甘いもんって……うめえ……
今回は予約じゃないですが、次から予約で行きたいと思います!
「ふう、食った食った。」
直矢が突入した後、すぐに熊さんが戻ってきた。
「もう食べ終わったんですか?」
「いんや、まだ食いたりねえが、暇だろ? さっき言ってた甘いものでも頼んでやろうか? 余ったら勇牙に餌付けしてやりゃいいし。」
餌付け……兄貴の食い方にぴったりかもな。食いきれるかどうか心配だったけど、兄貴にあげるんなら余らないな。さすが熊さん、気が利く!
「じゃあ、お言葉に甘えて……お願いします。」
「おう! 母ちゃん! この子になんか甘いもんやってくれよ!」
厨房に向かって熊さんが言う。熊さん母ちゃんは厨房にいるみたいだ。
「分かったわー! でも……うちの甘味は高いわよー?」
おどけた口調で熊さん母ちゃんが言った。あんま高いのは悪いな……
「マジでか!? 割引で頼む!」
「大丈夫よ、後輩君から沢山もらってるから。」
「おお! 直矢、ナイス!」
熊さんも神の力で出したものだと分かってるから負い目はないのか。
「じゃあ、ちょっと待っててねー」
「あ、はい。」
5分くらいボーっと争奪戦を眺めていると、熊さん母ちゃんが小豆をのせた白玉(なんか名前あった気がするけど、忘れた)を持って来た。
「はい、どうぞー」
「ありがとうございます。」
「もう、そんな硬くならなくてもいいのよ?」
そうは言われてもな……
「分かりました……」
「それに、お客さんが頼んだものを受け取る時にありがとうございましたなんていわなくてもいと思うしね。それじゃあ、ごゆっくりー」
熊さん母ちゃんが忙しそうに戻っていった。
まあ、うちの馬鹿兄貴がとんでもない速度で食うから作るのが全然間に合わないよな……
じゃあ、食ってみるか……
「……うま。」
食ってみたんだけど、甘いものがこんなに美味いとは思わなかった……これは、これが美味いのか? それともやっぱり俺の味覚が変わったのか……?




