男は、彼を強く蹴ってから立ち去った。
その時・・・
カチャッ!
「ん・・・?」
何かが落ちた。
彼はその黒く、存在感のある物を手に取り、驚愕とともに恐怖を覚えた
「じゅっ、銃だ・・・。ぴっ、ピストル。拳銃・・・。」
ずっしりと重量感があり、艶消しの黒。
そして、彼の脳裏に様々な言葉が浮かんだ。
とりあえず、あのヤクザ風の親父とは関わりたくも無いので、
周囲を確認して、鞄に入れた。
学校へ行く途中でこの拳銃をどうしようと考えていた。
「警察に届けようか・・いや、そんな事したらまた厄介な事になるか・・・」
パニックのためか、上手く思考が回らない。
「そこら辺に捨てようかなぁ。でも何かありそうだしなぁ・・・・あーだーこーだ・・・」
とりあえず、今日一日だけでも自分で持つ事にした。
ぼんやり考えて行ったおかげで遅刻してしまった。
そして、また虐め虐め虐め虐め虐め・・・・・・・・・・・・・
彼は泣き喚いた。
増える傷、痣、血反吐も出た。
今日の虐めは一段とレベルが上がった。
家に帰るまでが地獄(帰っても地獄の場合も有るが・・・)。
自分の部屋に入り、やっと休息と安心が証明された。
「あ・・・」
鞄を開けると、
忘れていた拳銃が静かに、そして威圧感たっぷりに存在していた・・・。
とりあえず、鞄から出し、眺めてみた。
「これを撃ったらどうなるんだろう。どんな威力が出るんだろう・・・」
人を撃ったら・・・・・・・・・・・・・・・・
「そうだ、あいつ等を撃ったら楽しいだろうなぁ・・・」
一回試しに撃ってみようとも思ったが、弾が無いことにも気づいた。
いくつ入ってるか分からないが、
ネットで同じ物のモデルガンを調べると六弾入っている見たいなので
彼は多分六弾入っているんだろうと思った。
いつも虐めている奴らは5人。
一弾はずしても良いという事になるみたいなので、
とりあえず明日奴らに発砲することに決めた。
もう、自分の命など、どうでも良いなどと考えていたのかもしれない。
長年の虐められた時のさまざまな恨みやストレスなどがドコドコと積み上げられ、
この狂気に満ちた虐められっ子が完成された・・・。
次の日、家を早めにでた彼は、トイレで拳銃をポケットの中に入れ、教室に行った。
教室に行くと、虐めっこ集団がすぐさま寄ってきた。
「おい、今日は早ええじゃねえかよ、ふざけんな」
何にでもケチをつけてくる。
近くに来た瞬間すぐさまにポケットから拳銃を出した。
「お、お前、殺されたくなければ、今すぐ俺の前で謝れ。」
「は、ハハハハハ。 モデルガンなんか持って何やってるんだよ、
俺達を馬鹿にしてるのかァ?」
近くに寄ってきた一人に銃口を向け、そして発砲した。
パアン!
銃から発砲音が鳴ると、彼は不意に受けた反動でよろけ、弾は虐めっこの耳を掠めた。
「(こ、こいつはマジだ・・・)」
虐めっこ達は青ざめたとともに、この狂った馬鹿を止めようと思った。
クラスにも人が集まってくる、女子は叫び、男子は興味本位で集まってきたり、逃げたり・・・
すぐさま二発目を違う奴に向けて発砲した、腕に喰らい倒れた。
「野郎ッ!」
突然突進してきた虐めっこに向けて3発目を発砲したが、外した。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
ここで彼は全員を撃つことが出来なくなった。 パニックで乱射する!
銃弾は黒板や窓ガラス、そして机などにあたり、彼は暴れた。
銃のグリップでいじめっこを殴ろうとしたが、逆に拳銃を取られ、ボコボコにされた。
彼は気絶した。
なんで、俺がこんな目に・・・
俺が悪いの・・・?
お前ら、見て見ぬフリして来たじゃないか・・・
なんで なんで こんな時だけ俺を見るんだよ・・・
やめろ やめてくれ・・・
俺は悪くない 俺は・・・




