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プレゼント・ディザイア ~無欲の魔王~  作者: 相川キリンwithヒゲメガネ
Ⅰ 人であろうとする者、この広大な大地に足をつけた
1/16

故郷(ふるさと)

いろんなやつ書いてるけど、すぐ別のネタうかんでほっぽりだす現代っ子の鏡(殴

 まず、話をするならそこからだろう。


 俺の人生での最大な、おおまかな出来事は三つだ。

1つ、俺の弟の死

そこから始まったのかもしれない… … …


ん?ああ、確かに死んだ。俺がこの手で確認した。この世は嘘だらけだという事も知った。

赤信号は車が飛ばしてくる。交通ルールを守ると死ぬ。親切な人はいない。有象無象のゴキブリだらけ。救急車はこない。


――――――血は、冷たい――――――

この世で一つ、死体は蘇らない事だけが、真実だった。今更サイレン鳴らしたって遅い。いちいち呼吸の確認してんじゃねえ。とっくに知ってるんだよ。なに知ったかぶってんだよ。なに正義気取ってんだよ。


2つ、母の死

別に、超弩級の母ではなかった。普通の母だ。だが、最高に立派で真面目な人だった。

俺と親父で泣き崩れたよ。親父が涙したのはあれで最初で最後だろう。

だけど、家は裕福じゃなかったんだ。俺と親父、あと少しの親戚の稼ぎでは立派な式が挙げられない。母は常日頃から、死んだら海に流してなんて言ってたが、そうにはいかない。だが、急に望んでいた式が挙げられるようになった。摩訶不思議な事だった。支援者が一人現れたはなしだった。何の関係もない支援者が。


3つ、これはまぁ、支援者の事だ。

困ってた時に急に現れて、急に葬式の準備をした。なんて暇な(道楽が過ぎた)お嬢様だろうと思った。だが、そのお嬢様はこの世のモノではなかった。いや、この世のモノとは思えなかった。


美しいのだ。ミロの「ヴィーナス」?はっ、あんな腕のないやつの何処に欲情しろと。ムンクの「叫び」?叫びたいならカラオケいっとけ。

アニメの世界から飛び出してきたと言われても、疑う気持ちを持つことはないだろう。


んん゛ッ、すまない、取り乱した。その支援者は執事一人を連れてやってきたんだ。俺たちはその支援者の支援の代償に、魂でもとられるのかと。だがそのお嬢様、こういったんだ、


「葬式を挙げろ。いくらでも出そう。ただし、生半可なものじゃ招致せんぞ」と。


これで、俺の話すことはおしまいだ。この世は嘘ばかり。

悪魔だっている。翼だって生える。死者の魂は蘇る。それに―――異世界に転生だってする。


そんな話だ。ごく普通に、ありふれた話だろう。

どこまで続けれるか、それが問題だ。

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