潜入2
ソラside
俺のペアはカイ。
俺がカイとペアにしてくれって頼んだからだ。
カイは方向音痴だから他の人がペアになるのは難しいし
少し目を離した隙にどっか行くことがよくあるからな。
……………ちゃんと見張ってないとな……………。
「カイ、そっち来た方向。行ってないのはあっちだ。」
「あ、ごめん。こっちかな?」
(向きを変える。)
「はぁ…………違うこっちだ。」
(フードを引っ張って連れて行く)
「まじで迷子になるなよ?」
「はいはい、わかってますよ〜。」
絶対わかってないなこいつ。そう思いつつも進んでいく。
と、カイが俺の服の裾を引っ張った。
「どうした?」
「……………あそこ。」
そうカイが指さしたところには何かのスイッチがあった。
押してみるか。押してみないことには何も始まらないしな。
というか本当にカイは凄いよな。
こういう小さなことも見落とさない。
よし、押すか。一応戦闘態勢を取ってから押す。
カチッ ゴゴゴゴゴゴ……………
と 音がして壁が割れて通路ができた。
随分と手間がかかった施設だな。
まあ……………とりあえず行ってみるか。
ソラside終了
クロウside
俺のペアはリクなんだが……………
「うわなにこれすっごい!」
(飾ってある鎧に触りまくってる)
何でこんなにも緊張感がないんだ???
ほんとにこいつ幹部か?って思うぐらいはしゃいでる。
これじゃ子どものおもりみたいになってんだけど………?
まあペアになったものは仕方がない。やるしかないからな。
言っても聞かないのでフードを引っ張って連れて行く。
……………これが一番楽に行動できるな。
引きずりながら探索しているとリクがいきなり床を殴った。
バコオオオンと大きな音がなる。
「おい何してるんだよ!
幸いここに人はいなかったからいいものの……………」
「これ、見てくれ。」
「ん?なんだ?______って___」
リクが殴った場所には絨毯の下に金属の扉があった。
なるほど。アルドがこいつを幹部にした理由がわかる。
「開けるか?」
「……………開けるしかないだろ……………」
キィィィィと音がして扉が開いた。
うわ…………真っ暗なんだけど…………………
…………………行くしかないか。
俺等は覚悟を決めて中に入った。
その途端に辺りが明るくなる。どうやら火が灯ったようだ。
随分と手間をかけて作ってあるな。
そんなにこの先にあるものが大事なのか?
まあ進んでみればわかることか。
俺は深呼吸を一つしてリクに言った。
「行こう。」