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兄貴の説明グダグダ……

今回もめっちゃかかった……やばい、真面目に追いつかれる……

いやさ、家に帰ると、何か知らないけど、可愛い子が飯食ってるんだよ、びっくりしたね! うん!


で、お袋に聞くと、知りたいか聞いてくるから、もちろん聞きたいって言ったんだよ、そしたら教えないとか言い出すからさ、もっと気になったね!


だからお袋を問い詰めたんだけど、全然答えてくれないんだよ。だから、自分で確認することにしたよ!


二階に上がったら、姉貴の部屋から音がするから、突入してみたら……なんとお着替え中! さすがに困ったね! だって、誰だかよく知らない子の着替えを見ちゃったんだぜ? さすがに不味いと思ったね! そしたら姉貴に怒られてさ……拳で。

こっちは部活後だってのに容赦無いのなんのって、ホント、滅茶苦茶痛かったよ!

本気出せば勝てるけど、手加減なんてできない相手だからさ、やっぱり暴力人間でも女だからね、殴るのはだめだと思うんだよ、うん、真面目に。


で、頑張って防御してたら、扉に突っ込んじゃってさ、またもやお着替え中! これはもう、見る運命だったんだ!と思って、見たよ!

で、何か強化された姉貴に苦戦してたら、今度は金髪の可愛い子が出てきたんだよ。本当に運がいいなーと思ったね!


そしたら姉貴が楓が中にいて、しかも、あの女の子だって言うんだ、驚いたよ! 驚きまくったよ!

しかも何か可愛い服着てるしさ、一瞬、ついに女装に目覚めたのかと思ったよ! いやー、昔から楓には男の娘の才能があると思ってたんだよ。


その後、着替えるってことで出ろって言われたから、素直に出たよ。 見ちゃったのを繕わないとね。


そしたら澄也が見てみようとか言い出すから、乗っかったら直矢に怒られてさー、しょうがないから実力行使で突破しようと思ったら、滅茶苦茶強いんだよ! 俺と同じくらい!


そしたら楓が澄也が覗いてるって言うんだ、抜け駆けは許さん! ってことで、二人同時に蹴り飛ばしたよ!


そのあと少しして、直矢だけが呼ばれたんだよ、ムッツリの可能性もあるから、一応釘をさしておいた。こいつが本気出せば無音で制圧くらい簡単なことだからな。


その後、澄也まで呼ばれたんだよ、俺最後って、地味にショックだったね!


でも、すぐに俺も呼ばれたから、大丈夫だった! そしたら何か、メイドさんの格好した楓がいてさ、滅茶苦茶可愛かったね!

でも、しばらく見てたらじろじろ見るなってんで、ちらちら見ることにしたよ。


その後、親父とお袋に見せてから、着替えるから出てけって楓が言ったら澄也がハイドとか言って、本当にぼやけてきたから、俺も入れてもらったんだよ、そしたら楓怒っちゃって、澄也のこと蹴ったんだよ、全く効かないってとこが可愛いんだけどさ、そしたら直矢に助け求めちゃってさ、ポイポイ投げられちゃったよ、いやー、油断した!


で、ならとりあえず聞こう!会話聞いちゃおう!ってことで、澄也が聞きに行ったら、直矢に蹴り飛ばされっちゃってさ、のびちゃったんよ、で、バトってたら(無音でね。バレちゃうから。)、楓が出てきてさ、これ以上バトっても仕方ないから、やめたんだけど、やっぱり、バトルでできる友情ってあるんだよね! 拳で会話って言うかさ。


で、一階したに降りて、なんかごちゃごちゃ話してたんだけど、分かった事はただ一つ! エディちゃんが甘いものが好きってことのみ(・・)


それでさ、なんかうちの女性陣がみんなして楓を囲んでるわけよ、さりげなく加わろうと思ったら、吹き飛ばされたよ……地味に痛かったね! でもさ、それで待ってたら幸が呼びに来たわけよ、「楓お姉ちゃんが呼んでるよ!」って! いやー、やっぱり、兄貴っていいポジションだね!


で、そしたら何か守ってくれって言い出してさ、今こそ「頼りになるお兄ちゃん」になる時だ! と思ってね、そしたら呼んで欲しい呼び方あるのかとか聞かれてさ、「さすが!以心伝心とか言うやつだね!」とか思ってたらさ、気持ち悪いとか言われて少し傷ついてたらキモいとか言われてとどめさされたね! 滅茶苦茶傷ついたね! ホント!

でもね! その後に、お兄ちゃんって呼んでくれたんだよ! 心の傷が一気にリカバリーしたね! で、何か聞くと、なにやら部屋から脱出したいらしくて、部屋の状況を確認すると、姉貴達がドアの近くで固まってるから、ドアから行くのは無理、だけど窓からならいけると思ったんだよ! だから、楓をお姫様抱っこして窓の鍵を蹴り壊しながら窓の外へと飛び出したんだよ! 宙返りしながら! ちょっと調子に乗ったね!


で、そしたらなんか怖かったらしくて、もうさ! 怖がった顔が可愛いのなんのって! でさ、降ろしたら今度はストンと座っちゃってさ、可愛すぎだね! ついでに見えたし! やっぱりね、着替えを見ちゃう、ってのもいいんだけど、やっぱチラッと見えるってのもいいものだよね!


