荒れ果てた故郷
アルドside
サクラに連れられてリードサティス国の
入口までやってきた。
リードサティス国の入り口はいろんなところにあり
その一つがクリスタル王国の近くにあるとのこと。
いろんなところに入り口があるのは便利だなと
思いつつ、この技術を国で活かせないかなと考える。
ワープホールをそこらじゅうに設置して
テレポートが使えない人でも
簡単に移動できるようにしようかな。
そんな事を考えているとサクラが
置いてあった緑色の石に魔力を込めた。
次の瞬間、ゴゴゴゴゴッと音がして
大きな岩が動き、道ができた。
「このさきにリードサティス国があるよー」
そういってかろやかに歩いて行くサクラ。
サクラにとって久しぶりの故郷なのだろう。
サクラの故郷、どんなところなんだろうな。
そんな事を考えながら歩いていると
ドンッ
と、サクラにぶつかってしまった。
「あ、すまないな」
謝るがサクラからの反応はない。
どうしたのだろうか。
「、?おーい、サクラ?」
「ア、、ルド、、、あれ、、、」
震えながらサクラが指差した方向を見ると。
黒服を見に纏った人達が、
万賢精霊を殺しているのが見えた。
「「「「は???」」」」
「っ、、サクラの目を塞いでおいてくれ、ジュリ。」
「わかった」
ジュリがサクラの身を塞ぐと同時に
俺は黒服の人たちを斬り殺した。
そして、あたり全体に
「【エリアハイヒール】」
回復魔法をかけた。
「う、、、。」
「いたたたた、、、、。」
「助かった、、?」
全体に回復魔法をかけたが、
生き残った人はとても少なかった。
一度情報を整理するために空間を作って
全員そこに入るようにお願いした。
万賢妖精たちは快く入ってくれた。
空間の入り口を閉じて安全を確保してから
何があったかを聞いた、、、。
「まずは私たちを助けてくださり
ありがとうございます。
私の名前はカエデ=フローラルです。
万賢妖精の族長をしております。
私達は今日も大樹を守るために
祈りと儀式の舞をしておりました。
しかし、その時にあいつらがやってきたのです。
私達は大樹を守るため戦おうとしましたが、
なにぶん万賢妖精は魔法を得意とするものが多く
剣や銃はこの国にはありません。
あの男達は魔法遮断の衣を着ておりましたので
私たちは大樹を守れませんでした。
万賢妖精の数が少なくなっても
大樹は弱ってしまいます。
魔力が圧倒的に足りないのです。
そんなわけで、花や草木などが枯れているのです。
助けてもらっておいて、図々しいとは思いますが
私たちを助けてもらえないでしょうか。」
そういってカエデさんは口を閉じた。
まあ、返答は決まっているがな。
「勿論助けますよ、サクラの大事な故郷なんでね。」
「ありがとうございます!!」
「なあ、アルド」
「どうした?ライ。」
「ここから出たらとりあえず家を直そう」
「嗚呼、そうだな。」
「じゃあ、、、やるか。」
ブォンッ(ゲートが開く)
「カエデさんたちとサクラとジュリは
ここで待っておいてくれ。」
「はーい/わかりました/了解ー」