白いベンチのある丘で
『白いベンチのある丘で』(3:15)
https://www.youtube.com/watch?v=az-DzJtqsIM
あじさいが 咲く頃になったら
あの場所へ行こう
濡れた草むら 腰かけて
温かい雨浴びよう 二人で
何も悲しいことなんてない
やさしい空が 僕ら慰めてくれる
傷ついた身体も 心の苦しみも
洗い流して そして拭って
でも きっと僕の胸の苦しみは
あの花も 星も 時も
癒すことはできない
君以外には
この雨が上がって 晴れたら
虹を見に行こう
水たまりなんか 跳び越えて
砂利道を駆け上ろう 一緒に
白いベンチのある丘から
見渡せる街 僕らが育った街
泣いたこともあった だけどいい思い出
明日の朝には 君は旅立つ
でも ずっと僕の胸の奥では
あの街も 虹も 君も
確かに息づいてる
もう二度と 会うことはできないけど
「 」
* * *
【解説】
曲を先に作るとインストゥルメンタルで満足してしまいがちなので、初めて詞先で歌モノに挑戦したのが、この『白いベンチのある丘で』でした。
意味や脈絡など考えず、思い浮かんだ言葉を素直に繋げていったら、ストーリーらしきものが出来上がりました。理屈で書いたらまず出て来ない「濡れた草むら腰かけて」のフレーズがお気に入りです。
曲調がボサノヴァになったのは偶然です。ブリッジ部分でリズムが変わるのも、詩に引っ張られた結果にすぎません。すべて詩想に委ねました。
(2002年作)