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【盟主】

 水明が所属する魔術組織、結社の一番偉い人。

 四大魔術組織の一つに数えられる組織を立ち上げ、現代魔術理論を築いた物凄い人だが、無邪気な性格で、威厳はあまりない。だが、崇拝する人間が多く、多くの人間から畏敬を持って接されている。

 結社所属の者たちに対しては、同じことを成し遂げようとする、友達および弟子たちの集まりという認識のため、首領ではなく盟主となっている。



【神秘】

 神のみぞ知る秘密。

 感知できない不可思議なエネルギー、不可思議なベクトル、そして不可思議な法則と、それを確立する不可思議な働きなどを総称したもの。

 いわゆる『永久で普遍の原理』である科学とは正反対の存在。

 ――曰く、この世には科学的なエネルギーを必要とせず、要因のつながりが曖昧な現象が存在する。科学では解明できないそれらを人は神秘的な現象と呼び、その現象が起こり得るのはこの世にあまねく存在する『見えない小人』の作用があるからである。



【位格差消滅】

 神秘性の高い事象に、神秘性の低い事象が打ち消されてしまう現象。おおむね位階の低い魔術が、調和措置を取らないまま位階の高い魔術の支配域(ルールエリア)に入った場合に起こる。神秘力場揺動が発生する魔術が発動したときは、その傾向が顕著である。

 魔術でなく神秘性の高い存在であっても起こり得るため、高位の神秘が存在する場所では魔術の使用に注意が必要である。

 例としては、魔術師が炉心解放を行い、一時的に神秘的な位格を高めたときなど。

 魔術の集団行使時における重要事項の一つ。ディスパラティアウトとも。



【神秘力場揺動】

 マナフィールド・バイブレーション。

 甚だしい神秘的現象が起こる直前に発生する前兆現象。

 周囲のものを揺らさない不可思議な震動が起こり、発生する神秘的な現象の規模がすさまじく大きい場合は、甲走った悲鳴のような高音が辺りに響く。

 地球の震えと悲鳴とも言われている。

 大魔術の行使、高位神秘現象の発生、神格召喚、終末のケ物たちの発生する刻の黄昏の発生直前、終息直前にも起こる。



【事象捻転】

 フェノメノンミキサー。

 通常起こり得る現象が起こりにくくなったり、違う結果になったりという現象。

 隠秘学的エントロピーと深い関わり合いがあり、場の『神秘的な法則を確立する要素』と『科学的な法則を確立する要素』のバランスに変調をきたした場合に発生する。

 主に科学的な現象に対して起こるものであり、魔術など何らかの要因がなければ神秘的な現象に対しては起こらない。

 ※三巻リリアナの魔術、四巻水明の魔術などはこの法則を利用し、対象を攻撃するという結果を反転させたもの。

 決して『起こるはずの結果が起こらなくなる』というわけではなく、違う現象が起こりやすくなるため『起こるはずの結果が起こらなくなる』のであり、起こり得るはずの現象が起こらなくなるということではない。

 正しい結果、別の様々な結果の確率が変動しているだけ。

 物語序盤で懐中電灯が壊れたのもこのせい。



【千夜会】

 せんやかい。

 世界中に乱立する魔術組織の互助関係を計る機関。

 登録制で、現在ほとんどの魔術組織がこの千夜会に所属している。

 魔術師たちの中では上位にあるという認識だが、決して上位機関ではない。ただ世界のバランスを調整することのみに動くシステムであるため、利己的に動くことは決してない。内部機関はその限りではないが。

 内部に執行機関、諜報機関などを備えている。



【赤竜】

 数年前にスペインに突如現れた神秘災害。

 竜の因子を持って現界したが、生物でないことから事象存在に認定され、終末事象の一端とされた。

 世界を滅ぼすとまで言われたが、グランド級およびハイグランド級の魔術師たちの尽力により、討滅が確認される。

 赤竜を消滅せしめた魔術は、八鍵水明の流星落エンス・アストラーレ。世界最大の脅威とされた赤竜を跡形もなく消し飛ばしたことで、星の息吹(ガイア・ブレス)を用いた魔術の中で最高の威力を持つ魔術と認定された。

 事件については赤竜事変、アンダルシアの竜炎。など。



【ニコラス】

 結社の三大妖怪の一人……というのは嘘で、結社の最古参メンバーの一人。

 ふくよかな体型に白衣をまとい、不気味な薄ら笑いを浮かべるマッシュルームヘアーの怪人で、結社の地下深くに棲み付いている。錬金術、医術、爆発物に造詣が深く、その道においては世界最高峰と謳われる。でも変人。

