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熊さんは優しい熊さんだった!

これ書くのに結構かかった……追いつかれる……(書き溜めを予約投稿で投稿してるので

「で? どういうわけなんだ? 気になるぞ。」


入った後、熊さんの部屋に入れてもらった。どうやら親はいないらしい。(ちなみに二階)

窓が開いていて寒い……


「それなんだがな……実は、弟の楓が妹になったんだよ! 今朝!」


結局バラしてるし……


「……は?」


うん、これが普通の反応だ。普通は驚く前にに女物の服を着せようとしたりしない。普通驚いてフリーズする。


「いやー、それがさー、なんと! 神様がやってきて変えちゃったんだよ! これが!」


「……は?」


うん! これが正しい! 普通すぐに信じて女物の服を着せようとしたりしない! 大事なことなので二回言いました!


「で、こいつがその神様。」


「どうも。」


「……は?」


しつこい気もするけど、これが正しい反応だ!


「え? ええ? ちょ、ちょっと待て? 状況を確認するからな? まず、弟が神様に妹にされて、その神様がこいつってことか?」


神にこいつとか言っちゃっていいのかな? 俺命令してるけどさ。


「そーゆーこと!」


「いや、ちょっと待てよ、おかしいだろ、何で妹にされちゃったんだよ、何で神様来ちゃったんだよ。」


「……そういや何でなの?」


兄貴が聞く。


こいつ……全く疑問に思ってなかったな……


「上に命令されてさ……カミサマやるってのも大変だぜ……」


大変だな……


「大変だなー……って上いるのか?!」


熊さん、突っ込み適切だぜ!


「ああ、会社で言う社長的存在に命令された。俺と同じ、平の神なら腐るほどいるぜ。まあ、その分沢山世界があるんだけどな。」


「他の世界まであるのか……」


俺も初耳……でもないか。熊さん普通の人でよかったよ! これ以上ズレたやつらの相手をしてたらこっちまでズレてくるから!


「ふむふむ……じゃあ、異世界転生とかあったりするわけ?」


兄貴……お前は何でそういう無駄な部分だけ頭が回るんだ……たまには勉強しろよ……


「あるな、てか日常茶飯事だ。」


日常茶飯事?!


「マジか! でも、人がいなくなったら騒ぎになるんじゃねえか?」


「そこで、人のコピー、ってのが役に立つんだ。人格、体、全てを正確に写し取って置いていく。もしかしたら勇牙もコピーかもしれないな。」


「すげーな! さすが神!」


「まあ、俺も元々は普通の人間で、いきなり神になれっつわれて、力を与えられただけだけどな。まあ、最高神の娯楽のためだけ(・・)に呼ばれたと言っても過言ではないな。」


酷いな……


「……うーん、何か理不尽だな。」


「まあ、最高神もずっと生きてきて、常に新しい娯楽を探してるからな、それを考えるとそうでもないと思うぜ。コピーを置いてくれたし。」


「何で娯楽を探して人を神にするんだ?」


「まず、そいつが面白い世界を創るかもしれない。もしくは、面白い娯楽を思いつくかもしれない。まあ、数撃ちゃ当たるって感覚なんだろうな。」


「なるほどー」


「……何でその、最高神?はこんなことを命令したんだ?」


「楽しそうだから、だそうだ。」


俺も最高神の理不尽に巻き込まれたってわけか……


「そりゃあ可哀想に……大変だろ?」


熊さん優しい……こんな厳ついのに……


「大変でした……」


「しかし、よくもまあこんな美人さんになったもんだ。……これも神の力でやったのか?」


「いや、女にしただけだ。元から楓は女にしたら美人だった。」


「そうか……そりゃすげえ。で、何しにきたんだ? まさか女になったことを報告しに来たってだけじゃあるまい。」


「そうそう、なんかな、姉貴が楓に色々女としての教育を叩き込んでるみたいで、逃げ出してきた。」


「なるほどな……それは受けといた方がいいんじゃないか?」


確かにそうだ、そうなんだが……


「ちょっとソッチの気がありまして……」


「……なるほど」


これで察してくれる熊さんは偉いと思う。


「なので、もし良かったらここで少し練習しようかなー?なんて。駄目でしょうか?」


「全然いいぞ。……もうこれでいい気もするけどな。もう練習始めてるんだろ?」


「はい、そうです。これで大丈夫ですかね?」


「全然いいだろ。勇牙はどう思う? あ、そういや神さんの名前は?」


「あ、俺は直矢だ。あんたは?」


「俺はごうだ。勇牙の同級生」


へー……ん? ちょっと待てよ? あれ? おかしいな……


「ちょっともう一回言ってもらっていいですか?」


「ん? いいぞ、強って言って、勇牙の同級生だ。」


「嘘だろ!? こんなでっかいのに!? 高校生!?」


「本当だよ。ま、よく言われるけどな。ていうか、楓……ちゃん?君? どっちでもいいか、ボロでてるぞ。」


「え? あ、はい……」


「まだ完璧じゃないってことだな、まあ仕方ないさ、ゆっくり慣れていけばいいんじゃないか?」


「頑張ります……あ、それと、普通に呼び捨てで大丈夫です。」


「そうか、なら遠慮なく呼び捨てにさせてもらうな。練習するっつってもな……ここでやってもいいが、ボロが出るような出来事はここじゃ起こらんだろ……外行くか?」


「そうだな! あ! そういや俺、飯食ってねえ! 気付いたら腹減ってきたー! 何か食おうっと!……って、財布持ってきてねえ! おごって!」


たかってる……てか俺も金無いんだけどな……


「お前な……」


「いいじゃんかよー、お前金持ちじゃんかよー」


「それは節約してるだけなんだよ……ていうか、お前が使い過ぎなだけだ。」


「そうか? まあ、とりあえず貸してくれ!」


「まあいいけどよ……」


「俺は……そもそもこの世界の金を持ってない……」


「逆に神様が日本円もってたら驚くけどな。」


「そのうち返すんで、借りても……?」


「ああ、全然いいよ、こいつの言うとおり貯金はかなりあるからな、返すあてがあるなら貸すよ。」


「あの……わ…たしもなんですけど……」


私って言う時にかなりの抵抗があったけど、頑張った!


「いいぜ。こんなかわいい子には貸すんじゃなくて奢っちゃってもいいな。」


ハハハと笑う熊さん、心が広い人だ……


「いや、大丈夫ですよ、ちゃんと返しますって。」


「そうか? ……そうだ、男が奢るっていってるときは奢ってもらいな、これも練習と思って。」


「そうです、じゃあ、お言葉に甘えて。ありがとうございます。」


「どういたしまして」


「あ! ずるいぞ強! いいとこ持って行きやがって!」


「たかってるやつが言うんじゃない。」


その通り!


「そう……だなあ……楓! 今度俺も奢ってやるからな!」


「いや、そんなに奢ってもらわなくてもいいんだけど……まあ、強さんの教えもあるし、奢ってもらう。ありがとう」


「おーい、楓、普通の口調になってるぞー。」


「え? あ、そうですね……気をつけます……」


俺って駄目すぎる……


「なんもそこまで落ち込まなくてもいいと思うけどな。だって、まだ慣れてないだろ? 今朝なったばっかなら。」


正確には昼だけどね。


「まあ……頑張ります。」


「頑張れ! てか、やっぱりいまいち分からんので詳しい説明をしてくれ、そしたら出発しよう。」

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