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美少女モンクにTS転生した俺はとにかく殴る!たまに蹴る!〜底辺の脳筋ジョブと言われたが筋肉を極め知識チートで無双する〜  作者: 大木げん
第四部 美少女モンクと大魔王

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エピローグ

 気が付くと俺は真っ白な空間にいた。


「······?? どこだここ? なんだか長い夢でもみていた様な……?」


「夢ではないぞ、ルイよ、お主は第二の人生を全うし、死んだのじゃ」


 その言葉に振り返ると、さっきまで誰もいなかったはずの空間に、神々しい光をまとった着物姿の可愛らしい幼女がいた。


「死んだ……? 死んだのか俺は。そういえば、さっきまで身体がすごくだるくて、息をするのも苦しかったはずだよな。あれ? エリー達は?」


 俺は辺りをキョロキョロと見回す。


「エリー達お主の嫁は現世でまだ生きておる。今のお主は死んだ後の肉体から抜け出た魂じゃよ」


 ほーそうか。まだ頭がぼーっとするから覚えて無いが……なあ、のじゃロリ、俺はどうやって死んだんだ? まだちょっと実感がなくて、信じられないな。


「のじゃロリとは相変わらずひどい言いぐさじゃのう。じゃが、まあ良かろう。お主にはコマちゃんを救けてもらった借りがある。おおめに見てやろう。お主の死因は老衰じゃよ。享年は86歳じゃったな。嫁と多くの子供、孫達に看取られての大往生じゃった」


 そっか、二度目の人生は良い死に方が出来たみたいだな。 


「そうじゃな。まだ思い出せんならほれ、お主の記憶を映し出して見せてやろう。それにしてもお主、たくさん子供を作ったのぉ」


 うりうりぃ、と肘でぐりぐりしながら、のじゃロリ女神が白い空間に映像を映し出してくれた。


 大魔王デスジードを倒して性転換薬を飲んで男に戻った直後の俺がいる。


 そうそう、そうだった。


 日本での俺のイケてない顔の方ではなく、女神様謹製の美少女の男版になれたんだよな。身体は男に変化したての時は小さいままだったが、15歳から18歳にかけて30センチ身長が伸びたから、最終的には185センチになったんだった。


 それにしてもどうして俺はユーリアさんに似ていたんだ?


「ユーリアも拳神の称号をもっておってな、神気を帯びておったからじゃ。じゃから妾が使徒としてお主の身体を作る時に、ユーリアのデータからクローン体を作ってお主の魂を中に移したのじゃ。ああ、ユーリアの魂にはちゃんと許可をもらっておるぞよ」


 そうだったのか。


「そうじゃ。お主にはコマちゃんをどうしても神界に連れ帰ってもらいたかったからのう。役目を果たしてくれて助かったのじゃ」


 そんな役目なんて聞いてないけどな。


 そもそもコマちゃんってなんだよ。


「コマちゃんは、妾のペットの狛犬じゃよ。コマちゃんも神の一柱じゃぞ。日本時間でのお主が死んだ三十年前に『ファンサ5』のゲームが大ヒットしてな。生転神社にくる(わらべ)達が面白いと口々にいうもんじゃから、コマちゃんがやりたがってのう」


 空前絶後の大ヒットを飛ばした、初回SFC版ファンサ5だな。


「そうじゃ、それでコマちゃんに与えてあげたんじゃが、5週目くらいプレイした後に、もっとリアルに遊びたいとコマちゃんがいうもんじゃから、妾がゲームの世界を忠実に再現してコマちゃんを中に住まわしてあげて、遊ばせておったんじゃよ」


 なんというか、神様ってすげーんだな……


「そうしたらそのうちにコマちゃんは飽きたとか言うての。今度は邪神プレイがやりたいとか言い出して、ゲームには邪神がないもんじゃから、自分で勝手に邪神になって、妾の元へはとんと戻ってこんくなったんじゃ」


 それですっごく迷惑したんだからな。ペットならちゃんと躾けておけよ。


「まあまあ、そういうでない。ほれ、手のかかる子程かわいいと言うじゃろう。かわいいんじゃぞ、コマちゃんは」


 のじゃロリと話しながらも俺の記憶の映像は流れていく。


 エリーに腕輪を渡してプロポーズして、それからビーギン村で結婚式をあげている。どうしても俺が男だと信じてくれない、エリーの弟のクリフ君には男になった証拠に俺のを見せてあげたら、大泣きされちゃったんだよなぁ。


 ……あ、なんか色々思い出してきた。


 エリーとの初夜の時はすっごく緊張したっけ。恥じらいながらも受け入れてもらった時はすごくうれしかったな……


 って、おい!


 のじゃロリ! こんなシーン映すなよ!


 俺もエリーも、すっぽんぽんじゃねーか!


