42. セッション II: 出会い (2)
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GM:改めて、説明するぞ。今、全員、大暁寺の、僧正の前にいる。まぁ、もう密書は渡したことにするか。それぞれが密書を渡したあと、しばらく待たされて、同じ場所に集められた。で、そこに僧正がいた。
安倍:全員が一堂に会して密書を渡したわけではないのですね。
GM:そうだ。つまり、自分以外に密書を運んでいる人間がいる、という事実は知らないまま、ここに来た、ということだな。無論、旅の途中でそういった推測をしていた、とかは問題ない。事実としては知らなかった。
安倍:了解しました。ということは、若干の驚きを感じつつも、それを表に出さないように、皆さんが並ぶ中に加わりましょう。
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いいね。こういう、描写系のロールプレイは、俺は大好きだ。
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GM:半円を描いてPCたちが並んでいて、その中心に僧正がいる。他にも、僧兵みたいなのもいる。
月夜:刀は持ったままなんですか?
GM:そうだな。武装を解除されたりはしていない。
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で、密書の内容は。この状況に対する相互協力の申し出、といったところだろう。対立する二つの守護領の庇護下にある領地に、PCたちの故郷はある、とした上で、この二つの国の上層部に食い込んでいる何者かの目を逃れ、穏健派、的な奴らがいるとして、そいつらの指示で動いたのがPC。
これで、筋は通るかな。
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GM:僧正がまずは全員を労う。「よく、この封書をここまで届けてくださった。危険な道中であったろう。あなたがたの勇往に、心よりお礼を申し上げたい」
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「どうした、鵜川くん」
「何がだ」
「その、唐突に声のトーンが変わったのでびっくりしましたわ」
「GM長くやってると、こうなるんだよ」
そこまで驚くことか。神だろ、お前ら。メイコさんは元、闇の精霊の女王だったか。
「見事な不意打ちだった」
「私も驚きました」
「鵜川さん、急にこういうことしますからね。皆さん、注意してください」
注意ってなんだよ。
「さすがです」
メイコさんに褒められたな。
「いや、まあ、芝居をする必要とかはないからな。なんか、たまにこういうことを俺がしたくなるだけだ。むしろ、小芝居の応酬になると疲れるし、収拾もつかなくなる」
結局、演劇を専門に学んでるわけでもないから、落としどころが分からなくなって延々と同じようなやり取りを繰り返し始めたりする事例を、俺は人生で何度も見た。
ロールプレイ=演技
まあ、言葉の意味だとそういうニュアンスもあるかもしれないが、危険なイコールではある。楽しいけどな。それはそれで。
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GM:ま、そんな感じで僧正が労ってくれる。
小鴉:話を止めてしまって、ごめんね。
GM:いや、全然いいぞ。そういうツッコミは大歓迎だ。
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TRPGの醍醐味だしな。
が。さて。




