表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
プレゼント・ディザイア ~無欲の魔王~  作者: 相川キリンwithヒゲメガネ
Ⅰ 人であろうとする者、この広大な大地に足をつけた
2/16

祝!初!ビバ異世界!

 私は死んだ。私こと桜島(さくらじま)六美(むいみ)は死んだのだ。

それは揺るぎない事だ。いつの世もルールを守らないやつはいる。それなのに、注意を怠った私の責任だろう。私の責任だ。

・・・だが諦めん!私はまだ死ねない。異世界に転生するまでは!女神様ぁ、どうか私にお声を。「あなたは本来死ぬべき人ではありません」的なフレーバーを!

なんで引いてったのがトラックじゃないんだよ!あの○○ナンバー!許すマジ。やば、許すまじ。

「おいガキっ!うせーぞっ」

うっさいのはおめーの腰巻だろうが!じゃらじゃらじゃらじゃらなんじゃそりゃ。最新鋭のファッションでぇすぅゾ☆ぷっ。

「おうてめ、ガキが。女だからって容赦せんぞ!おらぁあ゛あ゛」


「何言ってんだじじい。とうとうイかれたか?ヤっちぁったかぁ・・・あ?」


キリッと響くこの声は。ん?


「まてじいさんよ」


「ん?どうした。お手洗いか(・・・・・)?がはっはっはは!すぐ近くだぞゴラ゛ァ」


「じいさんが見かけによらずに親切なのはもう分かったから。それより、なんて言った?」


「ん?厠はすぐちかくだぞ。安心しろ、すぐ近くにいてy


「もっと前だよ。おじいちゃん。私が…女…?この声は…私?」


「だ、だいじょううぶbbかぁぁ?頭を打ったのか!?お医者呼んでくっか!金の事なんざ安心しろ!わしが何とかしてやる!」


「OK.OK.分かった分かった」

おじちゃんがすごく優しい人だってことが。そして、知りたいことがいくつかある。

「さて、問題です。この世界の名は?」


「よっしゃ!『ウィーヴィバリュードネセスカリア』長いから皆『ウィーバ』とよんどるぞ。ちなみに、この国は『シューラ』ここは『バル』通称『奈落街』じゃ。じょーちゃんみたいなやつはすぐに犯される荒くれ共のたまり場じゃ」


ノリいいぞ。よし。このまま。

「花丸満点大正解!続いて、私の容姿は?」


「ん?そりゃぁ、べっぴんさんよ!んぅ?よく見たら悪魔か?ちっけぇなぁ。歳は100才くらいか?髪は銀髪。肌は健康な白肌。目の色は金。どこぞの貴族かい?まったく、こんな嬢ちゃんおいて親はどこいったんd… … …あくまぁぁあ?」


「恐れるでない。我は寛大だ。」

それっぽく言っておこうかな?なんか雲行きが・・・


「なぜ悪魔が?ここは腐っても国だぞ!嬢ちゃん!ケガはないか?兵士に見つからなかったか?わしの隠れ家にしばらく泊まるか?」


その心配だったか!

「え?やだ?やさしい。じゃなくて、実はかくかくしかじかで」

だいたい、記憶がない。気づいたらここに。などの軽い状況を話した。かくしかって便利だね!


「そんな事情が・・・」


そしてこのおじいさま、すごく優しい。顔がギャングで腰にじゃらじゃらしたやつ巻いてるのに。


「ふぅむ。分かった。わしの名はミシ、この奈落街の頭をやっちょる。種族はパルヴェーダ(人間)じゃ。で嬢ちゃんの種族はメルバット(悪魔)じゃ。それの貴族級の容姿じゃぞ。ところでそういえば嬢ちゃん。名前も分からんか?」


「うむ。ちっとも思い出せん」

名前考えてなかったな。てか、よくここまでアドリブでスムーズにいけたな。なにこれ。主人公補正?にしても名前、そのままでいいか?いや、せっかくの異世界だ。新しく始めたいな。


