可愛すぎる転校生
朝目が覚める、まだ眠い目を擦り洗面台に向かう。
制服に着替え、朝食を済まして家を出る。
今日から新学期の俺はとても自信に満ち溢れている。
なんと今年は全ての宿題が終わっていた…。
学校に行くついでに遥香の家に寄っていく。
インターホンを押すと遥香の母親がでた。
「ごめんね健人くん遥香まだ寝てるみたい先に行っててくれる?」
「じゃあ起きるまで待っときますね」
「そんなのダメよ、健人くんまで遅刻しちゃうわよ?」
「まだちょっと時間があるので待っときます。」
「あらそう?じゃあ今すぐ起こしてくるわ」
「はい、ありがとうございます」
数分後遥香が家から出てきた。
「ごめん!ちょっと寝坊しちゃった!」
「寝坊なんて珍しいな…」
「昨日寝るの遅くなっちゃったからかな…」
苦笑いしながら言った。
「あっごめん俺が昨日遅くまで宿題手伝ってもらってたから…」
「いやいや気にしなくていいよ」
どこか遥香は元気が無かった。
そんな会話をしている間に学校についた。
教室に行こうしている時、遥香が恥ずかしそうに言った。
「え、えっと今週末さ…久しぶりに私の家にと、泊まりにこない?その母さんも久しぶりに来て欲しいって行ってたし…だから、その…」
「あーいいな久しぶりに…六年ぶりくらいかぁー、バイト終わってからでいいなら行くわ」
「えっほんとに?やった!じゃあ楽しみにしてるね!」
「りょーかい」
俺と遥香は別のクラスなので、俺は自分のクラスに行った。
教室に入り席につくと隣の席の盛貴が話しかけてきた。
「おっ健人!」
「おー盛貴お前焼けた?」
「おう!今年は部活が多かったからなぁ…」
「大変そうだな…」
「そうだ!!聞いたか?今日転校生が来るらしいぞ!俺たまたまさっきチラッと見たんだがめっちゃ可愛かったぞ」
「マジでそれは楽しみだな!」
「それで見た目はー…あっ来たみたいだぜ」
すると先生が入ってきた。
「今日は転校生がいるぞー」
その一言に教室がざわめく。
「入りなさい」
「ど、どうも」
息を飲むような可愛いさ…髪は銀色でまるで人形のようだった、クラスの全員の男子が息を飲んだ。
「えーっときょ、今日からこのクラスでお世話になります渡部 カナです。」
どうやら転校生の渡部さんはイギリス人のクオーターらしい…そりゃ可愛い訳だ…。
「じゃあそこに座ってくれるかな?」
「は、はい」
なんと渡部さんは俺の前の席だった。
生きててよかった…俺は心のそこからそう思った。
始業式が終わり、教室に帰るとチラチラと渡部さんがこっちを見てくる…
「さ、さっきからチラチラこっち見てるけど、まさかなんか顔に付いてる…?」
「い、いや別に、あっ、不快でしたか?」
「そ、そんなことは無いけど…ちょっと気になったから…」
「す、すいません」
「あ、謝ることないよ」
「あ、ありがとうございます」
顔を赤くしながら、彼女はうつむいた。
「あの人はまさか…あの時…私を助けてくれた…だとしたら…」
そして週末がきた…