表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美少女モンクにTS転生した俺はとにかく殴る!たまに蹴る!〜底辺の脳筋ジョブと言われたが筋肉を極め知識チートで無双する〜  作者: 大木げん
第四部 美少女モンクと大魔王

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

147/197

閑話 ぼくはザック

 ぼくの名前はザック。


 ふんわりポカポカあたたかいところで、うとうとしながらこれまでの事を夢みていた。



 

 ぼくたちのご先祖さまは、昔むかしに悪いやつを倒した、伝説の光の戦士の相棒チョコザだったってお母さんが言っていた。


 お母さんが話してくれる冒険の旅のお話しはとてもわくわくして、ぼくも大きくなったら冒険に出たいってずっと思っていたんだ。


 そんなある日、『チョコリュージョン』っていう結界魔法をのりこえて、ぼくらのすんでいたチョコザの森に人間のメスのルイとエリーがやってきた。


 ルイとエリーは、ぼくと一緒にいた同じじきに卵から産まれた仲が良いメスのチョコザと、ぼくのふたりに『チョコ』と『ザック』という名前を付けてくれて、冒険の旅につれだしてくれた。


 生まれ育ったチョコザの森からはなれると、外の世界は、とんでもなく強いモンスターなんかがたくさんいて、とてもしげき的だった。


 そこでぼくとチョコはとんでもないモノを見た。


 エリーが歌を歌うだけで、きょうぼうなモンスターが次々にカエルに変わっていってしまったんだ!


 きっとエリーはお母さんが話してくれていた魔女に違いないと思って、チョコとふたりで絶対に逆らわないようにしようねって約束したんだ。


 だって逆らってエリーを怒らせたらぼくたちも……カエルに変えられて、ぺちゃんこにされちゃうかもしれないんだから!


 しばらく一緒にすごしたら、エリーは怒ってもぼくたちにはそんな事しないってわかったけど、最初はとても怖かったな〜。今でもたまにカエルに変えられる夢をみることもあるから、その時はちょっとふるえてしまうけど。


 ルイはぼくの相棒で、ぼくたちの新しい群れのリーダーだ。メスのくせに自分の事をオスだと思っている変わったやつなんだけど、毎晩寝る前にエリーとチョコとぼくに、色々な冒険のお話を聞かせてくれるとってもいい奴なんだよ!


 それだけじゃなくて、ルイはとんでもなく強いんだ。しかも、相手が自分より強くても敵を倒すことができるから、頭も凄くいいみたい。


 自分では、「とにかく殴るだけの『のうきんぷれい中』」って言っているけど、おどろかされる事ばかりだから一緒にいてあきない、楽しいやつだ。


 冒険の旅の途中で、イーリアスとカサンドラも群れに入ってきた。ぼくはお母さんの言いつけどおり、新入りにもちゃんとやさしくしてあげたよ。


 イーリアスはとても強いやつなんだけど、恥ずかしがり屋さんみたい。ぼくとチョコの事をこっそりとクンクン匂いをかぎにくるんだよね。こそこそしないでルイとかエリーみたいに堂々と吸えばいいのになといつも思う。


 ロングブリッジでたくさんの敵をたおす時に、チョコが空を飛んでいた!


 あこがれの空!


 ぼくも自由に飛びたいなぁ!




『進化の泉』という所にやってきたときは、ぼくの鳥生(じんせい)で一番こうふんした!


 空を自由に飛べる『黒チョコザ』に進化したんだ!


 ルイについて行って良かった! って心の底から思ったよ。『チョコ・ザ・クイーン』に進化したチョコも練習すれば空を飛べそうな気配があるから、いつかふたりで並んで大空を飛びたいな。




 シーラを初めて見た時にはピーンっときた。


 この子はぼくたちのお姫様だって。


 ぼくたちチョコザにはうっすらだけど竜の血が流れているから匂いですぐにわかったよ。この子は竜の中の竜、竜王なんだってね。


 先代の竜王様がこの世界から旅立つ時に、シーラをよろしくって言っていたからね、ぼくとチョコがしっかりと守ってあげるから、竜王様は安心してね。




 ミーニャっていうとても明るい猫人種も群れに入ってきた。


 ミーニャは鼻が効くから、僕たちと感覚がちかくて、「あ〜、それわかる!」っていう事がけっこうあって面白いんだよね。




 ミーニャが『操影のマクドジード』って奴に操られて、ぼくたちの群れがピンチだったけど、いつものようにみんなで力を合わせて倒すことができた。


 最後にルイがマクドジードをやっつけた時に、「シーラ!」って大声で叫んだから、敵の攻撃に気付く事ができた。


 普通にやっても間に合わないのがわかったから、すぐに『チョコガード』のスキルを使ってシーラの盾になった。


 三連続でダメージをうけたのはわかったけど、いっしゅんで声をあげて鳴く事もできなくなった。


 みんなはなんで泣いているの? ぼくは大丈夫だよ。お姫様を守ってついた傷だから『めいよのふしょう』ってやつだよ。心配しないで。


 ほら、泣かないで、シーラ。

 泣かないでルイ。

 泣かないでチョコ。

 泣かないでみんな。


「死ぬな!」だって。ぼくは死んじゃうのかな。そんな事はないと思うけど、なんだかとても眠たいや。


 シーラが無事で本当に良かった。

 眠たいから、少しねむるね。


 おやすみ、みんな。





 

 


「ザック」

 

 ふんわりポカポカあたたかいところで、うとうとしていたら、誰かが話しかけてきた。


 お母さんみたいにとても優しい声だ。


「ザック、ザック起きなさい」


「あなたはだれ?」


「私は神鳥です。火の鳥、不死鳥(フェニックス)とも呼ばれていますね」


「神鳥……か。とってもえらい鳥なんだね。なんでぼくをおこしたの?」


「少し前に、身動きできない私を狙って何者かが私の魂を攻撃し、魂を深く傷付けられました。世界は今、大きな分岐点にあります。このまま私が現世に復活できなければ、遠からず世界は滅びるでしょう」


「たいへんなんだね」


「大変な事になってしまいます。そこでそれを防ぐ為に大輝石(クリスタル)の加護をもつあなたの魂の力を譲って欲しいのです」


「ぼくはどうなるの?」


「死ぬわけではありません。むしろ永遠の命を得る事になります。私の傷付いた魂と融合して、全は一、一は全となり今後を過ごす事になります」


「ふーん、なんかむずかしい話だね。あ! ルイだ! チョコも、シーラもみんなもいる!」


「外の世界が見えるように調整しました。自分の事を思い出しましたか?」


「うん! ぼくはザック! ルイの相棒チョコザで、お姫様(シーラ)を守るナイトさ! チョコの事が好き! 仲間たちの事が大好きな黒チョコザさ! みんなとまた冒険がしたいよ。冒険できるかな?」


「魂の融合を果たした後は、人の生に合わせて、百年程をあなたの鳥格(じんかく)をメインに据え置きましょう」


「もう一度みんなと冒険できるならそれでいいよ」


「それでは、こちらにおいでなさい」


「うん! 待っていてね、みんな!」





 

 これで第四部第一章が終わりになります。

 閑話をもう一つはさんで、引き続き第二章を投稿致します。


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「ザックとルイ達はこの後一体どうなるのっ……!?」


と思っていただけましたら


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークもいただけると本当にうれしいです。


何卒よろしくお願いいたします。


第四部第二章も引き続き応援よろしくお願いします。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