ジンジャークッキーイブ
イブの夜にさ、Xmasツリーにぶら下がってるなんて嫌なこった。
無病息災? ふざけないで! 人間の願いなんか叶えてやらないよ! ジンジャークッキーマンなんて辞めて藁人形になって、恨み辛みを晴らしたいんだ!
ほら私、色形似てるじゃん。
アンタ今嗤ったね?
私がどんな酷い目にあってきたか、聞かせてあげる。
もともとお肌真っ白サラサラだった。
気がつけばベタベタ砂糖やテカテカバター、ドロドロ卵ともみくちゃにされてすっかり変わり果てた姿になっちゃってさ。
そんな自分が辛くてショックで。――だからカラいジンジャーを入れられても何も感じなかったよ。
木製ローラーで押し潰されたあと、信じられる? ステンレス刃のギロチンで人型にくりぬかれたんだよ⁉
更に生意気だと膨れあがらないように三又の槍で突かれてさ。
人間の所業とは到底思えないよね。
終いには灼熱地獄の部屋に監禁されて焼かれて。
え? 君っていい匂いがするだって?
ちょっとアンタ話聞いてんの⁉
***
ああ、ここが神社なんだね!
丑三つ時のせいか、体内のジンジャーが凄く呼応してるよ……!
いい? 樹木にぶら下げるんじゃなくて、その五寸釘で私を突き立ててちょうだい!
さあ、今こそが恨み叶うとき!!
パキッ!
ぼろっ……
(食了)
お読みくださりありがとうございました。
M1後で調子に乗りすぎて、こんな作品になっちゃいました(;'∀') ほぼコント(;'∀')
(514字)
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