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驚き
そんな簡単なこと。
少女がそう言ったことに対して驚いていた。
たとえ簡単そうな願い事だとしても、こんな暗い森の中、そんな簡単に飲み物なんて出せるわけがないと思っていた。
でも実際、魔法だと言って川から流れ出ている水を汲んでくるかもしれなかったから、最初から魔法とか言っていたのは実は嘘なのかもしれない。と思いながら、この少女の言い分に付き合ってあげることにした…
と思っていた。
「そろそろ叶えましょうか。」
少女はそう言ってから、
「魔法を見られるのは癪に障るので目をつぶっていてください。」
と言った。
まぁ、そこらへんの川から取ってくるとばれてしまったら恥ずかしいだろう。と思い、それに付き合ってあげることにした。
時間はかかってしまうと思うけれどそれを待つのもいいかな。
なんて余裕をかましていた私は、たまたま見てしまったその光景に驚きを隠せなかった。