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神の力便利すぎるー!

今回の長さがこれから標準になるかと。(今までの長さだと毎日は無理だ……てか実際、これでもキツイ……)

「で、どこ行くよ?」


あの後、とりあえず叩いて(殴るとかそんな威力ない……)みたけど、全く効かないどころか、「いやー、可愛すぎるなー」なんて言いながら撫でやがって……何か、微妙に嬉しかったりするのがさらにむかつく……び!みょ!う!に!ね!


「そうだな……喫茶店でも行くか? 甘いものでも食わしてやろうか?」


「甘いもの……そんな好きじゃないんですけど……」


「そうなのか?」


「楓、大丈夫! 女の子は甘いものが好きと相場が決まってるから!」


兄貴は黙ってろ……


「まあ、実際、味覚変わってるかもしれないからな、一回食ってみてもいいかもしれないんじゃないか?」


直矢が言う。


なるほど……まあ、一回食ってみるか。


 ◇◆◇◆◇◆◇◆


というわけで、行きました、喫茶店!はいいんだけど、


「……何で純和風なんです?」


そう、純和風なんだよ! 屋根は何か瓦みたいな感じで、中はこう、木造の落ち着いた感じで……まあ、まだ入ってないんだけどさ……


「ん? それはだな、うちの母ちゃんがこの店やってるからだ。」


何で母ちゃんの店に行っちゃうかな……


「安くなるからな。さすがに4人分を一人で払うとなるときつい。」


そこか……


「なるほど……」


「まあ、入ろうか。」


「入ろう! 腹減った!」


兄貴はたかる気満々だな……


「お前は……まあ、安くなるからいいけどよ……」


熊さんも呆れてるぞ……


「ゴチになります!」


「……まあいいけどよ。」


「……」


直矢がさっきから何か考えてる風なんだけど、何考えてんだろ?


「何でさっきから黙ってるんですか?」


「……ん? ああ、金をそのうち返すとは言ったものの、どうやって稼ぐかな、なんて。」


「神の力を使えばいいのでは?」


「……その手があったか。」


なるほどといった顔で手をポンと叩く直矢、


直矢が地味にアホだ……本当に神の力ほとんど使わないんだろうな……


「じゃあ、金を出そう。よいっと。」


直矢が軽く手を振るとそこには一万円の札束が……


「……多すぎやしないですか?」


「異世界で神様やってたら金銭感覚が軽く狂った……だって、あれだぜ? 王族とかから毎日貢物とか言って純金の杯とかその他諸々届いちゃうんだぜ? 何かもう、滅茶苦茶になったよ。」


そりゃ狂うわ……


「金のインゴットとどっち出すか悩んだけど、換金が面倒臭そうだからこっちにした。」


完璧に狂っとる……


「まあ、とりあえず伝えてくるか。」


「ん? どうした直矢……ってそれどうしたお前?! おま、あれだ、交番に届けて来い! 向こうにあるから!」


言いながら道の向こうを指す熊さん。


「いや、これなんていうか俺のってか……」


「……いや、ネコババはよくないぞ?」


「あー……神の力で出した。」


「……なるほど……納得したようなしないような……」


「確かにこんなに簡単に金が手に入るのはずるいか、5万にしとこう。」


また直矢が手を振ると札束が五枚の一万円札に変わっていた。


「便利だな……」


「ですねー……」


便利すぎるでしょ!


「とりあえず入ろうぜ。」


「そうだな。」


店に入ると何か小柄で美人な人が来た。


「いらっしゃいませー、って、強じゃない、どうしたん?」


「いやさ、何かどっか行こうぜって事になったんだけど、金がないからここに来た。」


「なるほどねー……その後ろの可愛い子はどうしたの?」


「えーとだな……勇牙の妹だ。」


まあ、嘘じゃない……よな。

……妹とか凄い嫌だけど……


「へー……その子は?」


直矢のことだ。


「……後輩?」


「じゃねえの?」


「多分そうですよ。」


同じ学校に入るからね、まだ違うけど。


「まあ、そうっぽいな。」


「何で皆断言しないのかしら……? まあいいか、じゃあ、適当に向こう座っといてー」


「息子とはいえ客相手に雑すぎじゃねえか?」


確かに……って、あれ?


「あんたは客なんて上等なものじゃないでしょ、まったく、量食べるくせにお金は少しか払わないし……まあ、そこらへんに適当に座ってなさい。」


「今、息子って言いましたよね……」


とりあえず直矢に確認を取る。


「だな……あれが母ちゃんってマジか……」


どう考えてもあの人からこの熊さんは生まれそうにないんですけど……


「あのー……」


「何だ?」


「あの人がお母さんなんですか?」


「そうだ。でも、何でだ?」


「いや、その……」


あの人からこんなにでかいのが生まれるわけないでしょ、なんて言えるわけが無い!


「あれだろ? うちの母ちゃんが小っさいのに俺がでかいから不思議に思ったんだろ? これもよく言われるんだよ。」


「そうです……」


「まあ、そりゃ思うだろうな、この背の差だからな。」


またハハハと笑う熊さん、何か、心が広い人だよなー


「はい、とりあえずご飯と野菜炒め、これでお腹を満たしなさい。」


熊さんの母ちゃんが山盛りの野菜炒めと、人数分の茶碗と箸、馬鹿みたいにでかいどんぶり(炊飯器並み、山盛りの白飯入り)を持ってきた。よくあんなに持てるな。


「いただきまーす!」


言って、手を合わせた瞬間どでか丼に飛び掛る兄貴、とたんに凄い勢いで丼の飯が減っていく。


野獣だ……飢えた獣だ……


「じゃあ、俺も食うとするか。いただきます、っと。」


熊さんが大きな手を合わせて、兄貴と野菜炒めを取り合い始める。


「……食べないのか?」


直矢が聞いてくる。


「……この戦場に飛び込めと?」


「いや、食うんならとってやろうかな?って思ってな。」


「そうだったんですか、じゃあ少しお願いします。」


そこまで腹減ってないけど、美味そうだし。


「了解、っとな」


箸と茶碗をとって戦場へ赴く直矢、


……何でこんなふざけた状況なのに凛々しいんだよ!

前書きにあんなことを書いておいてあれなんですが、しばらく更新を休みたいと思います。応募作に集中したいので……すいません。

こんなことを言っておいて、翌日に何もなかったような顔でケロッと現れるかもしれませんし、本当にしばらく書かないかもです。 でも、とりあえず20日には復活すると思います!

本当に勝手ですいません……

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