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3. ダンボールの中身 (1)

「何からお話したらいいものか……あのー、ご主人さん」


 ご主人さん、と来たか。


「鵜川だ」

「はい?」

「名前で呼んでもらえると助かる。鵜飼いの鵜に川で鵜川だ」

「漢字で書くと?」

「そうだ」


 漢字分かるのか。


「鵜飼いって、鳥さんと一緒に魚を獲ったりする、あれですか?」

「ああ」

「かわいいですよね、あの鳥さん」

「そうだな」


 見たことないけどな。


「カワは、レザーではなくて、リバー?」

「それであってる」


 英語も分かるのか。


「今、漢字とか英語が分かるのか、と思いました?」

「……まぁ、思った」

「女神ですから」


 ……面倒くせぇな、こいつ。


「それで、えーと、鵜川さん、あのですね、TRPG、お詳しかったりします……よね」


 闇の女神の視線が、自分で積み上げた本の方へと向いた。


「まぁな」


 浮いていた本棚の中身は、全て、TRPG関連書籍だ。日本語のものしかないが。


 こいつがどうして、TRPGなんぞという、マイナーなオタク芸能を知っているのかは、よく分からんが。


 異世界で流行ってたりとかするのか?


「私、TRPGが好きなんです」

「流行ってるのか? お前の世界で」

「いえ、流行っていたりとかはないんですけど、三年ぐらい前でしたか、私たちの世界とこちらの世界がつながった時に、遊びに来たことがありまして、それで、その時に、たまたま入った本屋さんで、『戦国双刀伝』の基本ルールブックを買いまして。お金は、私たちの世界のお金を、こちらの世界のお金に、ちゃんと、交換していただいて」

「誰に」

「外世界換金機構です。色々な世界の代表者が集まっている団体なんですよ」


 そんなもんあるのか。


「二つの世界が離れる直前に、お買い物に来たんですけど、記念に何か買って帰ろうかなーと思って、本屋さんに入って色々見ていたら、『戦国双刀伝』の表紙に、びびび、ときまして」


 正座のまま、こっちに詰め寄ってきやがった。


「顔が近い。離れろ」

「すいません、つい」


 なんなんだよ、こいつ。


「それで?」

「基本ルールのリプレイを読んで、続きがすごく気になるし、なんだか楽しそうだし、私も遊んでみたい! と思ったんですけど、ゲームマスターとか無理だし、ゲームマスターをやってくれそうな人も周りにはいないし……」


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