第10話 肉食の本能
4月に入り忙しくなってきたので、投稿頻度が今よりも落ちるかもしれないですorz
蛇の身体では何かを持ち運ぼうにも口で咥えるしか手段がないため、特に持って行くものはない。
これから先、物を持ち運ぶことがあるかもしれないし、何かしらの案を考えておいたほうが良いだろう。
以前、魔法で空中に床を作り出してその上に物を置いて持ち運ぼうとしたことがあった。
しかし空間を固定しているからか、動かすことはできなかった。
スキルのlvが足りないのか、最初からできないような仕組みなのかは分からないが、今の俺には不可能だ。
(せめて動かせるようになればなぁ…)
ないものねだりも程々に、俺は川沿いに下流の方へと歩みを進める。
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出発してから体感で30分程だろうか。
それまで何事もなく、やはり下流への移動が功を成したんだろう、と思って悠長に進んでるいると、突然、深い茂みから立派な角の生えた兎が突進してきた。
(うわっ!)
意識外から攻撃、それもかなりの速度だったため、魔法で防ぐ暇なく攻撃を受けてしまった。
咄嗟に避けようと身を翻したおかげで、頭部への直撃は避けられたが、尻尾に近い部位を少し抉られてしまった。
(くそっ、痛ぇな!)
転生してから初の負傷で思わず動揺してしまうが、すぐに意識を切り替え、素早く角兎に向き直る。
角兎は既に突進の勢いを殺していたようで、こちらを向いており、今にも突進してきそうだ。
(あらかじめ来る方向が分かるならいける!)
俺は素早く自分に加速を付与し、更に目の前に自分を守るように1m四方の不可視壁を展開する。
不可視で分からないからか、展開してすぐに角兎がこちらに角を向けて突っ込んでるくる。
加速付与の効果により、さっきよりも遅く見える。
何も知らない角兎はそのまま壁に衝突し、脳震盪を起こしたのかその場に倒れて痙攣している。
(こ、壊れなくて良かったぁ)
強度チェックは可能な範囲でしたものの、これほどの威力を受けたのは初めてだったため、全く壊れる様子が無かったことに胸を撫で下ろした。
もちろん、破られたときのためにすぐに回避行動をとれるように身構えていた。
俺は再び動き出す前にとどめを刺すために、角兎の首を切るように断絶を発動する。
スライムよりも少し強い抵抗を感じたが、問題なく発動し、綺麗な切断面を残して角兎は絶命した。
(不意打ち以外は余裕だったが、回復手段がない状態で攻撃を受けたのは辛いな……)
残念なことに例の草は持ってきていない。
検証できるときはまだ先のようだ。
(でもこれで肉が食える!)
角兎に大きさはスライムと同じ30cmで、思ったより大きい。
丸呑みはできないだろうが、過食部は結構ありそうだ。
(今すぐに食べたいところだが……いつどこから攻撃が来るか分からない状態では流石に危険だし、どこか安全な場所はないのか?)
進み続けて15分程経ったが、安全そうな場所は見当たらなかった。
周囲を見回していると、ある巨木の根本辺りに人が1人入れそうな空洞を見つけた。
(ひとまずあそこで休憩だ!)
危険がないか確認するために、角兎の頭を咥えてそのまま空洞に放り込み、すかさず不可視壁で蓋をする。
数秒経っても何も変化はなく、気配は感じない。
(一応中には何もいないようだな)
安全を確認すると、角兎の身体を咥えて空洞に持ち込んだ。
ステータスが上がっているからか、想像より重くなくて簡単に持ち運べた。
中は安全でも、外から何かしら入ってくる可能性があるため、食事の間だけでもしっかりと不可視壁で穴を塞いでおく。
(蛇生で初のまともな食事だ!)
俺は嬉々として角兎の亡骸に噛み付いた。
(火も通していないし味付けも何もしてないのに美味いぞ!)
蛇の身体だからだろうか。
今まで碌なものを食べていなかったのも相まって、想像より遥かに美味く感じた。
(そういえば、洞窟の崩落から逃げ出してからステータスの確認していなかったな)
落ち着く暇が無かったため、まだステータスは確認していない。
(2つ新しいスキルを手に入れたはずだし、進化条件とやらも満たしたらしいからな!)
俺は興奮を隠す様子もなく、ステータスを開いた。
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