52話 夢
誤字・脱字があったら教えてください!!教えてください…オシエテクダサイ……(やまびこ)
※シリアス展開あります。いつも通り、後書きにこの回を凝縮したものを載せるので、シリアスが苦手な方はそれを見てください!
「んん〜…。ん?」
目が覚めるとりんの顔が目の前にあった。
しかもただ目の前にあるというだけでなく、俺が見上げる形であり、りんが見下ろしている。
まぁりんは目を閉じているのだが。
そして俺の頭の下には低反発枕もびっくりな寝心地の枕(?)がある。
それらを合算すると1つの答えが出てきた。
「なるほど。これはまだ夢の中という訳か」
目が覚めると美少女に膝枕してもらってたとか現実で起こるわけない。
あ、もう現実離れした世界だから起こるのか?
なら仕方ない。せっかくだから堪能しようか。
ということで本日6回目の睡眠に入る。
(あ〜寝心地がいいんじゃ〜…)
「起きたならどきなさいって」
ビシッと頭部に衝撃が走る。
「起きてたなら言ってくれないかな〜…。せっかくもう1回寝ようとしたところなのに」
なんか、上げて落とされた気分だ。
「ほら、なんでもいいから早く帰ろ。いくら秋休みだからいっぱい休みといっても課題は出てるし、みんなに心配かけちゃだめだよ」
「はいはい、分かりましたよ」
「…分かったなら早く膝からどいてくれない?」
「神が言っている。ここで動くべきでは無い。むしろ動くな…。と」
「はぁ、まったく…。少しだけだからね?」
そうして俺たちは眠りについた。
次に目覚めた時は既に昼頃で、作物の収穫から帰ってきたじいさんにお礼を言って俺たちはファイズへ向かうべく『エアロウィング』を使って帰った。
さて、俺たちは今空を飛んでいる。そんなことしてたら当然空を飛んでいる魔物に狙われるということは必然であるわけで。
まぁ何を言いたいかって言うと…。ワイバーンの群れに見つかっちった!
「ま、誠?ワイバーンって危険度Bの魔物だよね?」
「あ〜、うん。そうだね」
「は、早く逃げよ…!」
「まぁまぁ、そんなに焦りなさんな。りんさんや」
ワイバーンの群れは一斉に雄叫びを上げ、俺たちに向かって来た。
しかしその動きは単調で動きが読みやすかった。
(そんなんじゃ、狙ってくれって言ってるようなものだな)
俺は冷静にワイバーンたちの次の動きを予想し、 アイスバレットを放つ。
予想は的中し、1体のワイバーンにアイスバレットが命中し、悲鳴を上げながら地に落ちていった。
「誠!右!」
「へ?うわっと!!」
横から1体のワイバーンが噛みつこうとしてくるが、すんでのところで避け、その大きな口を蹴り上げる。
(ふぅ、危ない危ない。それにしても空中戦はやりずらいな。地上に降りるか?)
空はこいつらのテリトリーだ。慣れてない内は空中戦はやめておこう。
そうして俺たちは地上に降り、願わくば帰ってくれないかなぁと淡い期待を抱きながら空を見上げる。
「まぁ、そりゃそうだよな〜」
ワイバーンの群れは一直線に俺に向かって突進してきた。
(うん。だって自分の仲間が2体やられてるもん。そりゃ来るわ。)
群れの数はざっと数えて20前後か。全部1人で倒すのはめんどいため、助っ人を呼ぶことにしようか。
そうして、俺はスキルを発動させる。
「え…?誠が2人いるんだけど?何これ?」
「ん?あぁ、これは『分身』ってスキルで、自分の分身を増やせるんだけど、その代わり分身のステータスは使用者のステータスの半分だし、分身が受けたダメージや疲労の半分が自分に来るっていうやつなんだ」
ちなみにこの分身。ゲームと同じなら自分で操作しなければいけないのだが、この世界だと操作しなくても自分で行動してくれる。
さらにその行動は俺がして欲しいもののため、多分だが分身は俺の思っていることをしてくれる。
まぁ要するにデメリットに対してメリットが大きいということだ。
「りんはそこで待ってて。すぐに終わらせるから」
分身と共に、向かって来るワイバーンを1体,また1体と切り伏せる。
何体かを倒したところで奴らは逃げ出したが、もちろん逃がすわけない。
逃げる方向に回り込んだところで、ワイバーンたちはヤケになったのか雄叫びを上げながら更に速度を上げ、俺を喰おうと大きな口を開ける。
「ほら、これでも食うか?」
アイスランスを出現させ、ワイバーンの口に向けて投げつける。
結果は言わずもがな、そいつを貫通し、その後ろにいたワイバーンでさえも貫いた。
……やっぱこれグロいな…。この技はしばらく禁止にしよ。
「ふぅ。終わったな」
ワイバーンの群れを掃討し、地上に降りてりんと合流する。
「あはは…。やっぱ誠強いね…。」
「ありがとな。あ、分身〜!この辺りにまだ魔物いないか見回りをお願いできる?」
分身はこくりと頷き、空へ飛んでいく。
「ちょっといっぱいMP使ったから、しばらく休んでいいか?」
「うん、そうね。お疲れ様」
〜20分後〜
「う〜ん、こんなもんか?いや、これも付けて…。よし、できた」
土魔法を使い、簡易的な家を作り終え、椅子に腰をかける。ちなみにテーブルもベッドも付けてみた。
「えっと、MP無かったんじゃなかったっけ」
「これくらいなら5分くらいの自然回復で足りるよ」
魔法の鞄から水の入った水筒とグラス2つを取り出して注ぐ。
「ふぅ。そろそろ分身が帰ってきてもいい頃なんだけどな…。まだ来ないのか?」
それは、そんなことを思った瞬間の出来事だった。
「っ!ぁぁぁああああ!!」
腹部に強烈な痛みが走った。いや、強烈なんてぬるいものではない。俺は吐血をし、床に倒れてしまう。
「ど、どうしたの誠!!大丈夫?!」
りんが心配寄って来てくれるがそれどころではなかった。
(な、なんだ…?何が起きたんだ…!!)
腹部を確認してみるが、傷1つついていない。
(あぁ、くそ…。もう、意識が…)
そうして、俺の意識は落ちていった……
みでぐれでありがどうございばずぅ( ᵒ̴̶̷̥́ ^ ᵒ̴̶̷̣̥̀ )
美少女に膝枕されたいなぁ(シリアスぶち壊し)
〜今回のあらすじ〜
帰る途中にワイバーンの群れに襲われたが、自分の分身と共に掃討する。
その際たくさんMPを使ったので、土魔法で家を建て、そこで休んでいくことにしたが急に誠の腹部に激痛が走り倒れてしまう。
こんなとこですかね。ここまで見てくれ本当にありがとうございます!




