デスゲーム
俺はカナの家の住所まできた。
「ここが…カナの家…」
その家はとても大きく、そこにある庭は全く手入れされておらず雑草が生い茂っていた。表札には戸田と書かれている、どうやら渡部ではないらしい。
インターホンを押そうとした時、中から何かで殴ったような後に声が聞こえた。
「もう、やめて……お願いだから……」
この声はカナだ、俺はインターホンを押さずそのまま玄関を開けた。
そこには頭から血を流しているカナがいた。
「健人…くん?」
「カナ大丈夫か?…お前は…」
そこには、左手に金属バットをもった男がいた。
「あー昼間のクソガキか…カナがお世話になったみたいだね、あっ、後は任せてくれよ…これからこいつをボコボコに殴ってやるんだよ、俺から逃げた罰だ…」
そこには昼間に会った、お父さんと呼ばれる男の姿があった。
「黙れ…」
「なんだ?」
「カナは俺が連れて帰る…」
「健人くん…危ないから……やめ……」
カナはその場で気を失ってしまった。
「連れて帰る?何馬鹿なことを言ってる?カナは俺のものだ」
「うるせぇ、お前はカナにとって害悪でしかないんだ」
「全くうるさいクソガキだ、ぶっ殺してやる!」
そういうと、男は俺に金属バットで殴りかかってきた。
「ちっ、当たらなかったか…あんまり使いたくなかったけど…」
すると男はチェーンソーを奥から持ってきた。
「お前はバラバラにしてあげよう」
このままじゃ殺される…俺はそう悟った。
「死ね!」
その男はチェーンソーを振りかぶった…もう避けられない…
その時階段から誰か降りてきた。
「父さんちょっと待って」
「邪魔する気か……翔太?」
「そいつは俺が殺すんだ」
翔太…そう、目の前そいつは遥香を刺殺しようとして、俺を死に追いやりかけた奴だ。
「お前は…俺をナイフで刺した…」
「遥香ちゃんは元気にしてるかな?」
「黙れ…ぶっ殺すぞ…」
「おー怖い怖い」
まるでピエロのように笑いながら翔太は言った。
「よし、じゃあこれから俺とお前でゲームをしよう…」
「ゲーム?ふざけるな」
翔太はポケットからナイフを二本出した
「まぁまぁ…これからこのナイフで殺し合いを始めよう…お前がこのナイフで俺を殺せれば君の勝ち…俺がお前を殺したら俺の勝ちだ、ちなみに今のお前に拒否権はないぞ」
「わかったやってやるよ」
「そうこなくっちゃ」
そして、ナイフを受け取り殺し合いが始まった。
「くくく…やっと…お前が殺せる…」
翔太には躊躇が全くなかった
「喰らえ!」
そのナイフは俺の顔をかすった。
「痛っ…」
そして翔太は笑いながら攻撃を続けていく。
「死ね…死ね…くくく…」
そして俺は全神経を集中し、翔太の腹部を刺そうと狙いを定めた。
そしてその瞬間翔太に少しの隙ができた。
「次はこっちの番だ」
腹部にナイフを近ずけると、翔太が避けた…その瞬間完全に翔太に隙ができた。
…作戦通りだ
俺はナイフをその場で投げ捨て、一瞬で翔太に近ずき、思いっきり顔面に蹴りを入れた。
翔太は吹っ飛び、壁に頭をぶつけて気を失った。
「終わった…」
「クソガキ後ろに気をつけな?」
そこには、チェーンソーを構えていた男が立っていた。