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彼女を守る

俺は、七海ちゃんと別れた後、彼女から借りたハンカチを顔に当てながら家に帰ってきた。


それを見た家族は、理由を聞いてきたが、石を蹴飛ばしたら、跳ね返って顔に当たったと言った。


そしたら家族から大笑いされた。


しかし幼なじみの七海ちゃんが、男に付きまとわれて困っているというのが、問題だ。


家族には小さい時に遊んでいた、七海ちゃんが久しぶりに会うことができたので、家に来ると伝えたら妹も姉もお母さんも喜んでいた。


特に喜んだのが妹の陽菜だ。


本当の妹のように七海ちゃんは、可愛がっていたから。


しかし昔は、本当によく遊んでいたよなぁ。


あの、七海ちゃんが、もう高校生か。


結構、胸も発育してDカップか、Fはあるのかな。


今日は、七海ちゃんが俺の家に来る日なので、もしかしたら俺の部屋も来る可能性があるので掃除しなきゃ。


新しい本やビデオは見つからないように奥にしまって。


俺の部屋には、アニメ系のマンガしかない。

親に買ってもらったパソコンがあるくらいだ。


しばらくすると七海ちゃんが家に来た。


七海ちゃんを父親以外の家族全員で迎える。


七海ちゃんは、「おばちゃん、琴音姉ちゃん、陽菜ちゃん、久しぶり」


「まぁまぁ、七海ちゃん、可愛く、なったわね」


「本当、すごい可愛い」と陽菜


「いらっしゃい」と琴音


「ありがとう、陽菜ちゃんもかわいい、琴音お姉ちゃん、大人っぽくなりましたね」


「うん? そう、ありがとね」


今日の七海ちゃんの洋服は、白のブラウスに赤系のチェックのヒラヒラのミニスカートだ。


かわいい格好をしている。


七海ちゃんをリビングに案内して、家族全員でコーヒーを飲みながら話しをする。


話をしていると、七海ちゃんが「おばさん、この間は、ごめんなさい」と言った。


「えっ、なんのこと?」


「私が原因で、悠くんの顔にアザを作ってしまって」


俺は、なんだか嫌な感じがした。


「この間の、悠くんの顔のアザ、私が原因なんだ」

「えっ、そうなの」


「この子ったら、石を蹴飛ばしたら跳ね返って顔に当たったって言ったのよ」


「えっ、そうなんですか?、悠人くん、この前のこと黙っていてくれたんだ」


何も言わなかった。


「おばちゃん、聞いてくださいよ」


「男が、しっこく交際を申し込んできて、本当に、しつこくて、手を引っ張ってきたんですよ」


「そんなことが、あったんだ」


「そうしたら悠人くんが、間に入ってくれたんですよ、そしたら、その男が殴ってきて」


姉ちゃんが、俺の顔をまじまじ見る


実は、顔を赤くして、そっぽ向く。


「へ〜」と陽菜


「それはもういいよ、済んだことだし」


俺は早めに話題を切り替えようとした。


「それで、そのことも相談なんですけど…」


なんだか言いにくそうに


「しばらく、学校の行き帰りに悠くんを、お借りできませんか?」


「こんな子じゃなんも足しにもならないけど、いいのかい?」


「はい、是非」


「悠人、しばらくは、七海ちゃんのボディーガードをしな」と母ちゃん


「うん、わかったよ」


「じゃぁ、母ちゃんは夕飯の買い物に行ってくるから、姉ちゃんと陽菜も手伝って」


「七海ちゃん、夕食、食べていくだろう」

「いいんですか?」


「何言ってんだい、昔はよく一緒に食べていただろう、お風呂も一緒に入ったじゃない」


顔を赤くしながら「じゃぁ、お言葉に甘えます」

「帰りは悠人に送らせていくから」


「七海ちゃんは、どの辺に住んでいるんだい」


「私は、ここから20分くらいのところです」


「じゃぁ、近いじゃないか」と言って3人は買い物に出掛けて言った。


騒がしかったリビングが静かになる。


何を話していいかわからない…


「七海ちゃん、俺の部屋に来る?」と言うと、うつむきながら、うんと言った。


