貝の化石
古生代の地層から、骨が金属に置き換わった貝の化石が大量に発見された。
これまで恐竜がオパールに置換されたものはあったが、金属というのは初めてで、古生物学会は色めき立った。
その多くが恐竜の頭部のような形をして目の痕跡があり、殻の内部には内臓の跡がとてもキレイに保存されていた。
また、足の付け根には円筒形の骨があるものの、その先の骨が発見されないことからタコのような足で移動したと考えられている。
特徴として、口が体の中心、正中線上ではなく向かって右や左の体側部に開閉式の小さなアゴがあるため、そこから細長い管を伸ばして養分を摂取していたものと考えられている。
このことによって、貝は大きく右顎目と左顎目の種類に分類された。
この発見以降、世界中に貝の分布が確認され、地域ごとで種類に偏りが見られることから、発生した地域から徐々に増殖して環境に適応していったものと見られている。
発見されたサイズや形は大小様々で、直径3~5メートルを中心に、中には10メートルを超えるようなものもあった。
古生物学会では分布領域が広いことと、放射年代測定からも同時代に多数発見されることから、この化石を年代推定のための示準化石として取り扱うことにしている。
一番問題とされたのは、どうやって骨が金属に置換されたか? だった。
それにはたくさんの学説が出されたものの、はっきりした解明はなされていないが、同時代における環境激変説が最も有力とされている。
超科学などミステリー好きの間では、環境激変前にあったという伝説の古代文明の名残りという荒唐無稽なウワサもあったが、もちろん誰もまともに取り上げることはない。
数多く出土する貝は手軽に買えることもあり、庭の飾りや、切り取ったものが部屋の装飾などに使われ、たくさんの人々に愛され親しまれている。
中でも多く出土する貝に共通する模様は、マニアにも人気が高くお馴染みだ。
まるで文字のように見える模様から、人々は貝を
『TOYOTA』『HONDA』などと呼んでいる。