「それじゃぁ、わしがつけてやろう!・・・ポッポなんかどうじゃ?」


「え~・・・」

それなんてポケ○ン?確かに愛らしいけど。ありがたいけど、なんか、ちょっと・・・


「いやか?それなら…そうじゃ!好きなものをいくつか言えるか?覚えているか?」


ナイスアイディア!ナイス村人A!いや、村人M!ミシのつづり知らんけど。

「ん~と、桜、島・・・むいみ・・・」

やだ、恥ずかしい。むいみなんてこじらせちゃってる子みたいじゃん。いや、断じて違うから。たまに、漆黒の熾翼が誘う的な事言いたいけど、違うから。違うから!


「うぅむ、どうせなら苗字も欲しいよな。よし!」


「おお!おじいさまのセンスに期待してるよ!」

うん。マジで。ホント。


「うむ。では。【ノンノ・チェリーランド】・・・どうじゃ?」


おお。案外まともなの来たね。・・・あれ?あんまり元の世界と変わらないのか?英語っぽいな。そういえば、人間をパルヴェーダと発音してたな。聞いたことないな。相手の言葉の意味が分かるのはよくある転生もので想像してたが、ところどころ地球と変わらないね。

「ちなみに、どういう風に決めたの?」


「おっ、ああ。チェリーブロッサム()アイランド()から少しずつ取っての、ナンセンス(無意味)はそのままだと失礼じゃろ?だから少し変えてノンノにしたのじゃが、どうじゃ?気に入らんか?」


「とんでもない!すごくうれしいよ。ついでにつづりも教えてくれる?」



 なるほど、元の世界の文字や言葉が通じるのか。それに、言語は一つだけ。地球でいう英語。私はそれを読めるし聞こえて、理解ができる。なんというご都合展開!それに、剣も魔法もある。種族だって色々いる。知らない、聞いたことのない種族もいる。勇者も魔王もいる。素晴らしきかな、この世界!英語万年赤点だった私が、英語を使いこなしているだと!はぁ、本当に異世界に来たんだな。


 ああ、今はミシおじさまに案内されているところだ。ミシおじさまは本当に奈落街では顔が広い。そして、みんな一様に反応が同じだ。私を恐れる。理由は、魔王の中に悪魔が二人いるらしい。それで、だいたいの悪魔と人間は戦争中の様だ。戦争のきっかけはない。ただ人間が魔王を毛嫌いしているだけであった。迷惑な。魔王の中には人間と交流と親睦がある者もいるそうだ。だが悪魔は種族がら、人間から煙たがられている。ん、そうだ!悪魔の魔王の説明をしよう。


まず一人目。【万能の魔王】

能力は万能。火も水も闇も光も使うし、回復だって使える。並大抵の魔法じゃ太刀打ちできないとのこと。

世界の恩恵持ちらしい。

そして、もう一人の悪魔の魔王と仲が悪い。


二人目。【略奪の魔王】

能力は能力を奪う。なにこのチート!私が持つべき能力じゃないの?まぁ、最初は人間に飼われていた悪魔らしい。やはりおかしいぞ… … …

そして、世界の恩恵持ち。

【万能の魔王】とは戦争中。


・・・えぇ~・・・おかしい、私も何かチート持ってないの?てか、私の能力は?


「ノンノよ。見たところ魔法特化の悪魔の様じゃが、能力も分からんか?」


神よ。このおじさまこそ私のチートですか?それはそれでなんかやだな・・・


「よし!わしの知り合いに『カテゴリ持ち』がおるのじゃ。そいつに見てもらうか」


『カテゴリ持ち』?なんだろう?鑑定系の能力かな?

でもまあいい、私はどんなチートを持っているだろう。一騎当千?未来改変?楽しみだ!


念願の異世界は面白いことだらけだ!

悪魔がメルバットで、天使がメルジャス。

なんか忘れそうだな・・・

忘れてもいいか!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