俺は先に、七海ちゃんを部屋に案内した。


俺が先に歩きながら、七海ちゃんは、後をついて2階に上がってくる。


部屋に入ると、「へぇー、これが悠くんの部屋かぁ」とつぶやきながら部屋の中を見ている。


七海ちゃんに椅子に座ってもらいながら、俺は、もう一度リビングに戻ってジュースを入れて部屋に戻った。


テーブルがないので机の上にジュースを置いて、「どうぞ」と言うと七海ちゃんは、ありがとう、と


そして俺はベッドに、よりかかりながら、床に座った。


何気なくした行動だったが、目の前には、ミニスカートの足があったので、ベットに座り直した。


七海ちゃんも気がついていたみたいで「紳士なんだね」と七海ちゃん


「いや、ごめんね」

「ううん、だいじょうぶ」


「今日俺の家から帰るときに、七海ちゃんの家について行っていい?」


「どうして?」

「七海ちゃんを守らなきゃいけないから」


「本当に、してくれるの?」

「うん、幼なじみだもんね」


「本当に、それだけ?」

「えっ、どういうこと」


ななみちゃんが顔を赤らめながら、もじもじして「本当は昔から悠くんを好きだったの」


「学校の天文部で悠くんを見たときびっくりしちゃった」


「だって後ろ姿から見たら昔のままなんだもん」


「実はオレも、前に登校途中で、ななみちゃんを見つけて、ああいう人が彼女だったらいいなって思ってたんだよね」


「ほんと、嬉しい」と七海ちゃんは俺に抱きついてきた。


俺は、七海ちゃんの突発的な行動に対処できずにいた。


「ねぇ、悠くん、昔はよく手をつないで歩いたよね」


「もし、悠くんに付き合っている人がいなければ、その…私と付き合ってくれない」


俺はその言葉を待っていたが、恋愛関係が今までゼロな俺にどう答えたらいいのかわからなかった。


「ダメなの?、つき合っている子いるんだ」


「い、いや、いないよ」


「俺は昔から、七海ちゃんのことを好きだったんだ」と考えてもいないことを言ってしまった。


それから俺たちは、昔の話をいろいろした。


笑いあいながら、昔の恥ずかしい話をした。


そして家族が、帰ってくる前にリビングに戻った。


この後は自分が何を話したかも、わからないくらい興奮していた。


でも夕食を食べた後に、七海ちゃんを送って行ったよ。


そして家を確認して、明日迎えに来るからと言って別れた。


家からななみちゃんの家に行くまでの間、俺たちは手をつないだ。


手の汗がじっとりとしてくるのがわかったが、ななみちゃんは何も言わずに手を握っていた。


俺は本当に、学園一の美少女と付き合うことになった。


でも、それが幼なじみなんて。

その夜は興奮して眠れなかった。


朝まで俺はドキドキしながら眠れなかった。

そして七海ちゃんを迎えに行く朝を迎えた。


七海ちゃんを迎えに行く途中でも、本当にドキドキしていた。


だって今まで女の子と付き合ったこともないし、どうしていいかわからないよ。


俺は七海ちゃんの家の前まで来た。


家のベルを鳴らそうかと思って迷っていたら、急に扉が開いて出てきたのは、七海ちゃんのお母さんだ


「あら、悠人くんじゃない、久しぶりね」


「はい、おばさん、おはようございます」


「今日から悠くんが、七海のエスコートしてくれるそうね」


「いやー、エスコートだなんて」


「そういえば大丈夫だった?、七海に聞いたんだけど、七海が断った男に殴られたって言うじゃない」


「はい大丈夫です、たいしたことないですよ」


「そう、よかった、これからも七海をよろしくね」


「はい、おばさん」


と言っていたら、ななみちゃんが出てきた


「お母さん、悠くんに変なこと言ってないでしょうね」


おばさんは笑っている


「もう、悠くん、いくよ」と言って俺の手を引っ張っていく


俺は、「じゃぁおばさん行ってきます」と手を挙げた。

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