21. 決着とその後 (2)
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月夜:それで? どうなるんです?
GM:地面に落下した餓鬼玉の死体が、早くも腐敗し始める。魑魅魍魎に区分される敵の死体は、短時間で消滅して骨がある場合は骨が残るが、餓鬼玉の場合は骨が残らないのでまぁ、消えていくわけだが。
月夜:はい。
GM:餓鬼玉の死体の近くに、子供の足跡がある。
月夜:え。
GM:足跡は森の奥へと向かって続いている。餓鬼玉と出くわして、走ってどうにか逃げた、とかそんな感じに見えるな。
月夜:なるほど。
GM:本当なら、判定の一つもしてもらうところだが、今回はいいだろう。まぁ、そんなわけで、子供の足跡が森の奥へと続いているのが分かる。
月夜:なるほどです。村の皆さんを待つ、という選択肢もありそうですけど、ここは急ぎましょう。森の奥に向かいます。
GM:分かった。では、小休止を入れるぞ。
月夜:えーと、大きな戦いの前に休める、というルールですよね。
GM:そうだ。
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ボス戦前のセーブポイント的なやつだな。手持ちのアイテムを使ったり、次の戦闘に持ち込めるバフを使ったりできる。そのかわり、続いて発生する戦闘を回避することは基本的にできない。
昔のTRPGでいうと、やばそうな敵がいる部屋に続く扉の前で、回復したり防御力や攻撃力を強化する魔法を、パーティ全体に使えるだけ使ってから突撃する、あれを再現したルール、らしい。
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GM:HPの回復は、しなくていいよな。
月夜:ですね。
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ちょっと、火力が低い感じがあるんだよな。月夜は。
まぁ、イベントでも起こすか。
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GM:月夜が戦いに備えて準備していると、太郎の両親が追い付いてきて、森へと入ってきた。
月夜:え。えーと、この先は、多分、危険ですよね?
GM:まぁ、小休止が入ってるってことは、そういうことだな。
月夜:ここから先は私に任せてください、危険が危ないです。
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……わざとか?
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GM:どうした。頭痛でも痛いのか。
月夜:違います。翻訳魔法が少し、おかしくなっただけです。
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魔法使って日本語しゃべってたのか、こいつ。
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月夜:調整しました。大丈夫です。この先は危険ですから、下がっていてください、と言いたかったんです。
GM:なるほどな。まぁ、太郎の両親は、その言葉には素直に従う。
月夜:良かった。
GM:で、嫁さんの方が、これをお持ちになってくださいと、一枚のお札を渡してくる。
月夜:お札?
GM:二冊目のルールブックで追加されたアイテムなんだが、小休止で使うと続く戦闘中に、物理攻撃力に+2してくれる、戦勝札、というものだ。
月夜:へー。そういうものがあるんですか。
GM:パーティメンバー一人に対してしか効果がないが、PCのレベルに応じて物理攻撃力へのボーナスが変わる。まぁ、自分のレベルが高くなれば、ボーナスも増える。
月夜:便利そうです。
GM:餓鬼玉との戦闘で、火力が足りてないような気がしたんでな。やる。
月夜:わーい。
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わーいってのも、翻訳なんだろうか。異世界の言葉で「わーい」はなんていうんだ。
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GM:ほかにも札系のアイテムは色々あるが、特定の職業じゃないと使えないとか、制限がある。戦勝札はどの職業にも使える札なんで、とりあえずな。物理命中は、お前のダイス運でどうにかしてくれ。
月夜:大丈夫です。私、神ですから。
GM:いかさまはするなよ。
月夜:しませんよ! ていうか、地球世界では多分、できないです。
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そうなのか。
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GM:まぁ、お前がそんなことをするやつだとは思ってないよ。
月夜:えへへ。
GM:そろそろ、小休止は終わりにするか。太郎の両親は、ご武運を、と月夜に言って頭を下げる。
月夜:太郎ちゃんは、必ず助けますから。ご両親は、太郎ちゃんが戻ったあとのことを考えておいてください。
GM:月夜のその言葉は、しっかりと太郎の両親に届いた。じゃあ、そろそろ、次の戦いに話を進めるぞ。
月夜:はい。
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ここからが本番だな。




