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ある日私は、革命家という名のテロリストになった。  作者: 水鳥川倫理
絶望と動乱と混沌と。

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第79話、絶望と動乱と混沌と。34

米軍の撤退は、西日本政府軍の士気を、完全に打ち砕いた。彼らは、自分たちの味方であると信じていた米軍が、自分たちを見捨てて撤退したことに、深い絶望を覚えていた。


「馬鹿な…!米軍は、我々を見捨てたのか…!?」


西日本政府軍の指揮官が、絶叫する。彼の部隊は、神聖日本帝国の猛攻に、次々と敗走を余儀なくされていった。


名古屋では、神聖日本帝国の機甲師団が、西日本政府軍の最後の抵抗を粉砕し、名古屋市を制圧した。大阪、広島、博多でも、神聖日本帝国の部隊が、西日本政府軍の最後の抵抗を粉砕し、各都市を制圧した。


そして、六月某日、西日本政府軍の全軍が、神聖日本帝国に降伏した。降伏式典は、旧大阪城で行われた。西日本政府軍の最高指揮官は、唯華の前にひざまずき、降伏文書に署名した。


「私たちは、敗北を認めます。私たちは、もう、戦うことはできません…」


西日本政府軍の最高指揮官が、力なく言った。唯華は、静かに、しかし威厳のある声で答えた。


「あなたの降伏を受け入れる。これで、この戦争は、終わった」


唯華の言葉は、西日本政府軍の兵士たちの心に深く刻まれた。彼らは、唯華の言葉に、安堵の表情を見せた。彼らは、もう、戦わなくてもいいのだ。


こうして、神聖日本帝国は、日本全土を掌握した。この戦争は、多くの犠牲を伴った。神聖日本帝国軍は、全体の1割が戦死し、6割が重軽傷を負った。米軍、西日本政府軍、警察を合わせた連合軍は、全体の2割が戦死し、6割が重軽傷を負った。しかし、この戦争は、日本の未来を切り拓くための、聖戦だった。唯華は、この戦争を、勝利に導いたのだ。



終戦後、神聖日本帝国は、戦後処理と復興に、全力を注いだ。


まず、西日本政府軍を率いていた主要幹部や、旧体制の腐敗しきっていた政治をしていた要人を集め、戦犯として裁判を行った。裁判は、公正かつ厳格に行われ、彼らは、その罪を償うことになった。唯華は、裁判には直接関与しなかったが、情報省を通じて、裁判の行方を監視していた。彼女は、この裁判が、新しい国を築くための、重要な一歩であると考えていた。


そして、神聖日本帝国は、日本全土を掌握した。旧西日本政府の領土は、神聖日本帝国の領土となり、神聖日本帝国の旗が、日本全土に掲げられた。唯華は、国民に向けて、声明を発表した。


「国民の皆さん、この戦争は、終わりました。私たちは、腐敗した旧体制を打倒し、真の平和と繁栄をもたらすための、聖戦を戦い抜きました。しかし、私たちの戦いは、まだ終わっていません。私たちは、この国を、より良い国にするために、共に戦い続けなければなりません。私は、皆さんの手を取り、この国を、再び世界に誇れる国にすることをお約束します」


唯華の言葉は、国民の心に深く刻まれた。彼らは、唯華の言葉を信じ、唯華の理想を信じ、新しい国を築くために、立ち上がった。


神聖日本帝国は、戦争に向いていた牙を、復興へと向けた。情報省、技術省、軍事省といった、戦争のために作られた省庁が、復興のための省庁へと変わっていった。技術省は、新しい都市を建設するための技術を開発し、情報省は、国民の生活を向上させるための情報を提供した。軍事省は、復興のための労働力を提供した。


こうして、五年の月日が流れた。


かつて戦場と化していた東京、大阪、名古屋、広島、博多といった主要都市は、新しいビルや道路が建設され、美しい街へと生まれ変わっていた。人々は、新しい国で、新しい生活を始めていた。神聖日本帝国は、経済的にも、軍事的にも、再び世界有数の強国へと返り咲いていた。


唯華は、30階建てのビルの屋上から、その光景を、満足げな表情で見つめていた。彼女は、この五年間の努力が、報われたことを実感していた。


「唯華様、全土の再建が完了しました」


隣に立つ美咲が、静かに報告する。その声には、喜びと、そして、達成感が満ちていた。


「…美咲。私たちの戦いは、まだ終わっていない…」


唯華は、双眼鏡を手に取り、日本海の向こう側を見つめていた。彼女の瞳には、勝利への確信と、そして、かすかな悲しみが宿っていた。彼女は、この五年間に、忘れることができなかった、一つのことを思い出していた。


韓国と中国に占領された、竹島、対馬、尖閣諸島、沖縄諸島の一部。


それらは、神聖日本帝国の領土だった。しかし、神聖日本帝国は、この五年間に、それらを取り戻すための行動を起こすことはなかった。彼らは、復興を優先したのだ。


唯華は、ビルの屋上から、最高指導者邸の地下深くにある作戦会議室へと戻った。そこには、幹部たちが集まっていた。彼らは、皆、唯華の言葉を待っていた。


「皆さん、ご苦労様。今日は、皆さんを、ある重要な会議のために集めてもらった」


唯華の声は、凛としていた。彼女は、幹部たちの顔を、一人一人見つめた。


「皆さんも知っての通り、竹島、対馬、尖閣諸島、沖縄諸島の一部は、韓国と中国に占領されたままだ。私は、この領土を、必ず取り戻すことを、皆さんに誓う」


唯華の言葉に、幹部たちは皆、力強く頷いた。彼らは、唯華の言葉を信じ、唯華の理想を信じ、彼女と共に戦うことを誓っていたのだ。


「…美咲。作戦を、開始する。作戦名は…『再建の光』だ」


唯華の瞳には、再び、勝利への確信が宿っていた。彼女は、この国を、完全に一つにするための、最後の戦いを、始めることを決意した。


「はい、唯華様。全ては、唯華様のために」


美咲は、唯華の隣に立ち、力強く頷いた。二人の間には、言葉以上の絆と信頼が満ちていた。


この物語は、まだ終わらない。

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