戦争と失われた記憶2
アルドside
ライト達に報告をしてから一週間後。
ついに暗黒城の奴らと戦う戦争の日になった。
作戦は特にはないがレイの近くには念のために
リリスがいることになった。
ちなみに俺は”裏”総統なので前線に出ている。
…………………………まあ危なくなったら戻るつもりだ。
そんなことを考えているうちに戦争の合図がした。
その合図と同時に悪魔たちが一斉に空を飛ぶ。
…………………………空中戦か。
まあ、ある程度予想はしていた。
悪魔の有利な点は空を飛べるということ。
妖精達も空は飛べない。
空を飛べるのは悪魔と天使のみ。
その天使たちももう今は……………ほとんどいない。
………………ゴミ共に襲撃を受けて俺以外の天使は絶滅した。
だから空中戦は悪魔の独壇場とも言えるだろう。
まあ……………魔法の前では空中戦も意味をなさないがな。
「【火炎弾】」
俺がそう唱えると大量の火の玉が辺りに浮かぶ。
悪魔達に向けて指を差し、
「逝け」
と告げる。すると火の玉は悪魔達に向かって飛んでいく。
ちなみに火の玉にしたのは理由がある。それは___
「ぎゃぁぁぁぁぁ!」
悪魔の翼を燃やすためだ。
俺の魔法は威力が強いから耐性があっても燃えるからな。
翼さえなくしてしまえばあとはこっちのもの。
空中戦は苦手かもしれないが、そのかわり地上戦は
こちらのほうが圧倒的に有利である。
たちまち悪魔たちは死んでいった。
………………そろそろ総統の首を取りに行くかな。
解除する方法を吐かせないとな……………。
タッ ザシュッ タンッ
トンッ ザクッ
軽やかに敵の死体を飛び越えながら敵の城に向かう。
途中で何人も殺したが感情はわかなかった。
まあいいか。さっさと終わらせてしまおう。
…………………………まっててな、レイ。