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転校生は許嫁

「なぁ昇、一体誰なんだろうな。この半端な時期に転入なんて。」

陽子が聞いてきた。

「俺にもさっぱりわからん。」

そんなこんなで話していると、チャイムが鳴った。

「皆さん座って下さい。えーっと、皆さん知っていると思いますが、転入生が今日来ます。」

担任の 大久保(因みにあだ名は 飯の種)がハゲ頭を輝かせながら言った。

「では、入ってきてください。」

飯の種が言った瞬間、皆の頭の中にはドラムロールが流れた。各々の唾を飲み込む音がはっきり聞こえる。あっ、入ってきた。スローモーションを見ているかの様な感じだった。

足が見え、スカートの端が見えた。女子か。男子は大歓声。この状況をアニメとか漫画にするなら、キラキラマークが転入生の周りにパアーッと散らばされているだろう。そのぐらい新鮮だった。彼女が完全に教室に入り、正面を向いた瞬間教室は大歓声だった。

「おぉ、すげー可愛い。」「何なのあの胸。あのサイズは反則よ。女の敵だわ。」

俺はというと・・・、って、転入生は武井奈央だった。

「皆さん、初めまして。武井奈央と申します。私、家庭の事情で単身一人でこの土地に来ました。なので分からないこともあります。皆さんよろしくお願い致します。」

奈央は俺を見つけてニコリと笑った。最後に礼をしたのはいいんだが、また胸の谷間が見えた。

「えーっと、武井さんの席はと あっ、神崎君の隣で良いですか。」

飯の種が言った。よりによって俺の隣かよ。俺に対し、男子は殺意のこもった視線を向け、女子は好奇の視線を向けた。

「へー。神崎君には、森野さんがいるのに、森野さん大変だね。」

と言う奴もいた。何の事だ??さっぱりわからん。席に着くなり武井は俺にだけ聞こえるように

「よろしくお願い致します。寝食だけでなく、学校生活も共に出来嬉しいです。」

はぁ、そうですか。俺の今後の学校生活は波乱の展開になりそうだ。

「おい、昇。何を話しかけられたんだ。」

陽子は何故か少し不服そうな顔をして聞いた。

「何って、ただの挨拶だよ。」

「そ、そうか。ならよかった。よかった。」

少し安心したような顔をしながら言った。何だ?何があったんだ?

「さてさて、授業を始めます。」

飯の種が言った。因みにハゲは日本史の教師である。

「あの、すみません。まだ教科書貰って無いので見せてくれますか?」

そう言いながら奈央は机を寄せてきた。

「別にいいよ。どうぞ。」

俺は奈央が見やすいように教科書を俺と奈央の間に置いた。そうなると、奈央は教科書を覗き込む形になるわけで・・・、またまた胸の谷間が見える。授業に全く集中出来ない。

「私の胸に興味有りますか?」

バレてるよ。俺は教科書の余白に小さく

yes

と書いた。

「では、夜 家でお楽しみですね。私はもう、ドキドキです。昇様の許嫁で本当によかった。」

ハァァァァァ。疲れるよ。

その後は普通に何もなく時間は過ぎ、チャイムが鳴った。飯の種が教室を出た瞬間。

「ねぇ。武井さんって、どんな人がタイプ?」

「どこに住んでるの?」

等の転入生にはお馴染み?の質問責めが奈央に襲ってきた。奈央は嫌がる事無く答えやがった。

「私のタイプはと言うよりも、神崎様が好きです。」

その瞬間、

「「「え~~~~~~っ?!」」」

と教室中がどよめいた。

「どこが好きなの?」

クラスの美乳のツインテールのツンデレ委員長が聞いた。

「どこが好き?と聞かれましても私は、神崎様とは許嫁の関係です。あっ、後、住んでる場所は神崎様の家です。同棲してます。」

「えっ、何で今までこんな事実を隠してたんだ。」

今度は陽子が俺に聞いてきた。

「隠してたのも何も、つい昨日俺は今朝こいつの存在を知ったんだ。奈央は今日家に今朝来たばかりなんだよ。」

「な、何だ。そうなんだ。よかった。よかった。」

周りの女子は、俺と陽子を見比べながらニヤニヤしている。何故か奈央は陽子を睨み付けている。全く女子はわからん。(」゜□゜)」頭の中なんてぽぽぽぽーん。

そして時間が過ぎ、昼休みが来た。俺はまだ、これから起こる事を知る由も無かった。と言うよりも知るわけ無いよ。バーカ。


次回に続きます!未来の俺、タイムマシンがあるなら現在の俺にこれから起こることを教えて貰えませんか?

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