「そうは、言うてもお主の記憶の再生じゃからの〜。お主が考えるのをやめれば、すぐに次にいくと思うぞよ」


 バカ!


 そんなこと言われても一度考え出したら、急には止まれないんだよ!


 車とエロは急には止まれません!


「ほうほう、なかなか激しいのぉ」


 おい、やめろって!


「かっかっか、では妾が切り替えてやろう」


 おい! できるんじゃねぇか!


 その後も時の流れと共に、様々なシーンが映し出されていく…………。 


 出産シーンだ。

 俺、毎回子供が生まれる度に大泣きしちゃったんだよなぁ。


 しみじみとしながら、続きを見る…………。



 

 やがて、ベッドの中で家族に看取られながら死んでいく俺。


 不思議な感覚だ……。


 ああ、俺の第二の人生は素晴らしかったなぁ。


 なあ、のじゃロリ、この後俺はどうなるんだ?


()()なら、輪廻の輪に還って、魂が漂白された後に生まれ変わるのぉ」


 そうか、じゃあお前ともこれでお別れなんだな。最期に良いものを見せてくれてありがとう。第二の人生はとても良かったよ。感謝している。ありがとう


「おお! そうかそうか! 妾のぷろでゅうすした転生らいふは、そんなに良かったか!?」


 ああ、最初から男ならもっと良かったんだがな


「そうかそうか、そんなに気に入ってくれたか! 良かったんなら次にいってみようかのぉ」


 は?


「次は赤ちゃんスタートじゃ!」


 は?


 魂が漂白されて輪廻転生するんじゃ……??


「今度はゲーム世界ではないので、ステータスやレベルなどないぞよ!」


 いや、待って、俺は、そんなこと望んでな……


「ああ、安心するが良い、ちゃんとファンサ5の時と同じ様に見目麗しく育つ様な赤ん坊じゃぞ! 特別さぁびすじゃ!」


 それってまた女……


 白い空間がゆらぎ始めた。


「次もしっかりと妾を笑わせるんじゃぞぉ〜」


 のじゃロリの声が白い空間が薄らいでいくと共に、フェードアウトしていく。

  

「待って! 笑わせるってなに!? 話を聞いてくれ〜〜〜!」


「今度はカラちゃんを救ってきておくれ。さぁ、第三の人生スタートじゃ!」


 その言葉を最後にのじゃロリと白い世界は一瞬で消えて無くなり、俺の意識もゆっくりと、とだえた。


 のじゃ、ロリ、め……


 


   〜〜〜 完 〜〜〜



 〜 あとがき 〜


 ルイの人生は、再びスタートしますが、今後ルイを主人公にすえて物語を書く予定はないため、これにて物語は閉幕となります。


 何本先かは分かりませんが、転生先の世界で脇役としてその物語の主人公と絡む予定がありますので、その時に「あっルイだ!」と気付いていただける日を楽しみにしております。


 もちろん名前は変えてありますよ♪


 

 初の長編処女作となった『美少女モンク』は、当初の予想をはるかに越えて多くの読者の皆様に熱く応援して頂けました。


 少しでもご恩とご縁に応えたいと思いまして、当初は10万文字の第一部のみで終わらせる予定だった所を、約50万文字にも及ぶ長編物語へと成長できました。


 長くなった物語を最後まで読了いただきまして、とても幸いです。


 無事に真の完結を迎えることができましたことに、私は今、喜びに満ちあふれております。


 いつもいつも、「よし、書こう!」と私を奮い立たせてくれたのは読者の皆様からの応援でした。心より感謝申し上げます。誠にありがとうございました。



 ここからはお願いになります。


 小説家になろうでは星☆とブックマーク数がランキングに大きく関係しております。


 つきましては完結記念に、一つから、いくつでも構いませんので星の評価をしていただけますと、作者としましては大変喜びます。


 また、作品のブックマークをしおりがわりに付けていただいている読者様も多くいらっしゃるかと思いますが、是非完読記念に、ブックマークはそのまま残していただけますと(ランキングに関係する為)大変ありがたいです。

 

 登場人物紹介や、アフターのお話など、不定期にですが、投稿できたらと考えてもおります。


 また、作者のお気に入りをしていただけますと、新作を発表した時に読者様へと通知が参りますので、便利かと思います。せっかく出会えたご縁でございますので、できましたらよろしくお願いします。


 しばしの充電期間をおきまして、また長編小説を執筆いたします。


 次は、ガッツリ異世界ハーレムか、ラブコメか、スローライフか、異世界恋愛か……はたまた全然別のジャンルか。どれも構想は進めておりますので、次回作でまたお会いしましょう。

 

  

『美少女モンクにTS転生した俺はとにかく殴る!たまに蹴る!〜底辺の脳筋ジョブと言われたが筋肉を極め知識チートで無双する〜』を応援していただきまして、誠にありがとうございました!

 


 2025年2月16日


 大木げん 拝

 

 

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