二度目の人生
…どういうことだ。
「ジュード!」
「母上?!」
大声で呼ばれたと思ったら抱きしめられた。
「ああ、よかった。本当に。バナナの皮で滑って転んで死ぬなんて、最悪な死に方にならずよかった」
「うん」
バナナ?
どういうことだ?
確かに二年前、バナナの皮を踏んで足を滑らせたことがあった。
だけど、二年前。
さっき、俺は王宮にいたよな?
もしかして、人生やり直しているとか?そういう物語もあったよな。たくさん。聞いてみよう。
「あの、父上。俺は少し混乱しているようです。今年は何年でしたか?」
「本当に大丈夫か?今年は二百五十年だぞ」
二百五十年!
二年前だ。
本当に戻ったんだ!
さて、今度は失敗しないぞ。
問題はあの妹だ。
婚約破棄しないぞ!
だけど、そうなるとあの王子大丈夫かな。
そうとうヒロインのこと好きだったみたいだし。
うん、どうしよう。
「大丈夫か?もう一度医者を連れてこようか?」
「大丈夫です。父上。ちょっとまだ眠いので、一人にしてもらってもいいですか?」
「ああ、いいぞ。よく休め」
「ジュード。よく休んでね」
なぜか母が涙目でそう言って、父の後を追っていなくなった。
さて、先のことを考えよう。
まず妹の色気に惑わされない。
距離を取る。
婚約……、破棄ではなく、ヒロインに有利なように解消するのがベストかもしれない。
あの王子、溺愛魔人だからな。
やば目の。