 この人も水明をからかう存在であるため、彼からは妖怪博士と言われている。



【ホムンクルス】

 疑似生命体。

 錬金術における賢者の石によって生み出される、賢者の石の存在を証明するもの。

 通常小さな身体で、フラスコの中でしか生きていけないという制限を持つが、ハイデマリーはその制限を克服しており、人間と同じ身体の大きさを持ち、フラスコ外でも活動できる。ただ、フラスコが弱点というのは変わらない。


 叡智を持って生まれるのは、ホムンクルスのもととなる賢者の石の影響。

 元来、生命は普遍的知識を持って生まれるとされるが、肉という罪科を持つゆえに、その能力と知識を制限されている。

 その生命を、万物融解液(アルカヘスト)によって純化された魂――賢者の石(ラピス・フィロソフォルム)と変え、ホムンクルスとするために、人間の持つ肉の罪科から解き放たれた生命体となり、結果元来生命が持っていた普遍的知識である叡智を享受することができる。


 ※ここで言う普遍的知識とは、世界全ての人間が言語、文化の関係なしに、共通して理解できるただ唯一の情報のことである。



【賢者の石】

 世にある三種の賢者の石の一つで、ラピス・フィロソフォルムと呼ばれるもの。

 錬金術によって生み出された万能媒体のことで、あらゆる生命の根源でもある。

 肉を持った生命をアルカヘストによって純化させることによって作成する。しかし、人間の造るアルカヘストは完全ではないため、完全な賢者の石の作成は出来ないという。


 ※ここで言う肉を持った生命は、人間や動物に限らない全ての生物を指す。



【ベアトたん】

 ハイデマリーのお気に入りの人形の一つ。魔法熊ベアトたん。

 三角帽子、星のステッキ、マントの三つを装備した、魔法使いの格好をしたクマのぬいぐるみ。ハイデマリーの言う通り魔力の枷になり、憑りつかせたものの動きを制限する。

 大きさ、重さが自由自在であり、その重さは謎単位である『マナt』によって数値化されているらしい。

 別次元では『超合成獣キメランたん』と共に商品化されている。



【オリジン・マジック】

 ハイデマリーの使う魔術系統。

 数ある魔術系統のどれにも属さず、生み出した本人のみしか使うことのできない魔術を指す。特徴的であり、一種超能力のようでもある。



【夜落綺羅星】

 水明の持つ異名の一つ。赤竜を流星落エンス・アストラーレで倒したためその名が付けられた。

 水明本人はいわゆる『売り出し中』の魔術師であるため名の通った魔術師ではないのだが、異名だけ一人歩きしているような状態にある。



【不倒王】

 ビートレクス。

 水明の前任であるアルフレッド・オズフィールドに付けられた異名。戦闘スタイルが完全に近接戦闘――ボクシングの型をもとにした戦い方をするため、その呼び名が付いた。

 作中に登場した魔術、覇拳ラグラインベルゼを編み出した。



【ラグラインベルゼ】

 アルフレッド・オズフィールドの編み出した魔術。覇者の拳。覇拳ラグラインベルゼ。

 本編の水明は使えないらしい。



【デュアルスペル】

 複数の魔術の同時行使のこと。これが出来る魔術師はほとんど一人前の実力があると言ってよい。ちなみに二つの魔術の同時行使はダブルスペルと呼ぶ。



【千街劇場】

 タウゼント・アルプトラウム。

 アルツバイン姉妹の長子にして、世界最高の人形、アンネリーゼ・アルツバインの使う大魔術。一つの都市にいる人間を全て操り人形にし、且つ自身と同等の力を持たせる。

 その様がまるで趣味の悪い劇、そして敵からすれば悪夢を見ているようなものであるため、その名が付いた。



【魔法陣】

 魔術行使の補助をする、文字数字などを織り交ぜた図形。

 対象を召喚する魔法円とはルーツを共にして、記憶術をもとにした典礼化技術、神秘装飾技法などを取り入れ別の進化を遂げたもの。

 様々な種類の魔法陣が存在する。




完結です。ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 本編の続きも読みたい!アフターストーリーでもいいから現代日本の魔術師生活も見たい!めちゃくちゃ色んな続きが気になります!!!!!!! あとキャラクターがみんな魅力的過ぎる!
[一言] もっと外伝読みたいです… 本編の9巻を再読してまたしみじみと思いました。 濃そうなエピソードが山ほどチラ見せされて!
[一言] 1年半前に本編読了したのですが、この作品の世界観に魅了されました。その気になったらでいいのですが、本編の続きを読みたいです。
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