で、その後、とりあえず靴を盗りに、言ってこようと思ってさ、家の玄関まで行ったはいいんだけど、楓の靴無いじゃん!ってことで、困ったんだけど、よくよく考えると、抱えていくわけだから、靴要らなくね?って、結論になって、とりあえず自分の靴だけ盗って(靴下も盗って来た!)、出てきたわけよ、そしたら何か姉貴がいるじゃないか! ということで、どうしようか二秒ほど考えたところ、やっぱり、不意をつくなら上からだろう、ってことで、電柱を伝って屋根を上ったんだよ、で、見てみると、直矢がいるんだよ、いけるかどうか一瞬迷ったけど、やっぱり突撃することにしたよ! そしたらなんと、直矢が協力してくれたんだよ! でさ、抱えて走ってたらやっぱ怖いらしくて、しがみついてきたんだよ! 胸が当たったよ! いやー、見た目よりでかいんだよねー!


で、ダーッと走り抜けて、ここまで来てさ、そしたらまた楓がストンと。そこで始めて見えてる事言ったらさ、怒っちゃってさ、直矢に頼んじゃったんだよ、そしたらいきなり腕が紐で縛られて、思いっきり投げられたんだよ。縛られてたから、受身もまともに取れなかったか滅茶苦茶痛かったね! それでも無傷なところがさすがのアイアンボディってところだね!


 ◇◆◇◆◇◆◇◆


「で、後はお前も知っての通り、ってわけ。」


……色々と突っ込むべきところがあるな。


「なるほどな……ていうか、お前の体本当に丈夫だな……」


確かに……てか、アイアンボディ……?


「アイアンボディって何のことです?」


一応練習中なんでね。


「あ、それはだな、こいつの体があまりに丈夫なんで、ついた異名だ。」


「確かにお兄ちゃんの体丈夫ですもんねー……」


本当はお兄ちゃんなんて死んでも呼びたくないが、兄貴がうるさくて……仕方ないから、よそ行き口調のときだけはこう呼んでやることにした。


「そうなんだよ、こいつ、この前二階の窓から背中から落ちたんだが、ケロッとしてたぞ……」


何だそりゃ……ていうか何で二階から落ちる……


「さすがというかなんと言うか……で、お兄ちゃん?」


「何だ?」


「……何が見る運命だの、男の娘の才能だの……ふざけるんじゃなーい! 直矢!」


「てかお前、俺がムッツリとか思ってたのか!」


「いや、お前、そりゃ違う、可能性があるってぬあぁっ!」


直矢の姿が揺らいだと思ったら、兄貴が凄い勢いで窓から飛んでいった。(窓は開いていた。)


「おおー、お見事」


熊さんが拍手をする。


「……何やったんですか? 早すぎて見えなかったんですけど……」


「一本背負いだよ、凄い綺麗なホームだった。」


ピンポーン


「勇牙が戻ってきたみたいだな。……てか、今の食らってすぐに戻ってくるって、さすがのアイアンボディだな……」


「ですね……」


普通、大怪我じゃね? 下手したら死ぬ勢いだったと思うんだけどな……


「まあ、受身をとってたから死にはしないだろうが、普通、すぐに起き上がれるようなものじゃないと思うがな……」


「ですよね……」


おかしいって……


「まあ、適当に外歩くんだろ? 行こう。俺は一応勇牙の体が大丈夫か確認するから、先に下りるな。よっと。」


なんと、熊さん、あの巨体で二階から飛び降りました!

……何だ? 最近二階から飛び降りるのが流行ってるのか?


「分かりました。」


「こっから降りるか? 抱えて降りてやるぞ?」


「いや、遠慮しとく……」


「だよな。じゃあ、降りよう。」


「そういや、直矢、やっぱ凄いんだなー……」


「まあな。小さい頃爺に死ぬほどしごかれたおかげで免許皆伝の腕を持ってる。」


「そりゃ凄い。」


「っつっても爺はもっと強いんだがな。俺なんか瞬殺だ。」


「……嘘でしょ?」


「俺がこんなことで嘘をついて何の得がある?」


「……マジなの?」


「もちろん」


「……いやいやいや、その爺さんおかしいでしょ、直矢、こんだけ強いのに瞬殺?さすがに無いって。」


「いや、本当なんだよ……本当、『たまにあいつ仙人じゃねえの?』とか思ってた。」


……そんな規格外の人にしごかれたらそりゃこうなるわ。


そんな事を話しながら階段を下りて(遅いのは、熊さん家がでかすぎるから! 俺が降りるのが遅くなったとか違うから!)玄関のドアを開ける。


「あたた……楓、あれは無いぜ……」


腰をさすりながら兄貴が言った。


「お前、無傷じゃねえか。」


熊さんが言う。


「痛いものは痛いんだよ!」


「……自業自得」


「……どんな意味だったっけ?」


「……もういいよ……」


「でもさー、自分でやらずに直矢に頼むってとこが可愛いよなー」


「うっさい!」


今度は自分で兄貴のすねを蹴った……けど、全く効かなかった。


「威力が弱いってのも可愛いなー」


「うー……」


何か腹立つ……

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