直矢サイド~結局ベランダでミノムシのようにして寝た。
はぁ……これがあがる頃には僕は学校へ……欝だ……
「で、どうするかな、この状況……」
選択肢としては、
・楓の部屋に楓を連れて行く。
・俺が楓の部屋で寝る。
・一緒に寝る。
……全部無いな。まず、楓の部屋に無断で入るのが駄目だ。一回入ったし、いい気もするけど、やっぱ駄目だ。俺の信念に反する。
で、一緒に寝るってのは論外。ありえない。
「すると……」
廊下で寝るか? いや、邪魔になるか……一晩中起きる……一応楓の警護っていうのもやってるんだ、寝不足でやられたじゃ言い訳にならない。せめて3時間くらいは寝なければ。
じゃあどうするかな……寝なきゃいけないけど、部屋で寝るのは無理、となると……誰かの部屋で寝かせてもらう。
……どうだろう、澄也か勇牙ならいいとは思うが……どうするか……澄也の部屋だと面倒だな……絶対茶化すし。なら勇牙の部屋? ふむ……案としては悪くない、が……昨日会ったばかりの人間に泊めてもらう、というのはどうなんだろうか……
じゃあ、天界の家に戻るか? いや、時間の流れが違うから、下手するとかなり遅くになってしまうかもしれないな……どうしたものか……
考えていると携帯が震えた。……えーと……メールか? えーと、ここをこうして、えーと……ここか? 違うか。えーと……あ、ここだ。で、内容は、と……
『送信者:最高神
タイトル:つ寝袋
本文:これで頑張れ! どうせ、直矢クンのことだからどうするか困ってるんだろー?』
読み終わった瞬間寝袋が俺の前にバサッと落ちる。
……ナイス最高神。死ねとか言って悪かった。
と、考えているとまたメール。
『送信者:最高神
タイトル:P.S.
本文:中に等身大楓ちゃん人形(折りたたみ式)を入れといたから、それで練習しな!』
やっぱ死ね!
宿題が終わらない……




