表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/92

アイアンボディの範囲外……

今回は予約で投稿できた……

「ふう、美味かった。」


結局、量が控えめなのもあって、完食してしまった。


俺が食べ終えるのと同時に争奪戦も奪い合うものが無くなって一時休戦状態になったっぽい。


「どうだ? 美味かったか?」


兄貴が食べかすを口の隣につけまくりながら近づいてきた。


「……話しかけるのは食べかすを拭いてからにしてください。」


「ん? おお、悪ぃ悪ぃ。で、どうだった?」


袖で拭きながら言う兄貴


汚いな……てか、前はそんなに思わなかったけど、これも女になった影響なのか……?


「美味しかったですよ。」


「そうかそうか、やっぱり俺の持論はあってたな!」


「まあ、そうですね。」


「にしてもさー、もうちょっと口調柔らかくなんねえ? やっぱり、もうちょい柔らかいと可愛さが増すなあ……」


……筋力が男の頃のままだったら蹴り飛ばすところだ……


「嫌です。断固拒否です。」


「何でだよー?」


「嫌だからです。嫌なものは嫌です。」


「ぬー……じゃあこうしよう! 姉貴に引き渡すか、もう少し柔らかくするか、どっちがいい?」


「……卑怯です。」


何で兄貴はこんな時に限って頭が回るんだよ……


「どっちがいい?」


「それは……もう少し柔らかくする方がいいですけど……」


「よし、じゃあ決定! もう少し柔らかくすること!」


「……どんな風にです?」


「それはだな……おお、来た。それはだな、これから俺がモギュ、指定ング、するからウム、それで慣れればいい!」


途中で熊さん母ちゃんが大皿を持ってきたので、兄貴が口に詰め込みながら話す。


「話すか食べるかどっちかにしてください……」


「……仕方ない、食べるのをしばらくやめよう。まず、俺のことをおにぃちゃんってエブシ!」


こんな発言を予測して食べ終わった大皿を構えといて良かった。さすがのアイアンボディも直径30センチをゆうに超える大皿で殴られればひるむだろ。しかし、重かったな……常に腕がプルプルしてた。


「容赦ねえな……」


「いや、さっきの直矢のが容赦ねえと思う。……じゃなくて、容赦ないと思います。」


また素に戻ってた……


「まあ、そうだな。……にしても実の兄貴を大皿で思いっきり殴るとはな……」


「これくらいしないとケロッとしてそうなので。」


「まあ、そうだろうな……こいつは例外だと考えるべきだな……」


「いたた……今のはちょっと痛かったぞ?」


「ちょっとで済むお兄ちゃんがおかしいんです。」


てか、あの勢いでよく皿割れなかったな……皿が丈夫なのか、兄貴が衝撃を上手く流したのか……


「ホント、皿壊すとこだったじゃん。」


兄貴……お前は自分が怪我しないのが前提か……


「壊れたら直矢に直してもらいますから、問題ないです。」


「お前な……」


便利なものは使わないと。


「まあ、要するに俺が言いたいのは、楓におにぃちゃんってアガッ……?!」


今何をしたかというと、蹴りました!俺はあったけど今はないものを!……わかるよね?


「お前、そこはさすがにアイアンボディの範囲外……」


「そこは痛え……」


「それは効くだろ……」


「効かなきゃ意味無いですよ。」


「……俺は……負けん! 楓におにぃちゃんと呼ばせるまでは……」

次は29日ですね!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