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サピエンス

いまだに宇宙人はグレイとか呼ばれてます。昔、色々あった宇宙人の種類説はどこに行ってしまったのやら。

 今日は学校の授業で、大むかしの人たちのことについて勉強した。


 タイムマシンが普及してからは誤って歴史を変えないように、歴史を知るのは必須科目になったんだ。


 今のボクたちは宇宙でも進んだ文明を誇り、ライトと呼ぶ時代に暮らしてる。

 そして大むかしの、まだ文明が発達してなかったころはダークの時代と呼んでる。


 タイムマシンが発明されてなかったダークの人たちは、そのずっと昔に行ったライトが残した道具や痕跡にずっと頭を悩ませていただなんて、すごくおかしい。

 タイムマシンを使えば当たり前だなんてこと、ちょっと考えれば分かるのに。



 ダークのころは文明が滅んでしまうようなことを、いっぱいやってきたそうだ。

 だけどそのたびにライトから助けを出して救ってあげてきたらしい。


 でもダークの人たちは、そんなことなんにも知らずに自分たちの力で乗り越えてきたと思ってたなんて、つまらないな。

 ボクだったらきっと気づいてたに違いない。


 だけど先生はダークがいたからこそ今のボクたちがいるんだから、決して悪く思うんじゃないよって教えてくれた。

 今は1万年前も1万年後も区別がなくなってるけど、未来にも過去にも不自由してたダークの人たちにとって、時間は絶対に動かせないものと信じられてたんだから仕方ないって。



 だからダークが滅びずに、ちゃんとライトまで続くように、ぼくたちとダークの人たちとのかけ橋の役割をする、人工生命体がいつも活躍してるんだ。

 コンピュータの指示で歴史に関わる判断をするだけならともかく、今とは環境がずいぶん違うから、ライトのボクたちが直接行くのは命の危険が大きすぎる。


 その姿はダークの人たちをあまり驚かせないようにと、ボクたちライトとちょうど中間くらいにつくられてることから、グレイと呼ばれてる。

 ボクたちがそう呼んでいると、ダークの人たちもそう呼ぶようになった。



 ボクたちの時代まで歴史を終わらせないための、大切な役割を持つ人工生命体グレイ……だけど、もしボクがグレイみたいな姿だったら、とてもガマンできないな。


 それどころか、いくらボクらの先祖とはいえ、もしダークの頃の人の姿だったとしたら……。


 ああ、この時代に生きて、人間らしい姿に生まれたボクは、本当に幸せだ。

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