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みいちゃん
わたしにも、二年前まで、娘がいた。
名前は、みいちゃんだった。
小さくてかわいくて、わたしの自慢の娘だった。
みいちゃんは、雪だるまをつくるのが大好きだった。
毎年冬になると、みいちゃんは、家の前に雪だるまをつくっていた。
そして、その雪だるまに、『みいちゃん』と名前をつけていた。
みいちゃんが五才のときの冬。
みいちゃんはまたいつものように、雪だるまをつくっていた。
毎日毎日。
冬の終わりごろには、雪だるまがもう、五つできあがっていた。
何日かして、ひとつの雪だるまがとけた。
地面に落ちたマフラーを、みいちゃんが悲しい顔をしてとってきたのを、今でも鮮明に覚えている。
それから雪だるまが一つとけるたびに、みいちゃんは元気がなくなっていった。




